現役リアル“⽊樵”とチェーンソー取扱資格を持つ“2022 ミス⽇本みどりの⼥神”が登壇

現役リアル“⽊樵”とチェーンソー取扱資格を持つ“2022 ミス⽇本みどりの⼥神”が登壇

9⽉28⽇(⽔)に衆議院第⼆議員会館にて、ドキュメンタリー映画『⽊樵』の完成披露トークイベントが開催された。イベントには、岐⾩県下呂市の⽊樵の⽗の背中を⾒て育った本作の監督である宮﨑政記、本作に登場する現役本物の“⽊樵”の⼀⼈である澤和宏、また「2022 ミス⽇本みどりの⼥神」の成⽥愛純が登壇。本作を制作した宮﨑監督がその熱い想いを語り、チェーンソーを取り扱える資格を持つ成⽥愛純はKIKORI ⽤チェーンソースーツを着⽤。フォトセッション時には実際のチェーンソーを手にして撮影に挑んだ。

木樵

本作は、⽇本の林業の担い⼿不⾜が問題となっている今、現代の“⽊樵”である林業に焦点をあて、岐⾩県⾶騨地⽅で⼭と⽣きる「護り⼈」である彼らに密着したドキュメンタリー映画。

本作を制作した宮﨑監督は、⼀旦は林業不況の中で⽗の跡を継ぐことを断念した 30 年後に、再び⼭と⽣きる⽊樵たちと再会し彼らの⽣き様を映像に残すべく密着。「“⽊樵”は⼭を守っているということを知ってほしい」、「⽇本の森林保護推進につなげたい」という⼀途な熱い想いを語った。
また、チェーンソーを取り扱える資格を持つ成⽥愛純は、安全性を⾼めた KIKORI ⽤チェーンソースーツを着⽤して登壇、フォトセッションでは KIKORI 必需品ともいえる“チェーンソー”を持ち、フォトセッションに挑んだ。

■ ドキュメンタリー映画『⽊樵』完成披露トークイベント

MC の呼び込みで登壇したのは、宮﨑監督、「2022 ミス⽇本みどりの⼥神」の成⽥愛純、本作に登場する実際の⽊樵の澤和宏の3名。宮﨑監督は映画監督として今作が 6 作⽬となる。

▼本作の制作の意図

本作の制作意図を質問された宮﨑監督は、「映画映像の仕事を始めてから、⼭の⽊樵たちの映画を作らなくてはという思いをずっと抱えていました」と明かした。

木樵
宮﨑政記監督

▼木樵をはじめたきっかけ

「⽊樵」⾒習いとして今作に登場する実際の木樵の澤は、⽊樵を始めたきっかけについて質問されると、「とても単純なことで、森で静かに仕事がしたいという単純な理由で仕事を始めました」とその理由を明かし、これからの思い描く将来のビジョンや夢を聞かれると、「森というと、『ちょっと森へ⾏こう』という気持ちにはなかなかならないと思いますので、やはり敷居を低くして『今⽇はお休みだから森へ⾏こう』といったイメージを持てるような森作りをしていけたらいいなと思います」と⾃⾝の展望を明かした。

木樵
澤和宏

▼「ミス⽇本みどりの⼥神」の成⽥愛純さんのコメント

「ミス⽇本みどりの⼥神」の成⽥は、今作を観た感想について「私はこの映画を拝⾒する前に、宮﨑監督から実際のお⽗様が⽊樵をされていたという話を聞いて、その姿を⾒て育った監督⾃⾝がカメラを回されていると知った上で拝⾒したんですけど、やっぱり映画の迫⼒というものをすごく感じましたし、この映画⾃体の意味をとても考えられるような作品だったなと思います」と話した。


「ミス⽇本みどりの⼥神」の活動については、「緑の⼥神として 1 年間、森林や林業の現場で実際に⾜を運んでお話を聞いたり、私達世代の 10 代 20 代の若者世代に、緑の重要性を知ってもらうということを考えて発信をしています。主に、緑の募⾦の活動のお声掛けや、植樹祭や育樹祭にも参加をさせていただいています」と説明。


いろいろな活動をしている成⽥だが、この⽇はチェーンソーから守る通さない素材で作られている「チェーンソースーツ」を着⽤してイベントに登壇。成⽥⾃⾝、チェーンソーを取り扱える資格を持っており、イベントでは澤が⾃前で持参したチェーンソーを持ち上げ、カッコよくポージングを⾒せる⼀幕も。

取り扱いには危険が伴うチェーンソーだが、それについては澤も「特にチェーンソーは危険で、ソーチェーンという、その刃が⼀番危険になります。」、「キックバックといって刃の先に物が当たると跳ね返ってくるんです。」、「そういうことがあるので、顔や腕など怪我をする⼈が多くいるので、とても危険なもの。講習などをきちんと指導を受けて、使うことが⼤切」だと説明した。


また成⽥は、「緑のことについて発信していくとなると、やはり⾃分⾃⾝が林業や機械について深く知っておくことが⼤切だと考えたので、まずは⾃分が体験してを危険性を知った上で発信していきたいなと思いました」と明かした。

「最近だと若い⼥性もチェーンソーを使う⽅が増えていると聞いて、これはたまたまなんですけど昨⽇実際にチェーンソーを扱っている⼥性とお話する機会があって、その姿を⾒て本当にかっこいいなと感じましたし、⾃分もいつかそういう⼥性になれたらなって思います︕」と未来への展望を明かした。

木樵
成田愛純

▼タイトルについて

タイトルの「⽊樵」について話が及ぶと宮﨑監督は「実は私も驚いたんですが、林業⽩書に“⽊樵”という⾔葉が載っていないんです。そのかわりなんていう⾔葉で代⽤しているかというと“林業従事者”。そういう意味でも、今回の映画はその“⽊樵”という名前も、ぜひ復活させたいなと。普通に使うようになってほしいなという思いも込めて、『⽊樵』というタイトルにしました」と、タイトルへ込めた強い思いも吐露。

また、「この『⽊樵』というタイトルは、愛する⼥房が書いたものをそのまま使っています。その辺も含めて観てください」と呼びかけた。

▼印象に残っているシーン

本作で特に印象に残っているシーンについて成⽥は、「急斜⾯で⽊を切って⼭を整えているシーンが何度も出てくるんですけど、そのシーンを何度も⾒た時に、⽇本に⾃然があるのは当たり前ではないんだなと思いました。」、「この映画を観終わった後に、私達は何ができるのかと考えたときに、まずは知ることだなというふうに思ったので、この映画を観て⼈間⾃⾝が⾃然を守っていくということを、1 ⼈ 1 ⼈が考えるきっかけになれば嬉しいなと思います」と胸の内を明かした。

木樵
成田愛純

▼現役の木樵から、国会議員に向けた願い

多くの国会議員が参加したこの⽇のイベント。最後に、国会議員の⽅々への希望を聞かれると、澤さんは3つの希望を答えた。

⼀つ⽬は、やはり⽊材の価格です。今ウッドショックで⽊材の価格というのは上がっていますけども、安定しない状態が続いておりますので、⽊材の価格の安定、そして海外の⼭に負けないようなシステムを作っていただきたいなと思っています。

⼆つ⽬は、森の整備。全く⽀援がないというわけではありませんけれども、もっと⼿厚くしていただけたらなと。

三つ⽬は、僕は独⾝で嫁がいないので、嫁が欲しいです(笑)」と語って会場の笑いを誘った。

木樵

▼宮崎監督からのメッセージ

イベントの最後に宮﨑監督は、「この映画をきっかけにして、⼭に興味を持ってもらいたいなと。⽊樵はどんな仕事をしているのか、その仕事の内容を知っていただきたい。映画でできるのはここまでです。その具体的な⽅法というのは、ここにいらっしゃっている議員の皆さんの⼒だと思います。これはもうお願いするしかないんですけど、⼭の整備の問題もそうです。ここから先は映画はできませんので、よろしくお願いします」と訴えた。

木樵

■ 映画『木樵』作品情報

『木樵』作品情報

語り:近藤正臣
監督・撮影・編集: 宮﨑政記 プロデューサー:益田祐美子
出演:面家一男 澤和宏 瀧根清司 他
テーマ音楽:「久遠」日景健貴 横笛:雲龍
構成協力:大宮浩一 北里宇一郎
制作協力:山田貴敏 笠原木材㈱ 岐阜県 高山市 飛騨市
配給:平成プロジェクト 宣伝:ウフル/原麻里奈 宣伝協力:博報堂
協賛:日本特殊陶業 新東通信 イオスコーポレーション ワーリンク SURROUND 山翠社 高山信用金庫 名古屋木材
製作:2021「木樵」製作委員会

©︎2021「木樵」製作委員会  カラー/81分/ビスタ/2chステレオ/日本

公式サイト:http://kikori-movie.com/

<10月1日(土)CINEX、名演小劇場 先行公開>
10月14日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町他 全国順次公開


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