第80回毎日映画コンクール(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の表彰式が2026年2月10日、東京都目黒区のめぐろパーシモンホールで開催された。式典終了後に行われた合同記者会見には、「愚か者の身分」でスポニチグランプリ新人賞を受賞した林裕太、「爆弾」で男優助演賞に輝いた佐藤二朗、そして日本映画大賞を受賞した「敵」の吉田大八監督が登壇。フォトセッションを終えた3名は、それぞれの受賞の喜びや撮影秘話、今後の抱負について報道陣の質問に答えた。

新人賞・林裕太 綾野剛&北村匠海の教えと「ドーナツ10個」の反省

最初に会見に応じたのは、新人賞の林裕太だ。歴史ある賞の受賞について問われると、林は「過去の受賞者を調べ、そうそうたる先輩方の中に自分も連なることができると思うと誇らしい」と述べ、「大好きな映画で賞を獲れて本当に嬉しい」と喜びを噛み締めた。誰に伝えたいかという質問には、会場に来ていた両親を挙げ、「『獲ったぞ』と伝えたら喜んでくれると思う」と語った。
共演者である綾野剛や北村匠海とのエピソードについて聞かれると、林は「先輩から後輩へ、役者として人間としてつないでいくことを学んだ」と回答。綾野からは「林くんは大丈夫だから」と肩を叩いて励まされたことが自信になり、北村からは芝居を通じて良さを引き出してもらい、撮影外でも関係性を築いてくれたことが学びになったと感謝を述べた。
役作りに関しては、親がいなく兄から暴力を受けるという暗い背景を持つ役柄だったため、撮影現場で考えすぎて硬くなってしまった際に、監督とよく話し合ってほぐしていったと明かした。また、自身の「愚か」なエピソードを問われると、役作りで体重制限をした反動でドーナツを10個食べた後に、罪悪感から13キロ走ったことを挙げ、「シンプルに贅沢を受け入れればいいのに、走らずにはいられないのが愚かだった」と苦笑い。今後の目標については「体を動かすことが好きなので、綾野さんのようなアクションや、走って逃げる役など身体性を生かした芝居で幅を広げたい」と語り、自身の強みを「嘘がつけない不器用さが、映像になると真実味を帯びること」と分析した。
男優助演賞・佐藤二朗 役作りで10円ハゲのこだわりも…次なる野望は「燃えるような恋愛映画」

続いて、男優助演賞の佐藤二朗が登壇した。受賞の反響について佐藤は、家族や友人、同年代の役者から祝福されたことを明かし、「同年代から『刺激になった、自分も頑張らなきゃいけない』と言ってもらえたことが嬉しく、刺激を与える存在になれたことが誇らしい」と語った。誰に喜びを伝えたいか問われると、「やはり妻」としつつも、俳優の山田裕貴から熱烈な祝福メールが届き、「お互い頑張ろう」と励まし合ったことを紹介した。家族の反応については、妻からは「良かったじゃん」と一言だけだったと笑わせ、息子には受験等のプレッシャーを与えないよう受賞を伝えていないと明かした。
役作りでの苦労については、原作に合わせて実際に頭を丸め、さらに10円ハゲの跡まで作ったこだわりを披露。街中で説明するのが面倒で半年間帽子を被り続けたと振り返った。また、役柄と自身について「中年、小太り、メタボ、中日ドラゴンズファン」という共通点に加え、映画の舞台である野方警察署のある野方が、佐藤が上京して初めて住んだ街だったことに運命を感じたと語った。「撮影は毎日楽しかった」と振り返る佐藤だが、家庭内での立場を聞かれると「1位妻、2位息子、3位飼い猫、4位が僕。常に妻に翻弄されている」と自虐気味に語り会場を和ませた。
今後演じたい役を聞かれると、記者の笑いを誘いつつも「ラブ(恋愛映画)」と回答。「シリアスとコメディーは地続き。燃えるような恋愛役もやってみたい」と意欲を見せた。息子が俳優を目指すと言ったらどうするかとの問いには、「華やかなのは最初だけと分かっているから体あてで阻止するが、本当にやりたいなら応援する」と親心を覗かせた。
日本映画大賞・吉田大八監督 長塚京三への全幅の信頼と「死への恐怖」の変化

最後に、日本映画大賞を受賞した「敵」の吉田大八監督が会見を行った。今の気持ちを問われた吉田監督は、「優れた映画が多い中で大賞をいただき、日に日に重みが増している」と感慨深げに語った。主演の長塚京三については「とにかく真摯。カメラの前に立つ時は必ず役の『儀助』でいてくれた。『儀助=長塚さん』という確信を持って撮影できた」と絶賛し、長塚さんなしでは成立しなかったと感謝した。また、スタッフと喜びを分かち合えることについて、「今回は撮影賞や音楽賞などでスタッフもノミネートされており、一緒に喜び合える賞であることが嬉しい」とスタッフへの敬意を表した。
映画のテーマに関連し、老いや死への恐怖について問われると、監督は「映画を通じて一度経験したような感覚になり、以前ほど怖くなくなった」と吐露。「観客にとっても、この『敵』に向き合うことで怖さが幾分和らぐのではないか」と述べた。作品選びの基準については、「直前の作品とは違うことをやろうと常に思っている」とし、前作『騙し絵の牙』とは異なる規模感やアプローチで新鮮さを保ったと説明。次回の構想については「しばらく撮っていないので、女性が主人公の映画に取り組んでみたい」と展望を語り、会見を締めくくった。
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