映画『2025年7月5日 午前4時18分』の公開を記念した舞台挨拶が、2025年6月27日(金)、池袋シネマ・ロサにて開催されました。終末予兆をモチーフとした本作の公開初日を迎え、主演の小栗有以さん(AKB48、原ハルカ役)と船ヶ山哲さん(原大智役)、そして共演の大熊杏優さん(木崎穂花役)、大関れいかさん(高橋ゆかり役)、赤羽流河さん(日向開役)が登壇し、作品への想いや撮影エピソードを語りました。

公開初日への想いと監督からのメッセージ
舞台挨拶の冒頭、キャストが登壇し、来場者への感謝とともに一言ずつ挨拶を述べました。主演の小栗有以さんは、「本当に無事にまず今日迎えられて何事もなく迎えられたことが良かった」と安堵の表情を見せつつも、映画タイトルにもある「7月5日がどんどんどんどん近づいてきてるなっていうちょっと怖さはあります」と率直な心境を明かしました。船ヶ山哲さんも同様に、「元々今回のタイトルになった7月5日がもうあと1週間近くになっているので、本当に何かが起きてしまったらこの映画の公開が1週間ぐらいで終わってしまう」と作品のテーマに絡め、公開を迎えられた喜びを語りました。
続いて、スケジュールの都合で登壇が叶わなかった古川大晃監督からのメッセージが代読されました。監督は各キャストに対し、小栗有以さんを「ホラー映画にしては可愛すぎる。美しい」、大熊杏優さんを「ホラー映画にしては“じょうもん”さんです」(博多の古い方言で美人を表す)、大関れいかさんを「ホラー映画にしては面白すぎる」、赤羽流河さんを「映画をまとっている」、そして船ヶ山哲さんを「怪しすぎる」と表現し、「誰か1人でも欠けていたなら完成しなかったと思います」と、キャスト全員への深い感謝を伝えました。
役柄と見どころ、深まる謎の「考える映画」
MCからの質問は役柄と見どころへと移りました。原ハルカ役の小栗有以さんは、映画編集者の役柄を「お父さんの作る卵料理が好きっていうすごくいい子」と紹介し、劇中に登場する卵料理が「本当に美味しかったです」と、オムライスや卵サンドなどを完食したエピソードを披露。そのお店にも注目してほしいと語りました。

原大智役の船ヶ山哲さんは、ハルカのお父さん役であると同時に、「いくつかの役を演じていまして、実は1人何役かやっている」ことを明かしました。撮影が順撮りではなかったため、「自分が今何を演じているのかっていうものを服の色で覚えてた」と苦労話を語り、「どれが僕なのかっていうのを探しながら見ていただけるとこの怪しすぎるっていう意味合いが伝わってくる」と、監督のコメントを紐解くように見どころを伝えました。

木崎穂花役の大熊杏優さんは、「一見明るく見えるんですけど、うちには不安を抱えていたりするとっても繊細な女の子」と役柄を紹介。見どころとして、ハルカと一緒にいる部屋のシーンを挙げ、監督が事前に音を知らせずに壁を叩くなどして、「本当にリアルにびっくりしてる様子が描かれてます」と、役者のリアルな反応を引き出す演出があったことを明かしました。

高橋ゆかり役の大関れいかさんは、ハルカと穂花の上司役。監督が「すごく自由に演技させてくれて」、自ら「勝手に元気な上司」になったと語り、共演者たちが笑いをこらえるのに必死だったという裏話を披露しました。作品全体の見どころとしては、「日常の中にこう違和感が入り込んできて、その不安が静かに膨らんでいくのがもうこの作品の魅力」と述べ、「じわじわと心に残る怖さを楽しんでいただけたら嬉しい」と語りました。

日向開役の赤羽流河さんは、「好奇心旺盛で、なんか皆さんにこう可愛がってもらえるんじゃないかな」と自身の役柄を紹介し、普段の自分よりも積極的に会話する役柄を「すごく楽しくて」演じられたと振り返りました。彼は、本作を「考える映画」であると強調し、観客が「自分なりに思考してこう、なんて言うんですかね、感情とか、ま、いろんな考えをぐるぐるさせ」ながら鑑賞することを楽しんでほしいと呼びかけました。

船ヶ山さんは、この映画が来年公開予定の少し大型の作品の「序章編」「エピソード0」のような位置づけにあることを明かしました。そのため、「通常あるような説明があるような、ま、そういう映画ではなく結構考えさせるような内容」になっており、「どこがどう繋がっているのかっていうもの」を「自分なりに考えて」見ると「楽しく見れる」と、「謎解き感覚」で楽しむことを推奨しました。一度見ただけでは全てを理解するのが難しいとも語られました。

撮影現場の明るい雰囲気とキャストが語る「変わりたい自分」
ホラー映画でありながら、撮影現場は非常に明るい雰囲気だったとキャストは口を揃えました。小栗有以さんは、古川監督の「可愛らしい面」が現場に良い影響を与え、「みんなでワイワイわし」ていたと振り返り、自身も「ずっと笑ってました」と笑顔を見せました。

船ヶ山哲さんは、撮影の待ち時間が多かったものの、それがまるで「ピクニック」のようだったと表現。小栗さんが持参した「野菜チップスみたいな」お菓子を皆で分け合って食べたエピソードを披露し、キャスト間の良好なコミュニケーションが窺えました。
MCからは、「もし今から自分を変えられるとしたらどんな人になりたいか」というユニークな質問が投げかけられました。大熊杏優さんは東京生まれ東京育ちで方言の経験がないため、「博多弁に憧れがあって可愛いなって思ってるので博多育ちの女の子になりたい」と語り、博多弁での可愛らしいセリフを披露し、会場を和ませました。




船ヶ山哲さんは、最近怖い役が増えていることから、「面白い方とか、なんかやったことないおの役とか、なんかこうリーゼントみたいななんか面白そうなあいうのつけてみたい」と、これまでとは異なる役柄への意欲を見せました。小栗有以さんは、自身の人見知りな性格を挙げ、「自分からどんどん話しかけられる人になりたい」と積極性への願望を明かしました。大関れいかさんは、演じる上では明るい役をこなせるものの、普段は「結構目が暗くて」「1人が好き」であると話し、常にアクティブで人といるのが好きな「陽キャ」のような人に憧れると語りました。最後に赤羽流河さんは、「あのキラキラの王子様になりたい」と述べ、さらに「白馬に乗って迎えに行くっていうのをちょっとやりたいので、僕はもう馬の方ですか?」と、王子様ではなく馬になりたいというユニークな願望で会場の笑いを誘いました。
「新感覚ホラー」への期待とメッセージ
舞台挨拶の終盤、主演の2人から観客へのメッセージが贈られました。小栗有以さんは、本作を「7月5日が迫る怖さだったり、人間のいろんな怖さだったり、ホラーの怖さだったりとか、いろんな怖さが詰まってる新感覚なホラー映画」と位置づけました。「色々と考え」ながら、「家族だったりお友達だったりと皆さんを一緒にいろんな方を連れて楽しんでみてください」と呼びかけ、「無事に7月5日を迎えられることを私も願ってます」と締めくくりました。

船ヶ山哲さんは、改めて本作が「説明があるような映画ではない」ことを強調。「皆さんの想像をつなぎ合わせて考えさせられるような内容」であり、「自分の頭と映像をリンクさせながら見ていただけるものすごく深みのような、ま、そういう作品」であると説明しました。また、「今までのこ怖いお化けみたいなそういうようなものではない」ため、「冷静に見ることもできる」作品であり、「ぜひこのサスペンスホラーという合いで見ていただければ」と、観客に新たなホラー体験への期待を促し、舞台挨拶を締めくくりました。



映画『2025年7月5日 午前4時18分』
出演:小栗有以(AKB48) 船ヶ山哲 大熊杏優 大関れいか 赤羽流河 佐藤里穂 四ノ宮吏玖 宇良田まい
監督・脚本:古川大晃(「自殺するっていうなら、その前に僕に抱かれませんか?」)
主題歌:「破滅の鐘」船ヶ山哲
配給:S・D・P
企画・制作:STUDIO STROLE
©STUDIO STROLE
公式サイト: https://0705movie.com/
公式instagram: https://www.instagram.com/0705movie
2025年6月27日(金)池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー
