終戦80年を迎える現代の広島を舞台に、アメリカ人観光客と広島の若者たちが出会う不思議な物語を描いた映画『惑星ラブソング』(時川英之監督)の東京特別上映会が6月2日、シネマート新宿にて開催され、上映前の舞台挨拶に主演の曽田陵介さん、ヒロイン役の秋田汐梨さん、謎のアメリカ人旅行客役のチェイス・ジーグラーさん、UFO博士役の八嶋智人さん、そして時川英之監督が登壇しました。広島での先行公開を経て、ついに東京での特別上映会を迎えたキャストと監督が、公開直前の心境や撮影秘話、そして映画タイトルにちなんだ願い事などを語った。

■ 映画『惑星ラブソング』東京特別上映会
本作が映画初主演となるモッチ役の曽田さんは、座長として参加した今作について「広島の方々だったり、スタッフの方々だったり、もちろんキャストの方々だったり、皆さんで作った作品」 が東京で公開されることへの喜びを語り、「なんかいい広がり方するんだなという気持ちが盛り上がってきます」 と期待を示した。

ヒロイン・アヤカを演じた秋田さんは、昨年3月頃の撮影から時間が経ち、「やっと東京での皆さんに見ていただけるっていうことでついにこの時が来たなって感じがします」 と、ついにこの時が来たという実感を語った。

謎のアメリカ人旅行客・ジョン役のチェイスさんは、東京に来られたことへの「嬉しい気持ち」 を表し、「もっといろんな方に見ていただくのが本当に楽しみです」 と抱負を述べた。

謎の博士を演じた八嶋さんは、広島での先行公開での舞台挨拶にも登壇しており、「広島の方が実際この映画を見るっていうのと、広島の外の人が見るっていうのはまたちょっと感覚が違う」 と表現しつつ、「広島の方にも 、この映画を見て良かったなという感想をいただいている」 と先行公開の手応えを語った。

時川監督は、広島生まれ広島育ちとして自身の知る広島の平和を織り込んで作った本作が、広島では喜ばれているとしつつも、「本当に問われるのは広島から外に出た時」 だと考えており、今後どう広げられるか頑張っていきたいと語った。また、海外の映画祭などで「海外の人にもきちんとある程度響いてる」 と感じているとし、「より多くの人のいろんな声聞きたくなりますね」 と、さらなる広がりへの期待を語った。

役柄について聞かれると、曽田さんはモッチ役を「やりたいことがなかなか見つからずに門々としてる大学生」 と紹介し、大学時代に将来について悩んだ自身の経験と重なる部分があり、「本当に等身台で演じられたなって思います」 と語りました。秋田さんが演じたアヤカは、海外留学という明確な目標に向かって突き進む「天真爛漫」 な女性。秋田さん自身もモデルという目標に向かって努力した経験があり、「すごく似たところを感じてました」 と述べた。
チェイスさんが演じるジョン役は「ミステリアス」 なアメリカ人。役柄の説明は「全てネタバレ」 になるため、「映画を見るまでお楽しみ」 とし、「映画を通して見ていただけたら嬉しいな」 と観客に語りかけた。
八嶋さんが演じたのは「UFOについて研究してる博士。役名はありません」 と明かしつつ、「純粋な男であるということだけは伝えておきたい」 と語った。また、映画中の博士の演説シーンは「全てアドリブ」 だったことを告白し、「すげえ頑張ってたんだなと思って見といてください」 と見どころをアピールした。
撮影中のエピソードとして、八嶋さんが共演者を食事に連れて行った温かい交流が紹介されました。また、言葉の壁を超えたコミュニケーションについても話が及び、曽田さんとチェイスさんが初対面から楽しそうに話していたと明かし、言葉が通じなくてもコミュニケーションが取れている曽田さんの魅力に触れました。
チェイスさんも、曽田さんが冗談を言う時や真面目な時に英語を話すと述べました。秋田さんは英語が上手なアヤカ役を演じましたが、自身は英語が話せないため、翻訳アプリを使ってチェイスさんとコミュニケーションを取ったとのこと。また、関西出身の秋田さんにとって広島弁での演技も挑戦でしたが、方言指導の録音を聞いて覚えたため、「そんな苦戦した記憶がない」 と振り返った。
時川監督は、秋田さんの「耳がすごい」 と感心し、曽田さんの英語での芝居も含め、ぜひ注目して見てほしいと述べた。
映画のタイトル『惑星ラブソング』にちなみ、「星空に願うとしたら今一番叶えたい願い事」 について聞かれると、曽田さんは「この映画がヒットして、僕が…」 と即答。しかしすぐに「僕が僕がってなんだよ」 と八嶋さんからツッコミを入れられ、「みんなで…」 と訂正し、登壇者全員でヒットを願う流れとなり、会場からも共感の拍手が起こった。
秋田さんは「個人的なこと」として「家族で住みたいな…みたいな」 と回答。現在、自身や姉は一人暮らしで、両親は京都に住んでいる状況を明かし、「また家族4人で暮らせたらいいな」 と東京で一緒に暮らすことへの願いを語った。
最後に、曽田さんは観客へ向けて「本作は平和が大きなテーマとはなっておりますが、恋愛要素だったり、コメディ要素だったり、いろんな要素が入ってますので」 と作品の多様な魅力を紹介し、「いろんな視点から楽しめます」 と述べ、「平和を知る入り口としてあまり構えずに見ていただければ嬉しいです」 とメッセージを送り、「楽しんでください」 と締めくくった。
八嶋さんは、映画を見てくれた観客に「たくさん宣伝していただきたい」 と呼びかけ、映画を「皆さんが育てていただくものだと語った。
本作は5月23日より広島県内で先行公開されており、公開8劇場という小規模ながら「興行通信社のミニシアターランキング5位」 にランクインするという異例のヒットを記録しています。今回の東京特別上映会を経て、6月13日(金)よりシネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか全国ロードショーとなる。
また、公開記念舞台挨拶も決定しており、6月14日(土)にはシネマート新宿と池袋シネマ・ロサで舞台挨拶を行う予定。さらに、6月15日(日)には大阪のイオンシネマ シアタス心斎橋で曽田さんと時川監督が登壇する舞台挨拶が開催される予定。



惑星ラブソング (英語表記:Love Song from Hiroshima) <広島県知事推奨>
ストーリー
ひとつの歌が導くのは―愛と平和を探す不思議な旅
ある日、広島の若者モッチとアヤカは、謎めいたアメリカ人旅行者、ジョンに出会い、広島の街を案内することになる。ジョンには奇妙な力があり街の至る所で何かを見つけていく。一方、小学校で原爆の歴史を学び怖くなった少年ユウヤはその夜夢を見る。夢の中の少女はユウヤを戦時中の広島へと誘う。彼らに起こる不思議な物語は混ざり合い、一つの大きな渦となる。広島の過去と現代が交錯し、幻と現実が融合し始める。やがて忘れられていた歌が街に響き、人々はひとつの奇跡を見つめる。広島から放つ愛と平和のファンタジー。
曽田陵介 秋田汐梨 Chase Ziegler 八嶋智人
西川諄 Raimu 谷村美月 佐藤大樹 (友情出演) / 川平慈英
さいねい龍二 塚本恋乃葉 西村瑞樹 キコ・ウィルソン 松本裕見子 田口智也 HIPPY
【監督・脚本・編集】時川英之
【プロデューサー】時川英之 横山雄二
【特別協賛】みどりグループ
【協賛】オタフクソース モースト 津谷静子 にしき堂 やまだ屋 プローバホールディングス ウメソー 広島電鉄 生活協同組合ひろしま Y-HOTEL薬研堀 ボートレース宮島 ひろぎんホールディングス フューレック
【後援】広島県 広島市 広島市教育委員会 広島ユネスコ協会 国連ユニタール協会 鶴学園 広島大学
【配給】ラビットハウス 【宣伝】ブラウニー 【協力】広島フィルムコミッション
【企画・制作】TimeRiver Pictures
【製作】「惑星ラブソング」製作委員会
Ⓒ映画「惑星ラブソング」製作委員会
【公式サイト】https://wakuseilovesong.com
【公式X(旧Twitter)】https://twitter.com/wakuseilovesong (@wakuseilovesong)
【公式Instagram】https://www.instagram.com/wakuseilovesongfilm (@wakuseilovesongfilm)
2025年5月23日(金)よりMOVIX広島駅ほか広島県先行公開
2025年6月13日(金)よりシネマート新宿、池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー
