安楽死特区

毎熊克哉、大西礼芳ら豪華キャスト集結!映画『安楽死特区』舞台挨拶レポート。撮影秘話と「生と死」に向き合った覚悟を語る

医師で作家の長尾和宏による同名小説を原作に、近未来の日本で「安楽死」が合法化された世界を描く衝撃の社会派ドラマ『安楽死特区』。その公開記念舞台挨拶が新宿ピカデリーで開催された。毎熊克哉、大西礼芳をはじめとする豪華キャストとスタッフが登壇し、難役への挑戦や緊迫の撮影エピソード、そして本作が問いかける「尊厳」や「愛」について語り尽くした熱気あふれるイベントの模様をお届けする。

■ 映画『安楽死特区』舞台挨拶レポート

覚悟を持って挑んだ「生と死」の物語

本作は、国家主導で「安楽死制度」が導入された日本を舞台に、人間の尊厳を問う物語です。公開2日目に行われた舞台挨拶には、主演の毎熊克哉をはじめ、大西礼芳、筒井真理子、板谷由夏、gb、余貴美子といった豪華キャストに加え、脚本の丸山昇一、原作・製作総指揮の長尾和宏、プロデューサーの高橋惠子が登壇した。

回復の見込みがない難病で余命半年と宣告されたラッパー・酒匂章太郎を演じた毎熊克哉は、冒頭の挨拶で「安楽死という題材はものすごく難しいと思いました」と吐露し、「精一杯心を込めて演じることに徹しました」と役への覚悟を語りった。

名匠・高橋伴明監督と脚本・丸山昇一の初タッグ

本作の脚本を手掛けた丸山昇一は、高橋伴明監督とのタッグについて「伴明さんに脚本を撮って欲しいと思って45年かかりました」と念願が叶ったことを明かしました。原作では主人公が女性政治家や女流作家でしたが、映画では「全体が暗くならないよう、体や口を動かせる人物が良い」という理由から、主人公をラッパーに変更するという大胆なアレンジが加えられている。

章太郎のラップ仲間ZAGIを演じたシンガーソングライターのgbは、今回が映画初出演。劇中のラップ歌詞は、なんと77歳の丸山昇一とgbの共作であり、gbは「日本語の奥深さみたいなものを感じました」と振り返った。

緊迫の13分間!伝説に残る長回しシーン

舞台挨拶で特に話題となったのが、台本にして9ページ、映像にして13分にも及ぶ緊迫のミーティングシーンです。特命医らとの対話が展開されるこのシーンについて、丸山は「試写で鳥肌が立ちました」と絶賛。

毎熊は、台本に「だんだんラップのようになっていく」と書かれたト書きに苦戦し、「胃をキリキリしながら練習していました」と当時のプレッシャーを明かした。

共演した特命医役の板谷由夏も、「思い出しただけでドキドキします。ピリピリ度マックスのシーンだったので、よく生き残ってくれたなと」と、極限状態での撮影を振り返った。

ベテラン女優陣が語る撮影秘話

末期がんに苦しむ夫の妻を演じた筒井真理子は、オファーを受けた際、自身の年齢や家族の死と重なり衝撃を受けたとしつつも、「高橋伴明監督の作品に出ないという選択肢はなかった」と断言。同じくパートナーを見送る立場を演じた大西礼芳とは、「鎧を着ずに話せる唯一の人」として心を通わせるシーンを作り上げた。

また、「完全に呆けないうちに死なせて欲しい」と願う元漫才師役を演じた余貴美子は、相方役の友近との漫才シーンの裏話を披露。友近の提案でスタッフを観客に見立てて稽古をした際、「生きた心地がしませんでした。地獄でした」と語り、会場の笑いを誘った。

プロデューサーを務めた高橋惠子は、「皆さん、一筋縄ではいかないような役を、生きた人として演じてくださいました」と俳優陣の熱演を称えた。

最後に

本作のエンドクレジット後には、実際にスイスで安楽死を試みた日本人女性へのインタビュー映像が含まれるなど、フィクションの枠を超えた問いかけがなされている。

最後に毎熊は、「この映画がきっかけで安楽死であったり、生と死について考えを巡らせてみて豊かになることが、いいことだなと思っています」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。


映画『安楽死特区』

毎熊克哉 大西礼芳
加藤雅也 筒井真理子 板谷由夏 下元史朗
友近 gb 田島令子 鈴木砂羽
平田満 余貴美子 奥田瑛二

監督 高橋伴明
原作:長尾和宏 小説「安楽死特区」ブックマン社刊 脚本 丸山昇一
製作総指揮 長尾和宏  製作 小林良二  プロデューサー 小宮亜里 高橋惠子
製作 「安楽死特区」製作委員会(北の丸プロダクション、渋谷プロダクション)
配給 渋谷プロダクション
公式サイト:anrakushitokku.com

新宿ピカデリーほかにて全国順次公開中

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Hajime Minamoto

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