新文芸坐で『野球どアホウ未亡人』上映。欠席のはずの主演・森山みつき登場に場内がどよめく

新文芸坐で『野球どアホウ未亡人』上映。欠席のはずの主演・森山みつき登場に場内がどよめく

2023年12月9日(土)、映画『野球どアホウ未亡人』が新文芸坐で上映され、舞台挨拶が行われた。登壇者は小野峻志監督と出演者の藤田健彦、井筒しま、秋斗、工藤潤矢、そして主演の森山みつき。森山さんは仕事で来られないはずが急遽登壇。欠席を想定して編集されたメッセージビデオのあとの本人の登場に観客がどよめいた。司会は映画評論家のくれい響が務めた。

■ 映画『野球どアホウ未亡人』上映後舞台挨拶(新文芸坐)

▼ビデオメッセージ

上映当日に撮影の現場があり、舞台挨拶への欠席の可能性がアナウンスされていた本作主演の水原夏子役の森山みつきからのビデオメッセージが上映された。
音声が出ない等の初期トラブルがあり、重野進役の藤田さんから監督に対して、「これもわざと?」(藤田)、「いいえ、演出ではないです」(小野監督)といったやり取りもあった。

▼森山みつきのサプライズ登場

ビデオメッセージの上映が終わり、小野監督が、森山さんの欠席の旨を再度説明しはじめると客席から森山さんの声。現場が早く終わり、上映の最初から客席で見ていたというサプライズがありました。「間に合いました」と言って客席からから飛び出してきた森山さんは、壇上にひらりと飛び乗り、観客から大きな歓声を受けました。

▼初見さんの割合

夏子の義理の妹役・春代を演じた井筒さんが会場に本作が初見の方に挙手を求めると、今までリピーターの高い本作でしたが、意外にも半数以上が初見という結果だった。

▼秋斗さんの2回目の舞台挨拶登壇

秋斗さんは、この映画の舞台挨拶が2回目だったと明かした。池袋シネマ・ロサの2日目に登壇して以来だという。久しぶりの登壇に緊張していたものの、観客の温かい反応に励まされ、楽しむことができたと話しました。

▼「グリフィス吉田」のあいさつに笑いがでる工藤潤矢

工藤潤矢は、映画の中で夏子をプロ野球界に迎え入れようとするスカウトマン、「グリフィス吉田」を演じた。その役名を口に出すと会場からは常に笑い声が聞こえてくる。工藤さんは、撮影時(夏の終わり)の衣装で登壇しようと思ったが、寒いので、冬場のグリフィス吉田のスカウティング時のイメージの衣装で今日は登壇したと説明した。

▼藤田健彦の発見

重野進を演じた藤田さんは、「巨大なスクリーンでましてやクリアな音で、この作品を見ると、より一層くださが増して、かつよくわけのわからない謎のセリフの破壊力が増すんだなってことがよくわかりました。」、「チーン★とかっていうしょうもない小ネタに、意外に女性から笑い声が起きることを今日の発見だった」と語った。

▼小野監督の新文芸坐への思い

小野峻志監督は、中学2年生のときに初めて新文芸坐に来たというエピソードを披露した。岡本喜八監督の特集の最終日に訪れたのがきっかけで、以来、深作欣二、中島貞夫、鈴木清順、加藤泰、神代辰巳といった監督の作品を観に名画座に通うようになったという。

▼今後の予定

『野球どアホウ未亡人』は、新文芸坐にて12月10日(日)そして、大晦日にも上映される。文芸坐で行われるホラー映画作品上映が立て続く中に、唯一のコメディとして挟まれるという。『ドラキュラ』、『食人族』、『悪魔のいけにえ』といった血みどろの映画の合間に、『野球どアホウ未亡人』を見るというのは、箸休めになると笑いを誘った。

▼上映後サイン会

舞台挨拶後にはフォトセッション、そして、サイン会が行われ、キャスト、監督の前に観客が長蛇の列が続いた。


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