第37回高崎映画祭授賞式が2024年3月24日、群馬県高崎市高崎芸術劇場で開催。最優秀作品賞『せかいのおきく』阪本順治監督や主演を務めた黒木華、共演の石橋蓮司が登壇。また、最優秀主演俳優賞に輝いた岡本玲(『茶飲友達』)や最優秀助演俳優賞を受賞した中村ゆり (『市子』)と森山未來(『ほかげ』)などの受賞者が出席。約1000人の観客を前に記念トロフィー や高崎名物”高崎だるま”を受け取り、喜びを語った。
■ 最優秀監督賞 足立紳監督『雑魚どもよ、大志を抱け!』 コメント
足立紳監督
『雑魚どもよ、大志を抱け!』の監督の足立紳といいます。この度本当に素晴らしい賞をいただいてありがとうございます。すごく嬉しかったです。
ただ僕、撮影中にこどもたちに、「多分、君たちの中から絶対誰か新人賞を取ると思う」っていうことを結構のたまってて、それでしかも高崎映画祭の名前まで出して、「あそこの映画祭は新人にすごい優しいし、俺の知り合いもいるから…」みたいな感じでちょっとろくでもない大人ぶりを発揮してたんですが、それでもらったのが僕だったのでびっくりしたんですけど。
でも、こどもたちから誰からもおめでとうございますっていうメールが来なくてすごいショック…それはちょっとショック…だいぶかな…
でも本当に彼らがとってもよく頑張って…頑張ってくれたっていうか、撮影の2ヶ月前からリハーサルを重ねて、リハーサルといっても集まって遊んでるっていう感じではあったんですけど、飛騨の山奥にコロナかもう本当にコロナ真っ只中でガンガンも感染者が出てた頃に1ヶ月ぐらい彼らという合宿生活を送ったんですけど、撮影に向かうときに、彼らの方のお父さんとかお母さんが送りに来て、ものすごい心配そうな顔をされてたのがすごいちょっと脳裏に焼きついたというか、なんか大変なことにならなければいいなということだけを考えて撮影してたんですけど、本当にスタッフ、もう彼らに本当に寄り添ってくれて、1ヶ月間、途中でホームシックにかかりりそう…かかった子とか怪我、ちょっと軽い怪我程度ですけど、しちゃった子もいたりはしましたが、本当にスタッフ、大人…大人というか寄り添い方もすごく素晴らしくて、もう本当に僕はあの感謝してます。監督としてはほぼ何もしてなくて、彼らと遊んでたっていうような感覚があります。
初めて妻がプロデューサーとしても入ってくれたんですけど、彼女も本当に寮母のようにこどもたちの面倒を見てくれました。大人たちが一丸となってこどもたちをにしっかり寄り添ってできた映画かなと思っています。
彼らの頑張りが一番大きいんですけど、彼らにもらったような賞だと思っています。本当にありがとうございました。
高崎映画祭は、2024年3月31日(日)まで、高崎市内高崎芸術劇場、シネマテークたかさき、高崎電気館で開催される。高崎市内でロケが行われた『シン・仮面ライダー』ほか、公開を控えた『辰巳』(小路紘史監督)も上映。
また、『スイート・マイホーム』(3月30日(土)13:20〜上映)など邦画作品ゲスト登壇もあり、各作品で熱量高い上映が行われる。
上映作品など映画祭詳細は、高崎映画祭公式サイトまで→https://takasakifilmfes.jp/
第37回高崎映画祭 3月31日(日)まで開催中