翔んだタックル大旋風

吉田伶香ら登壇『翔んだタックル大旋風』舞台挨拶。「二郎系ラーメン」級の中毒性と評される怪作の裏側とは?撮影中の「放置プレイ」や珍演出に会場爆笑

 2025年12月27日、テアトル新宿にて映画『翔んだタックル大旋風』の上映後舞台挨拶が開催された。主演の吉田伶香をはじめ、夏海、水石亜飛夢、藤田健彦、そして小野峻志監督が登壇。小野監督の前作『野球どアホウ未亡人』のDNAを継ぐ本作は、独特な世界観で観客を魅了している。イベントでは、撮影現場でのまさかの「放置プレイ」疑惑や、関係者から飛び出した「二郎系ラーメン」という衝撃の作品評など、規格外のエピソードが次々と明かされ、会場は終始爆笑の渦に包まれた。

▼映画『翔んだタックル大旋風』舞台挨拶

 MCのくれい響プロデューサーの進行のもと、トークは撮影中の過酷なエピソードから幕を開けた。主演の吉田は、初日のタックルシーンにおいて、カメラを回したまま監督らが次の段取りの打ち合わせに入り、20分から30分もの間、誰も見ていない中でタックルを続けさせられる「放置プレイ」状態だったと告白した。体力を削られた吉田は、待ち時間に体育館で倒れるように寝てしまったというが、小野監督は「そこまで全部計算済み」と涼しい顔で返し、会場を沸かせた。

 一方、吉田さんが演じる秋子の友人役を演じた夏海は、病院での泣くシーンにおけるシュールな演出を披露した。気合を入れて感情を作って現場に入ったものの、監督から「目薬があるから大丈夫」と告げられたという。小野監督にとって重要なのは「映像として水が流れていること」であり、本物の涙にはこだわっていなかったことが判明。スタッフがタイミングを見計らって目薬をさすという共同作業が行われていた裏話に、登壇者たちも苦笑いを浮かべた。

 共演者たちの災難はこれに留まらない。謎の男・佐々木役の水石亜飛夢は、雨の螺旋階段のシーンで脚本に存在しない全く知らない人の名前を叫び続けるというNGを出していたことを吉田に暴露された。また、警備員役の藤田健彦は、自身の役柄に細かい設定を加えて鼻歌を歌うなどの役作りを行ったが、完成した映画では風の効果音にかき消され、誰もそのこだわりに気づかなかったという悲哀に満ちた事実を明かした。

 周囲の反響に話題が及ぶと、本作の特異な魅力が浮き彫りになった。吉田は自身のマネージャーから、本作を「二郎系ラーメンみたいだった」と評されたと語る。「めちゃくちゃ美味しいわけではないかもしれないが、ふとした時にまた食べたくなる」という中毒性を指摘され、吉田自身もそのリピート率の高さに納得した様子を見せた。夏海のマネージャーや事務所社長も、試写会で「笑っていいのかどうか戸惑っていた」とのことで、小野監督作品特有の困惑と中毒性が観客のみならず業界関係者をも巻き込んでいるようだ。

 イベントの最後には、2026年に巻き起こしたい「旋風」について各々が抱負を語った。吉田は出身地である山形県の知名度向上と観光大使への意欲を見せ、主題歌を担当した夏海は、カラオケでの楽曲の流行から映画への逆輸入ヒットを狙うと宣言した。30代を迎える水石は、これまでの「ふざけた役」だけでなく、スーツや眼鏡が似合う「かっこいい役」での旋風を誓い、藤田は劇中の衣装でロビーに立っていても気づかれない現状を打破し、役柄として認知されたいと切実な願いを口にした。キャスト陣の仲の良さと作品への愛あるツッコミが交錯した舞台挨拶は、映画本編同様、観る者に強烈なインパクトを残して幕を閉じた。



▼物販情報

 主題歌&サントラCD(前11曲収録) 2000円
 アクリルスタンド(全9種) 各1500円
 トレーディング缶バッジ(全7種+シークレット1種) 各500円
 クリアファイル(全2種 A4サイズ用) 各500円
 作品ポスター(B2サイズ) 1000円
 映画Tシャツ「翔んだタックル大旋風」(S/M/L/XL/XXL) 4000円

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Hajime Minamoto

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