映画『ブルーを笑えるその日まで』初日舞台挨拶。あの頃の私のような、今悩む誰かにこの映画を届けたい。

映画『ブルーを笑えるその日まで』初日舞台挨拶。あの頃の私のような、今悩む誰かにこの映画を届けたい。

2023年12月8日(金)、アップリンク吉祥寺にて、映画『ブルーを笑えるその日まで』が公開初日を迎えた。初日舞台挨拶には、渡邉心結、角心菜、丸本凛、佐藤ひなた、成宮しずく、片岡富枝、若林秀敏、土屋いくみ、武田かりん監督が登壇。MCは、本作プロデューサーの田口敬太監督が務め、公開初日を迎えた喜びと、今日までの日々を振り返った。

ブルーを笑えるその日まで
左から、片岡富枝、土屋いくみ、若林秀敏、角心菜、渡邉心結、武田かりん監督、丸本凛、成宮しずく、佐藤ひなた

■ 映画『ブルーを笑えるその日まで』初日舞台挨拶

▼ひとことあいさつ

武田かりん監督
初日満席、皆さんお越しいただき本当にありがとうございます。
監督をしました武田かりんです。

ブルーを笑えるその日まで

渡邉心結(安藤絢子/アン役)
安藤絢子役を演じさせていただきました渡邉心結です。
本日は舞台挨拶にお越しいただき本当にありがとうございます。
満席で嬉しいです。本日はよろしくお願いいたします。

角心菜(佐田愛菜/アイナ役)
アイナ役を演じさせていただきました角心菜です。
本日はお越しいただきありがとうございます。よろしくお願いします。

丸本凛(田中ユリナ役)
田中ユリナ役の丸本凛です。本日はよろしくお願いいたします。

成宮しずく(宮村ナツミ役)
宮村ナツミ役の成宮しずくです。今日はよろしくお願いいたします。

佐藤ひなた(谷本ナオ役)
谷本ナオ役の佐藤ひなたです本日は劇場に足を運んでいただきありがとうございます。よろしくお願いします。

土屋いくみ(安藤智子役)
絢子(アン)の母、安藤智子役を演じました土屋いくみです。本日はご来場ありがとうございます。

若林秀敏(安藤康介役)
アンの父、安藤康介役をやりました若林秀敏と申します。
本日、安藤家代表としてパパとママで参りましたのでよろしくお願いいたします。

片岡富枝(ババ役)
ババ役をやらせていただきました片岡富枝と申します。
お越しいただき、誠に感謝申し上げます。ありがとうございます。

▼初日を迎えての感想

プロデューサー・田口敬太
まず監督から。初日を迎えていかがでしょうか?

武田かりん監督
胸がいっぱいでなんていう言葉で喋ればいいのかずっと考えてたんですけど、いい言葉が見当たらなくて…。
この『ブルーを笑えるその日まで』というのは3年前にひとりで企画を立ち上げました。立ち上げたきっかけは、10代で亡くなられる方の一番多い原因が自殺だっていうことを知ったことがきっかけでした。

自殺を止めたいとか、そこまで大きなものにできる自信はなかったけど、でも、当時の自分のように今悩んでいる子に、“生きていればいつかきっと…”ということを信じて欲しくて。
だからあの頃見たかったものや、その頃言って欲しかったところを物語にして、生きていればいつかきっと物語でどうにか伝えようと思って、作りました。

最初に決めたのは、アンとアイナっていうふたりの主人公の女の子の名前と、あとは1人ぼっちの女の子がブルーから手を繋いで逃げるっていうそれだけでした。
私は特に実績もなく何もなく、本当に何もない私の企画に付いてきてくださった田口敬太さん。プロデューサーをしてくださった田口敬太さんをはじめ、こうして集まってくださったスタッフの皆さん、関係者の皆さんには本当に頭が上がりません。本当にありがとうございます。

ちょっと変なこと言いそうなので、渡邉心結さん、お願いします。

渡邉心結
こうして、まず初日を迎えることができて本当に嬉しく思っております。
演じたとき・オーディションから撮影するまではこういう未来が想像できなくて、今こうしてここにいることに、すごくびっくりしているというか、実感が湧かないというか、でも本当に嬉しく思っております。
初日にたくさんの方に見ていただけることがすごく嬉しくてびっくりして、この映画をみんなと作れてよかったなって本当に思ってます。
私もなんか…角さんお願いします。

角心菜
私も『ブルーを笑えるその日まで』のオーディションの日から、この日を夢にずっと頑張ってきたので、今日こうやって無事に初日を迎えることができて本当に嬉しいです。
この映画は、監督の思いがたくさん詰まっていて、それに加えてキャストの皆さんやスタッフの方々や、ずっと応援してくださった皆さんのおかげで、こうやって作品が完成していって、私にとっても宝物のような映画になりました。
本当にこの作品に携われて幸せです。本日は楽しんでいってもらえたら嬉しいです。よろしくお願いします。

丸本凛
私は台本をもらったのが中学校3年生で、そこから3年間越しのやっとの上映なので、やっとこの日が来てすごく嬉しく思います。私はちょっと喋るのが苦手で変なことを言ったらごめんなさい。
この映画は本当にいろんな人がいろんな状況にいて、それで複雑に絡み合っていると思うんですけれど、ひとつの少しの勇気をもって自分に自信を持って行動できたら、いろいろいい方向に変わっていくんじゃないかなと思うので、ぜひこの映画を観ていって、いろんな刺激を受けていってほしいと思います。楽しんで観てください。

成宮しずく
私は台本をいただいたとき・撮影したときに感じたことは、私は普段、クラスの中で元気な方なんですけど、このアンのセリフを読んだりしていて、こういう物語もあるんだなと感じたり、私が経験したことがないことがたくさん書いてあって、すごく複雑な気持ちになったり、すごく考えることが多くなりました。
それでいじめに関しても考えるようになって、この映画を通してたくさんの人に伝えたいことがありますし、私もこの映画に出演できたからこそ、もう一度いじめ問題に関して考え直したいなって思ったこともたくさんありました。
この映画はすごい青春も感動もすごく味わえる映画となっていて、すごく面白い作品になっているので、ぜひ今日は楽しんでいっていただけたら嬉しいです。

佐藤ひなた
この作品は監督さん含め、スタッフの方々とたくさん苦労して作り上げた素敵な作品になっていて、私は何よりこの作品に参加できたことがすごく嬉しいです。
ナオは私自身と性格は違って、「ここまで言うんだ。とか、「ここまでやっちゃうんだ」っていうのがあってびっくりもしたんですけど、私なりにいろいろ考えて、精一杯全力で挑んだ役になりますので、そこもいろいろ見ていただけたらなと思います。
本日は短い時間ですが楽しんでいってください。

土屋いくみ
皆さんどんな映画なのかわくわくしながら待っているので、早く見たいという気持ちでいっぱいだと思うんですけれども、この作品に関わらせていただいて嬉しいなと思っております。もうワンカットワンカット監督の思いが詰まっておりますので、皆さんの素敵な演技だけでなく、ぜひそうでないシーンも注目していただけたら嬉しいなと思ってます。どうぞ楽しんでください。

若林秀敏
監督含め劇場関係者の皆様と初日を満席で迎えられありがとうございます。
この作品は自分の青春時代のはるか昔の話なんですけども、皆さんの心の琴線に触れられるようなそんな作品になっていると思います。
いっぱい皆さん想像していただいてご覧になっていただければと思います。よろしくお願いします。

片岡富枝
みなさん、もう若さでキラキラしております。
初めて皆さんにお会いしたときはびっくりいたしました。「うわー、若い人たちばっかり。ここで果たして私なんかができるのかしら…」と思いました。
そうこうしてるうちに、撮影も進んでいって田口さんとも知り合った『たまつきの夢』をね、私。彼の監督作品を観に行きまして、そのときにはもう本当にガーンと殴られたような気持ちです。

今日、このキラキラ輝く若さ、田口さんみたいな素晴らしい監督。かりんちゃんような素晴らしい監督。若さ、無限の可能性を秘めてる、つくづく感動しております。夢がいっぱい。
ぜひ、今日は堪能していっていただければなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

▼W主演の渡邉さん、角さんと監督からのメッセージ

角心菜
このオーディションを受けてから3年という…長かったんですけど、ずっとこの作品のことを考えていたので、この日を迎えられたのが嬉しくて。
先ほどと同じようなことになっちゃうんですけど、心の底からこの作品に出会えてよかったなと思っております。

渡邉心結
この作品に対する思いがみんなすごい強くて、特に監督の思いもすごいです。
何度も話して、それで本当にみんなで一生懸命作り上げてきた作品です。
アンもたくさんみんなと話し合って作り上げて、こうして映画を通して、1人でも多くの方が救われたとか、良かったなとか、そういう勇気を与える作品だと思います。
なので、楽しんでいってほしいなと思っています。

武田かりん監督
私は喋るのがあんまり得意ではないんですけど、企画を立ち上げてから3年間、一番楽しかった思い出も、悲しかった思い出も、悔しいことも、つらいことも全部『ブルーを笑えるその日まで』のことでした。

本当にこの3年間、ブルーと一緒にアンとアイナと一緒に歩いてきたなっていう実感がすごくあって。だから今日こうして今この見ている景色がちょっと信じられなくて夢みたいで、ちょっと油断したら泣きそうなぐらいなんですけど。

この映画は観客の皆さんのために作ったんじゃなくて、“あの頃の私のようなふうに悩んでいる君”に向けて作ってるっていうふうにすごく思っていました。観客の人を前に言うと失礼かもしれませんが…。
だから私の夢は、この映画をあの頃の私のような悩む誰かに観てもらって、「あ、これは私の映画だ」って思ってもらうことでした。

なのに、そういう風にずっと思ってきたはずなのに。
この私がずっと3年間というか今までの人生のいろんな経験とかを全部いろんな思いを詰め込んで、ずっと愛して作って大事に大事にしてきたこの映画が自分の手から離れる今日が来るのが本当は怖くて。

来てほしいけど、来て欲しくない気持ちもあって、ちょっと最近おかしな気持ちになって情緒不安定でいたんですけど、でもやっぱり、あの頃はつらいことから逃げて、そうして大人になったんですけど、でも今はつらいことや怖いことに、立ち向かいたいっていうか、戦いたいってすごく思います。

なので、こんなにたくさんの方に、そんな個人的な映画を観ていただくのはすごく怖いんですけど、でも私は、あの頃の私のような、今悩む誰かにこの映画が届くまで戦って、この映画をたくさんの人に届けられるように、頑張りたいと思っています。

これから上映なんですけど、もしこの映画を観て、「いいなこの映画」とかちょっと思っていただけたら、ぜひ皆さん感想とかを聞かせていただけると嬉しいです。


映画『ブルーを笑えるその日まで』

ひとりぼっちの女の子同士が出会い、初めての友だちと過ごす、”夢のような夏休み”。しかし、そんな楽しかった夏休みも終わりに差し掛かる。
8月31日、新学期が憂鬱な彼女たちは、ある行動を起こすのだった____

本作は、自身のコンプレックスであった中学時代の記憶をモチーフに学校という小さな世界で感じる孤独へ向けて、監督自身が夢を叶える映画だ。武田かりん監督は、本作が初長編作品ながら「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023国内コンペティション長編部門」にノミネートされるなど今後の活躍が期待されている。

主人公のアンを演じるのは渡邉心結、もう一人の主人公のアイナを演じるのは角心菜。本作が映画初主演となるフレッシュな二人が鮮やかに演じている。また、主題歌のRCサクセションの名曲『君が僕を知ってる』が、二人の苦しみに優しく寄り添う。「映画というタイムマシーンに乗って、あの頃の私と君の元へ届けたい」そんな切実な想いが詰まった “夏休み青春ファンタジー映画”が誕生した。


▼あらすじ

安藤絢子(アン)は学校には馴染めない、ひとりぼっちの中学生。薄暗い立ち入り禁止の階段が唯一の居場所だった。そんなある日、不思議な商店で魔法の万華鏡を貰う。それを覗くと立入禁止の扉が開きその先の屋上には同じ万華鏡を持った生徒、アイナがいた。
二人はすぐに仲良くなり夢のような夏休みを送るのだが、屋上には「昔飛び降り自殺した生徒の幽霊が出る」という噂があった。その幽霊がアイナなのではないかと疑念を抱きながらもお互いにとってかけがえのない存在になっていくのだが・・・

《 作品情報 》
『ブルーを笑えるその日まで』(2022/日本/99min/シネマスコープ/カラー/DCP)

【キャスト】
渡邉心結、角心菜、丸本凛、成宮しずく、佐藤ひなた、夏目志乃、片岡富枝、宮原俐々帆、根本拓洋、鳥谷宏之、土屋いくみ、若林秀敏、松澤可苑、荒澤智也


【スタッフ】
脚本・監督:武田かりん
プロデューサー:田口敬太、協力プロデューサー:田中佐知彦
撮影:上野陸生/照明:稲葉俊充/美術:野中茂樹/ヘアメイク:吉田冬樹/助監督:平岡凌/制作:田丸さくら
主題歌:RCサクセション『君が僕を知ってる』(Licensed by USM JAPAN, A UNIVERSAL MUSIC COMPANY)
製作:映日果人/武田かりん/kotofilm 配給:映日果人/配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS
協力:埼玉県/SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ
©2023 ブルーを笑えるその日まで
公式HP:https://www.bluewo2023.com/  
公式X:https://twitter.com/bluewo2022


・12月8日(金)~アップリンク吉祥寺にて2週間限定公開 
 https://joji.uplink.co.jp/

ブルーを笑えるその日まで

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