6月18日、池袋シネマ・ロサにて、映画『ここ以外のどこかへ』が上映初日を迎えた。初日舞台挨拶にはW主演の辻本りこ、森本あお。二人の母親役の小夏いっこ、大石菊華。椎名零監督が登壇。来場者からの質問をその場で受け付け、撮影当時のことを振り返った。
■ 映画『ここ以外のどこかへ』初日舞台挨拶レポート
映画『ここ以外のどこかへ』の初日舞台挨拶では、椎名監督が自らMCを務めた。作品の上映に向けて製作されたグッズ紹介をしつつ、その場で来場者にSNSでの質問を募り、登壇者から回答するスタイルで舞台挨拶が進められた。
キャッチフレーズとして、［「家にいたくない」思いを抱える2人のあてどない”夜の散歩”］と名付けられた本作だが、主演の辻本さんは、撮影当時、家を離れ、バイト先の更衣室やオーナーの奥さん宅で過ごしていたという本作さながらの生活をしていたことを語った。
また、森本さんは学校帰りに何も考えずに箱根に向かい、たどり着いた真っ暗な山中で「私、終わった…」と本気で思ったエピソードを明かした。
舞台挨拶に登壇した5名に対し、共演者の渡部直也さんから、今日の服装のコーディネートについての質問があがると、椎名零監督は服はネットショップで購入し、ネックレスは祖母からのいただきものであることを語った。辻本りこさんは好きなブランドを紹介。森本あおさんは母親と服を共有することが多く、当日もセンスの良い母親から服を借りてきたことを明かした。小夏いっこさんは普段から花柄が好きで、今日はその中でも一番華やかに見える服を選んだという。大石菊華さんは知り合いのジュエリー作家によるサグラダ・ファミリアを模した作品を紹介した。
撮影で大変だったことを質問されると、大石さんは役がシビアな分、撮影は楽しかったという一方で、その娘役だった森本さんは「母親役の大石さんが普段は優しく素敵なのに、カメラが回ると怖いので、びくびくしていた」と当時の気持ちを明かした。
辻本さんは、「演技経験がなく、ほかの役者さんと対等に演技ができているか、ズレが生じていないかの不安があった」と当時のことを振り返った。
■ 映画『ここ以外のどこかへ』作品情報
〇イントロダクション
コロナ禍が浮き彫りにした家族の在り方を問う物語
監督は、青年同士の恋とも友情ともつかない交流を描いた映画「グラデーション」(2020)で劇場デビューを果たした椎名零。人間関係の機微を丁寧に切り取る独自の感性が評価されている。
「家にいられない事情がある人々や家にいたくない気持ちを抱える人々に寄り添う映画を、ステイホームが奨励される今こそ作りたい」という監督の思いから制作され、親を持つ子、子を持つ親、家族を持つすべての人にとって他人事ではない、家族との向き合い方を問う作品に仕上がった。
ダブル主演を務めるのは、共に映画初主演である辻本りこと森本あお。二人の母親役として小夏いっこ、大石菊華が出演。対照的な二つの家族がリアリティをもって描き出されている。
〇あらすじ
コロナを理由に母親（大石菊華）に外出を禁じられ、何ヶ月も外に出ていないひかる（森本あお）。日々飲んだくれる母親（小夏いっこ）に悩まされ、家に居場所がないみおな（辻本りこ）。ある夜家を飛び出したひかるは偶然みおなに出会い、「家にいたくない」思いを抱える二人はあてどない”夜の散歩”に出かける。
〇上映情報
上映劇場：池袋シネマ・ロサ
上映期間：2022 年 6 月 18 日（土）～7 月 1 日（金）
チケット：前売り券 1,300 円 当日一般 1,500 円
〇クレジット
出演：
辻本りこ 森本あお
小夏いっこ 大石菊華 渡部直也 茶依 谷口昌英 寒川祥吾 渡邊麻梨奈 本多奈々子 小川兎海
監督・脚本・編集：椎名零｜撮影・照明：逵真平｜撮影助手：安井彬｜撮影応援：谷口昌英 宮坂一輝｜制作進行：冨福恭平 橋本颯太｜制作：大野安由好 三浦泰隆｜録音：梅田侑宜 橋本颯太｜録音協力：松沢梢｜ 広報：大野安由好 堀越まい｜衣裳：樋口菜摘｜スチール：サイトウムネヒロ｜カラリスト：よう｜音楽：ren du｜宣伝美術：藤巻菜々子
2021 年／日本／55 分／16:9
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2022/6/18(Sat.) ~ 2022/7/1(Fri.) 2 週間限定レイトショー
