月の犬

萩原聖人、15年ぶりの単独主演映画『月の犬』完成披露上映会を開催。豪華キャスト陣が撮影の舞台裏を語る

「ジャパニーズ・ノワール」として生きることへの絶望を描いた映画『月の犬』の完成披露上映会と舞台挨拶が、4月20日に開催された。イベントには、本作で15年ぶりの単独主演を果たした萩原聖人をはじめ、共演の深水元基、渋谷そらじ、やべきょうすけ、そして横井健司監督が登壇した。妻を亡くし絶望の中で流離う主人公を演じた萩原らが、和やかな雰囲気の中で撮影現場の裏話や作品に込めた思いを語り、集まった観客を大いに沸かせた。本記事では、公開を控える本作の舞台挨拶の模様をお届けする。

月の犬
(C)1st Generation

■現代に問いかける「昔ながらの匂い」
横井健司監督が2023年から企画を温め、エグゼクティブプロデューサーの協力を経てようやく完成にたどり着いた本作。主人公の東島を演じた萩原聖人は、15年ぶりとなる単独主演について問われると、喜びを見せつつも「主演は大変なので勘弁してほしいところもある」と冗談交じりに語り、会場の笑いを誘った。オファーを受けた理由については、「地味な作品ではあるが、現代の現実的なものにぼやかされてしまっている『昔の映画の匂い』を作ろうという監督の思いに共感した」と明かし、説明を排した演出の中で自分がどう見えるかを意識して演じたと振り返った。

■和やかな撮影現場とキャスト同士の絆
東島を動かす少年・将吾役を演じた渋谷そらじは、撮影の合間に川で萩原と石を投げて遊んだことや、カプセルトイを回させてくれたという心温まるエピソードを披露した。萩原も「彼の存在がむちゃくちゃ重要で、素晴らしかった。なつきすぎず、良い距離感だった」と絶賛した。

また、東島の元部下役を演じたやべきょうすけは、横井監督とはデビュー当時からの仲であり、萩原とはプライベートで麻雀をする間柄だと明かした。やべは現場での萩原について「最初から空気を作ってくださっていたので、こちらが役作りを寄せる必要がないくらい非常にやりやすかった」と、座長としての圧倒的な存在感を称賛した。

■2日間を費やした渾身のアクションシーン
劇中で東島が働くバーの元締めの会長・南を演じた深水元基は、萩原との決闘シーンの裏側について言及した。横井監督から「綺麗な立ち回りではなく、生っぽくリアルなものを」と要求されたこのシーンは、丸2日間をかけて撮影されたという。深水は「リアリティを追求しすぎると何もできなくなるため、この2人ならこういうことが起こってもおかしくないというギリギリのところをディスカッションしながら作り上げた」と語り、萩原とともにボロボロになりながら挑んだ緊迫のアクションシーンに自信を見せた。

舞台挨拶の最後に横井監督は、「多くを語らない映画だが、観た時に感じ取れるものが皆さんの中であると思うので、それを楽しんでほしい」と観客にメッセージを送った。萩原も「地味であることは悪いことではない。そういう良さがたくさん詰まった作品」と胸を張り、「SNSでいっぱい拡散してもらえたらありがたい」と呼びかけてイベントを締めくくった。


映画『月の犬』

萩原聖人
渋谷そらじ 石田佳央 沖山翔也 大鷹明良 岡野一平 沖原一生 やべきょうすけ 中村映里子 大後寿々花
原日出子 寺島進
深水元基 黒谷友香

製作 T-REX FILM 配給 渋谷プロダクション 2025/シネスコ/5.1ch/101min
監督・脚本・編集 横井健司 公式サイト:https://tsukinoinu.com/

4月24日(金)よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開

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Hajime Minamoto

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