2024年2月13日、第79回毎日映画コンクールの贈呈式が、東京・目黒のめぐろパーシモンホールにて開催されました。この授賞式で、映画「正体」で主演男優賞を受賞した横浜流星さんに焦点を当て、その様子をお伝えします。

▼受賞の喜びと作品への想い

黒いスーツ姿でステージに登場した横浜さんは、初の毎日映画コンクールでの受賞となりました。トロフィーを手に、「素敵な賞を頂き、大変光栄に思います。『正体』に携わった皆さまの力でもありますし、作品を愛してくださった皆さま、全員で獲れた賞だと思っています。心から感謝しています」と喜びを語りました。

映画「正体」は、染井為人氏の同名小説が原作で、殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた主人公が、脱走し姿を変えながら潜伏する姿を描いた作品です。横浜さんは、この役を精魂込めて演じました。

また、藤井道人監督とは、長編映画では3度目のタッグとなり、2人で企画を立ち上げ、4、5年間話し合いを重ねて公開に至った作品とのことです。横浜さんにとって、この作品は特に思い入れが強く、「『正体』は(藤井監督との)10年の集大成となった作品。本当にたくさんの方の心に届き、愛していただけた」と、観客に作品が届いた喜びを噛みしめました。

▼俳優としての今後の抱負
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主演を務めるなど、近年、俳優としての存在感を増している横浜さん。授賞式では、「これからも妥協せず志を高く、映画人として映画業界を盛り上げられるよう、精進してまいります」と、映画界を背負っていく覚悟を語りました。

▼授賞式の詳細
授賞式は、めぐろパーシモンホールにて2月13日(木)に開催されました。会場は、めぐろパーシモンホール大ホールと小ホールが使用されました。当日は多くの受賞者が登壇しました。式典は13:00から始まり、約1時間30分を予定されました。式典後には、フォトセッションや合同取材も行われました。横浜流星さんの他にも、河合優実さん、池松壮亮さん、カルーセル麻紀さんなどが受賞しました。映画「夜明けのすべて」が日本映画大賞を含む最多3冠を達成しました.

この授賞式での横浜さんのスピーチと、映画への熱い想いは、多くの観客に感動を与えました。今後の更なる活躍が期待されます。

■日本映画大賞:「夜明けのすべて」(三宅 唱監督)
■外国映画ベストワン賞:「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)
■俳優部門
主演俳優賞:河合優実 「あんのこと」「ナミビアの砂漠」
主演俳優賞:横浜流星 「正体」
助演俳優賞:池松壮亮 「ぼくのお日さま」
助演俳優賞:カルーセル麻紀 「一月の声に歓びを刻め」
スポニチグランプリ新人賞:越山敬達 「ぼくのお日さま」
■スタッフ部門
監督賞:三宅 唱 「夜明けのすべて」
脚本賞:濱口竜介 「悪は存在しない」
撮影賞:池田直矢 「十一人の賊軍」
美術賞:林田裕至 「箱男」
音楽賞:石橋英子 「悪は存在しない」
録音賞:浦田和治 「十一人の賊軍」
■アニメーション部門
大藤信郎賞:「私は、私と、私が、私を、」(伊藤里菜監督)
■ドキュメンタリー部門
ドキュメンタリー映画賞:「映画 ○月○日、区長になる女。」(ペヤンヌマキ監督)
■TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞
日本映画部門:「夜明けのすべて」(三宅 唱監督)
外国映画部門:「インサイド・ヘッド 2」(ケルシー・マン監督)
(敬称略)