映画『女優は泣かない』公開記念舞台挨拶「リスタートを切ろうとしている人や壁にぶつかっている人に見てほしい」

映画『女優は泣かない』公開記念舞台挨拶「リスタートを切ろうとしている人や壁にぶつかっている人に見てほしい」

12月2日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷にて、映画『女優は泣かない』の公開記念舞台挨拶が行われた。舞台挨拶では、主演の蓮佛美沙子さんをはじめ、共演者の上川周作さん、吉田仁人さん、浜野謙太さん、そして有働佳史監督が登壇。映画の制作秘話や感想、自身の役柄やキャラクターについて語りました。

■ 映画『女優は泣かない』 公開記念舞台挨拶

蓮佛美沙子さん、女優の役に初挑戦

蓮佛さんは、女優の役を初めて演じたということで、その難しさや楽しさについて語りました。彼女は、自分の役柄の梨枝を「トゲの生えた柴犬みたいな子」と表現し、そのトゲが抜けていく過程を意識して演じたと言いました。また、お芝居が下手な設定だったこともあり、わざとらしく演技するのも面白かったと話しました。

上川周作さん、幼馴染みの役で青春を再現

上川さんは、梨枝の幼馴染みの猿渡拓郎という役を演じました。彼は、台本を読んだときからすごく面白くて胸が熱くなったと言い、監督から「僕は猿拓を見つけたと思ったんです」と言われたときは嬉しくて、その言葉をお守りにして撮影に臨んだと明かしました。彼は、昔好きだった子に会うというのは傷口に塩を塗られるような思いだと想像しながら準備したところ、現場に入ってからは逆に取り返したり、言えなかったことや悲しかったことを取り返すチャンスだと思い、この時間を最高の時間にしようと思い、ポジティブに演じたと言いました。

吉田仁人さん、鹿児島出身という共通点で感情移入

吉田さんは、梨枝の弟・園田勇治という役を演じました。彼は、鹿児島出身ということで、九州を舞台にした作品に参加できたことが嬉しかったと言いました。また、自身も15歳で鹿児島から上京した経験があるということで、梨枝の気持ちにも感情移入できたと言いました。家族全員と上京し、その協力体制が万全にあって芸能活動ができたということで、あらためて親に感謝したいと、その気持ちを述べました。

浜野謙太さん、監督の飲み友達から出演依頼

浜野さんは、梨枝の上司である三藤という役を演じました。彼は、監督の飲み友達であるということで、ブッキングされたと言いました。彼は、素晴らしいキャストの皆さんの前で嫌な上司をやらせてもらったと言いましたが、自分にも良かったことがあって、エンディングテーマを担当させてもらったと言いました。

有働佳史監督、長編デビュー作で故郷を舞台に

有働監督は、長編デビュー作ということで、故郷の熊本を舞台にした理由について語りました。彼は、映画の仕事を始めたきっかけが大学生のときにフジテレビの脚本賞に最終選考に残ったということで、一本撮ったら辞めようと思っていたと言いましたが、まさかの17年かかってしまったと言いました。彼は、地元愛が強い人間で、まずはこの映画を撮らないと自分が監督になれないと思っていたと言いました。彼は、この映画をリスタートしようとしている人や壁にぶつかっている人に見てほしいと言いました。

蓮佛美沙子さんからのメッセージ

監督をはじめ、みんなの熱い思いで一丸となって作った作品です。取材を受けさせていただいたときにも、涙ながらに「本当に好きな映画でした」とすごい熱量で感想を言ってくださったインタビュアーさんもいらっしゃっいました。
決して、かっこいい人たちの話ではなく、人生にもがいている人たちの話ですが、もっともっと作品が広がって、そういう方たちに、届くべき人のところに届くといいなと心から願っています。


■ 作品紹介

【あらすじ】
スキャンダルで仕事を失った⼥優・安藤梨花(本名:園⽥梨枝)が 10 年ぶりに地元の⽥舎町に帰ってきた。理由は密着ドキュメンタリーの撮影のため。しかし、現場にやってきたのはテレビ局のバラエティ班 AD・瀬野咲ただ⼀⼈。 全くソリが合わない⼆⼈の前途多難な撮影がスタートする。なるべくこっそりと撮影をしたい梨枝の気持ちとは裏腹に次々と現れる知⼈たち。やがて⼩さな町で噂が広まり、撮影のことを内緒で帰郷した梨枝の存在も家族の⽿に⼊る ⽗・康夫と⼤喧嘩の末、町を⾶び出した梨枝。その⽗は今、末期ガンで⽣死の境を彷徨っていた。⽗の病状を知りながら、⽗を避けていた梨枝に怒り⼼頭の家族。
果たして、ドキュメンタリー撮影の⾏⽅は︖そして、梨枝と康夫の確執は…


「⼥優は泣かない」公式サイト
https://www.joyuwanakanai.com

2023 年 12 ⽉ 1 ⽇(⾦)ヒューマントラストシネマ渋⾕ほか全国順次公開

女優は泣かない

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