北川景子、吉沢亮ら豪華俳優陣が競演 「ELLE CINEMA AWARDS 2025」授賞式
ファッション・メディア「ELLE(エル)」がその年の優れた映画作品や映画人を選出する「ELLE CINEMA AWARDS 2025」の授賞式が12月10日、東京・有楽町のヒューリックホール東京で開催された。今年の映画界を牽引した豪華な顔ぶれが集結し、それぞれの受賞の喜びや撮影秘話、来年に向けた抱負を語った。

■ 「ELLE CINEMA AWARDS 2025」授賞式
これからの活躍が期待される若手に贈られる「エル・ガール ライジングスター賞」には、出口夏希と木戸大聖の二人が選出された。映画『か「」く「」し「」ご「」と「』での瑞々しい演技が評価された出口は、撮影を通じて自身の青春時代や修学旅行を思い出したと振り返り、2026年は多くのことを吸収する年にしたいと意欲を見せた。

また、映画『ゆきてかへらぬ』で中原中也役を熱演した木戸は、授賞式当日が自身の誕生日であることに触れ、俳優として初めての受賞が最高のスタートになったと喜びを露わにした。木戸は、共演者の広瀬すずや岡田将生に「ぶつかっていく勢い」で挑んだ経験を糧に、来年も未経験の役柄に苦悩しながら挑み続けたいと力強く語った。

今年目覚ましい活躍をした男性に贈られる「エル メン賞」は、映画『国宝』で歌舞伎役者を演じた吉沢亮が受賞した。吉沢は、1年半に及ぶ歌舞伎の稽古を経て挑んだ同作について、かけた時間と情熱が段違いであり、自身にとって特別な作品になったと述懐。来年はミュージカルなど新たな挑戦が控えていることを明かした。

日本の映画界で輝く女優に贈る「エル ベストアクトレス賞」を受賞したのは、映画『ナイトフラワー』で新境地を開いた北川景子だ。デビュー22年目にして初の主演映画での受賞となった北川は、これまでの経験や自信を捨て「魂で全身全霊でぶち当たった」と撮影時の覚悟を語った。一方で、重厚な役柄が続いた反動からか、来年は「幸せな役」や「キラキラした役」も演じてみたいと笑顔を見せ、家庭と健康を大切にしながら充実した生活を送りたいと抱負を述べた。

授賞式後半には、受賞した4名の俳優に加え、「エル ベストディレクター賞」を受賞した塚原あゆ子監督(『ファーストキス 1ST KISS』)、話題賞を受賞した映画『国宝』の村田千恵子プロデューサーも登壇し、6名によるトークショーが行われた。


2025年を振り返るトークでは、北川が家庭での微笑ましいエピソードを披露。出演作で金銭を乞うシーンを見た娘から「ママ、そんなにお金がなかったの? もうお洋服買えないの?」と心配されたことを明かし、自身の演技が娘に届いた喜びと複雑な親心語り会場を和ませた。また、吉沢は映画祭やプロモーションで海外を訪れた際、現地の観客が日本の伝統芸能を深く理解し熱い反応を示してくれたことに触れ、映画が国境を超える瞬間を実感したと語った。
現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』で共演している北川と吉沢のクロストークも展開された。コメディタッチで進む物語の中で、北川が登場するシーンについて吉沢は「一気に大河ドラマが始まったかのような重厚感がある」と絶賛。作品全体を引き締める北川の存在感に敬意を表した。対する北川は、膨大な英語のセリフを抱えながらも現場で常にニュートラルに振る舞う吉沢の姿勢を称賛し、互いにリスペクトし合う関係性を垣間見せた。

トークの締めくくりでは、先輩俳優たちの姿から受ける刺激について若手二人が言及した。木戸は、主演俳優たちが言葉ではなく「背中」で現場を引っ張る姿に感銘を受け、自身もいつかそうなれるよう精進したいと決意を新たにした。出口もまた、芝居だけでなくスタッフや共演者への気遣いなど、先輩たちの立ち振る舞いから多くを学んでいると語り、次世代を担う俳優たちの成長と映画界の明るい未来を感じさせるイベントとなった。

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