3月26日(土)、高崎芸術劇場(群馬県)にて、第35回高崎映画祭授賞式が開催。映画『いとみち』、『偶然と想像』で最優秀助演俳優賞を受賞した中島歩が喜びとたくさんの人々に支えられて受賞出来たことへの感謝の気持ちを伝えた。本映画祭において2作品で受賞した俳優は今回二人目。
中島歩さんのコメント全文を掲載する。
■高崎映画祭 最優秀助演俳優賞 中島歩(映画『いとみち』、『偶然と想像』)受賞コメント
中島歩
俳優の中島歩と申します。緊張して、何を言ってるかわかんなくなっちゃうので原稿を書いてきました。
朝の4時まで考えながら頑張って書いてあるので、ちょっとこれでご了承ください。
読みます。
この度は第35回高崎映画祭の最優秀助演俳優賞をいただき本当に嬉しく光栄に思っております。
また作品で関わった方々がですね、今日、たくさんいらしていて、こういった素晴らしい場でみんなにお会いできたことが本当に嬉しいです。
さらに渋川さんが司会だということも嬉しいサプライズです。
渋川清彦
頑張ってるよ。
中島歩
ありがとうございます。
そんなこんなで今日はすごい幸せな日です。
はい。『いとみち』はですね、コロナ禍で、あらゆる撮影が止まってしまってそれから初めての現場でした。
映画を作る幸せを改めて感じさせてもらえる素晴らしい撮影現場でした。横浜さんと監督共演の駒井蓮さんそして黒川芽以さん、横田真悠さんをはじめキャストスタッフの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。
そして『偶然と想像』。この映画では、演技の可能性というものを広げ、その深さ、面白さを新しく発見でし発見できた作品でした。
濱口竜介監督共演の古川琴音さん、玄理さん、スタッフの皆様に感謝申し上げます。
俳優として今日まで続けてこられたのは、声をかけてくださってきた監督さんやプロデューサーの方や励ましてくれた俳優の仲間。信じてくれたマネージャーの方、支えてくれた家族のおかげです。この場をお借りして感謝申し上げます。
これからも、謙虚に芸を磨いて、良い作品を皆様に届けていきたいと思っております。
僕はですね本当に演技が下手っぴで、もういつ廃業になってもおかしくないような状態でずっとここまできて、でもそれでも、こうして作品に関わってこられたのは、ワークショップっていうのがありまして、このワークショップっていうのは、監督と俳優がキャリアに関わらず関わって、面白い演技ってどんなものなんだろうっていうのを一緒に探求するクリエイティブな場所です。
僕はそういった場所でこれまでに数々の監督や演出が俳優さんと出会って創作をしてきました。
今回の濱口監督ともワークショップを通じて出会って、偶然と想像の創作に至りました。
そして、先日惜しくも亡くなられた青山真治監督ともワークショップを通じて出会って、演劇作品を作りました。
また、そこでできた俳優の友人もたくさんいて、そういった同志と出会うことは、とても心強くて、すごく俳優生活を楽しいものにしてくれました。
このワークショップという場所は僕にとってとても重要な場所でこれからもたくさんの出会いがあると思いますので、大切にしていきたい場所です。
また、これから映画を作ってみたいという人にも、希望を与えられるような場所だと思っています。
ワークショップに限らずですね。映画の撮影現場ですとか、それからオーディションの場所だったりとか、演技レッスンの場所、そういった場所で、お互いが尊重し合って、当たり前に人権が守られる。健全な創作環境をつくっていきたいと思っております。
僕は俳優という仕事が大好きです。
これからも、この好きと言い続けられるように、今一度自分のこれまでを省みながら、それを生かして、これからの行動に移していきたいと思っております。今日はこのような素晴らしい場所を与えてくださった、高崎映画祭の皆様に感謝しております。
長くなりましたが、以上です。ありがとうございました。
▼中島歩さんにちょっとしたサプライズ?
コメントを終えた後、司会の渋川清彦さんから、中島さんに問いかけがあった。
渋川清彦
いいね。ちょっと待って。
言いたいことがもっと言えたらいいね。
ちょっと話を変えます。
ある筋からの情報ですが、中島さんは日本大学芸術学部文芸学科卒業。
学生時代は落語研究会を落研に所属していましたね。
中島歩
はい。
渋川清彦
そのときに活動していた名前が大家主水(だいやもんど)って、この情報、本当?嘘?どっち。
中島歩
本当ですけど…。
渋川清彦
それだけなんだけどごめん。
落語やってたんだね。
中島歩
そうですね。
いやなんか誰か出てくるかと思ったら。
渋川清彦
ダイヤモンドが出てきた。
中島歩
はい。僕はそうです。
落語ではやっていけなそうだなっていう思いもあって、みんなとだったら頑張れると思って、役者を始めたんです。
渋川清彦
あなたは大丈夫。
中島歩
ありがとうございます。
※本情報は、高崎出身の落語家・林家つる子さんからの情報
■「第35回高崎映画祭授賞式」概要
開催日:令和4年3月26日(土) 16:00~17:50
会 場:高崎芸術劇場 大劇場(収容数2,027席)
群馬県高崎市栄町9−1(高崎駅東口より徒歩5分)
司 会:渋川 清彦、田野内 明美(ラジオ高崎アナウンサー)
公式サイト:http://takasakifilmfes.jp/
来祭者: ()内は受賞作品名
最優秀監督賞 横浜 聡子 監督(『いとみち』)
最優秀監督賞 春本 雄二郎 監督(『由宇子の天秤』)
最優秀主演俳優賞 占部 房子(『偶然と想像』)
最優秀主演俳優賞 河井 青葉(『偶然と想像』)
最優秀助演俳優賞 水原 希子(『あのこは貴族』)
最優秀助演俳優賞 中島 歩(『いとみち』、『偶然と想像』)
最優秀新進俳優賞 片山 友希(『茜色に焼かれる』)
最優秀新進俳優賞 駒井 蓮(『いとみち』)
最優秀新進俳優賞 梅田 誠弘(『由宇子の天秤』)
最優秀新人俳優賞 河合 優実(『由宇子の天秤』)
最優秀新人俳優賞 和田 庵(『茜色に焼かれる』)
新進監督グランプリ 三澤 拓哉 監督(『ある殺人、落葉のころに』)