谷口雄一郎監督作品『あのこを忘れて』3/11より池袋シネマ・ロサにて公開

谷口雄一郎監督作品『あのこを忘れて』3/11より池袋シネマ・ロサにて公開

3月11日より、池袋シネマ・ロサにて、映画『あのこを忘れて』が二週間レイトショー上映。本作の監督は札幌国際短編映画祭最優秀国内作品賞をはじめ、全国主要映画祭での受賞を何度も成し遂げてきた映画監督・谷口雄一郎。上田慎一郎、野本梢らインディペンデント映画界きってのトップランナーとも映画祭賞レースにてしのぎを削った監督の最新作『あのこを忘れて』が、映画祭等での多数の観客の声に応え、遂に劇場公開決定。
緻密に計算された脚本で、繊細な心の機微を描き出すことに定評がある監督が今回送り出したのは、台本完成前から俳優達とワークショップを重ね、稽古期間を半年以上費やして挑んだ意欲作。
大切な人への思いを噛みしめたくなる、切なさと希望の入り交じる感動的な一編。

あのこを忘れて

■ 映画『あのこを忘れて』

 本作の制作はコロナ禍の中、オーディションによって選ばれた7名のキャストを中心にオンラインでの
ワークショップで幕を開けた。先ず行われたのは、演技ではなく「話し合う」こと。価値観の違いを認
めた上で「相手への想いを考えること」に意識を転換させた後、実際に対面してのリハーサルを敢行。
期間は全体で約半年間に及んだ。


 対話を経由し、キャスト自身が能動的に役になりきっていくその手法により、キャラクターの感情が
克明に画面に刻まれている。夫婦と恋人、二つの物語が交わりあった先に提示される「大切な人」に対
するメッセージは、老若男女の心を打つものと言えるだろう。


 出演者として、『夜、鳥たちが啼く』(城定秀夫監督)『とおいらいめい』(大橋隆行監督)等に出演する石橋征太郎と、小劇場界やCMで活躍する木村梨恵子が、悲しみを背負った夫婦を熱演。また、『信虎』(金子修介監督)等に出演し『幻の蛍』(伊林侑香監督)等でプロデューサーも務める保坂直希が恋人の記憶を無くした男・幸也を、ドラマ『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』、『愚行録』『Arc アーク』(石川慶監督)等の相馬有紀実がその恋人となる美琴を演じる。そして、オムニバス短編『MIRRORLIAR FILMS SEASON4』や『Girl』(山本篤子監督)に出演しYouTuberとしても活躍する紫藤楽歩、『いろとりどりの』(加藤大志監督)『3653の旅』『彼女たちの話』(野本梢監督)『とどのつまり』(片山享監督)等話題作への出演が目白押しの中村更紗、『るろうに剣心 The Beginning』(大友啓史監督)等に出演する壺田大貴の3名が、フレッシュに物語を彩っている。更にTBS『水曜日のダウンタウン』にて仕掛け人として注目を集めた白畑真逸もアクセントを与える。撮影は『本気のしるし』(深田晃司監督)等の春木康輔が手がけ、洗練された淡く美しい映像を紡いでいる。
 緻密に練られた脚本と繊細な演出の元、瑞々しく躍動するキャストの演技を是非スクリーンで。

▼ストーリー

ある病気の特効薬。その副作用は、特定の人を「忘れる」ことだった。
別れた恋人を「忘れた」男・瀬戸幸也。長年、幸也に片思いしてきた女・林美琴は、つい自分が恋
人だったとウソをついてしまう。


最愛の子供を亡くしたことを「忘れた」妻・長門千紗。夫・長門浩次朗は、そのまま、子供がいな
かったことにしようとする。平穏な暮らしを続ける彼らだが、歪みは少しずつ生まれていく。
それぞれの決断、そして、それがもたらす行く末とは……。
2組の男女と寄り添う人々が織りなす、悲しみと優しさに彩られた「あのこ」への物語──。


谷口雄一郎監督プロフィール
愛知県春日井市出身。大学卒業後、日本映画学校へ入学。在学中から若松孝二監督作『実録連合赤軍あさま山荘への道程』等フリーの録音助手として映画製作の現場へ赴く。卒業後、シナリオ執筆を本格的に再開し、『純子はご機嫌ななめ』が伊参スタジオ映画祭シナリオ大賞2009において短編部門大賞を受賞。自ら映像化し監督業に進出した。2013年『ゆびわのひみつ』にて国内外映画祭にて7冠を達成。以後コンスタントに作品を製作し続け、映画祭入選を続ける。『あのこを忘れて』は、自身初の劇場公開作となる。


■ 映画『あのこを忘れて』作品概要

キャスト
保坂直希 相馬有紀実 中村更紗 紫藤楽歩 壷田大貴 白畑真逸 木村梨恵子 石橋征太郎



スタッフ
撮影・照明:春木康輔 録音・整音:小牧将人 衣装・ヘアメイク:平林純子 音楽:佐久間あすか
助監督:ニノミヤタカシ 撮影助手:太田英 美術・小道具:長居潤 スチール:いしはらだいすけ
 メイキング:森一沙 ビジュアルデザイン:東かほり 制作:柏木風子/中塚誠司 企画:映像演技塾
エグゼクティブプロデューサー:ヤスカワショウゴ プロデューサー:山元隆弘 
製作:映画創作ワークショップ/Hero.No.1Film 配給:Hero.No.1Film/キネマトワーズ
エンディングテーマ:「忘れないで 寄り添って」作詞 駒場吾妻/作曲 佐久間あすか/歌唱 椎名琴音
監督・脚本・編集:谷口雄一郎
2021年/日本/57分/アメリカンビスタ/ステレオ/カラー/DCP

公式HP http://anowasu.com

3/11より池袋シネマ・ロサにて二週間レイトショー

あのこを忘れて

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