映画『惑星ラブソング』の全国公開を記念した舞台挨拶が、6月14日(土)にシネマート新宿にて開催されました。6月13日(金)より全国公開となった本作は、終戦80年を迎える2025年の広島を舞台に、アメリカ人観光客と広島の若者たちが巡り合い、過去と現在が交錯する平和をテーマにした新しいエンターテインメント作品。

■ 映画『惑星ラブソング』全国公開記念舞台挨拶
この日の舞台挨拶には、主人公・モッチ役で映画初主演を務めた曽田陵介さん、モッチの幼馴染アヤカ役の秋田汐梨さん、広島を訪れる謎のアメリカ人旅行客・ジョン役のチェイス・ジーグラーさん、UFO博士役の八嶋智人さん、カーター長官役の川平慈英さん、そして本作のプロデューサーである横山雄二さん、さらに時川英之監督が登壇しました。
▼全国公開を迎えた現在の心境
全国公開を迎えた現在の心境を問われたキャスト・監督・プロデューサーは、それぞれ喜びと期待を語りました。
映画初主演となる曽田陵介さんは、大学4年間を過ごしたゆかりのある島でのオールロケで撮影した作品が全国公開されることに「本当に嬉しく思います」と喜びを語りました。また、エゴサーチで嬉しいコメントが多いことに触れ、「ぜひ皆さん見ていただけたら嬉しいです」と観客に呼びかけました。

ヒロイン役の秋田汐梨さんは、広島国際映画祭などでの先行上映を経て、「昨日から全国の皆さんに見ていただけるということで、広島の皆さんからはいろんな反応いただいて良かったっていうコメントもたくさんあったので、それが全国の皆さんにどういう風に伝わるのかっていうのがなんかドキドキしてます」と、全国の反応への期待と緊張を明かしました。

プロデューサーも兼務する横山雄二さんは、およそ3年前に映画を企画した当時の興奮が今も残っているとし、曽田陵介さんの初主演映画を広島チームが手掛けられたことに「すごく嬉しいなと思います」と感慨深い様子でした。

時川英之監督は、自身が描いたキャラクターに「血を入れてくださり、生き生きとしたキャラクターにしていただいて、僕が思っていたよりももっとすごい物語になった」と、キャスト陣の演技を絶賛しました。また、昨今の国際情勢に触れ、「今そういう時代なので、広島からこういう作品ができるっていうのはすごい意味があると思う」と、本作が明るい方法で平和を伝える、今までにない新しい平和の作品である意義を強調しました。

▼登壇者が語る、演じた役柄の魅力
続いて、自身が演じたキャラクターについて、それぞれの役どころや魅力が語られました。
曽田陵介さんが演じた主人公・モッチは、「やりたいことがなかなか見つからない、将来が見えづらい」大学生。曽田さんは、「台本を読んだ時に、そのモッチの平和の受け取り方とかが結構現代の若者のリアルなところが出てる」と感じたとし、自身も大学生時代に戦争という経験がないため触れづらい部分があったと、役柄との共通点も明かしました。
モッチとは対照的に、明確な目標に向かって努力するアヤカを演じた秋田汐梨さんは、「留学をしたいっていう目標を持っていて、それに向かって一生懸命努力できる行動力がある女の子」と役柄を紹介しました。自身も「明確な目標があったわけじゃないけど楽しそうだしやってみたいなって感じで自分からこう飛び込んできた」と、アヤカの真っ直ぐな部分に共感を覚えたと語りました。
謎のアメリカ人旅行客ジョンを演じたチェイス・ジーグラーさんは、ジョンが「もちと彩佳のなんかこう駆け橋というか、その二人の間みたいなキャラクター」であるとしつつ、「ミステリアスでまだ皆さんもちょっと分からないところがあると思うんですが、それは映画を見て知っていただいて」と、観客の期待を高めました。また、「アメリカ人としてこの映画に出るっていうそのちょっとこうちゃんとそこがこのそこを代表できるのかみたいなところで心配なところもあった」と、広島という大切な場所を描くことへの責任感もにじませました。
UF博士役の八嶋智人さんは、自身の役柄を「未確認物体に対してのある人の役」と説明。「UFOを研究しているっていう人の役なんですけど、ま、その裏には何かがありますよっていうのも、ま、これを見ていただければ分かります」と、物語の深層を匂わせました。さらに、「皆さんと駆け離れた人物じゃないのかな」と、観客が共感できる部分もあることを示唆しました。
カーター長官役の川平慈英さんは、自身の役を「謎の国際情報局のエージントの長官」と表現し、なんだこいつ、ちょっと悪党か?…という匂いも」と、悪役らしさをアピールをしました。ジョンに対し異常な興味を持つ役どころだとし、「ストーリーが色々とダークなところに行ったり、一体最後どんなファンタジックなエンディングになるのか」と、自身の役が物語の重要な鍵を握ることを示唆しました。
▼10年後の自分へ、そして未来へのメッセージ
本作の大きなテーマの一つである「未来への思い」にちなみ、登壇者全員が「10年後の自分に向けたメッセージ」を語りました。
現在27歳の曽田陵介さんは、10年後の37歳になった自分に「役者やってますか?」と問いかけたいと述べ、「20代の若々しい芝居じゃなくてもうちょっと深みのある役者さんになれたらいいな」と、今後の俳優像への抱負を語りました。
現在23歳の秋田汐梨さんは、10年後の33歳の自分へ「健康ですか?」とメッセージを送りました。最近運動不足で筋肉がないと明かし、「運動バリバリできる女性になってたら嬉しいなと思ってます」と、健康への意識を語りました。

チェイス・ジーグラーさんは、英語で「10年後に日本に帰ってきた時に、良い『名残り(legacies)』を残せていたい」と語り、日本語で「日本語を10年後には話せるようになってたらいいな」と目標を掲げました。さらに、「今回共演した皆さんともう一度共演したり、曽田さんみたいに僕もファンクラブがあるように頑張ります」と、ユーモアを交えながら今後の活動への意欲を見せました。

現在55歳の八嶋智人さんは、10年後の65歳の自分へ「元気ですか?」と問いかけたいとしつつ、昨今の国際情勢に触れ、「昨日もまた戦争が始まりました。それってリアルな世界の話し」と現状を憂えました。そして、「皆で生きていこうっていう感じですかね」と、人類が今後も生き続けることへの願いを込め、「我々は、立て名と世界で、生きてそれを皆さんと共有するという活動をしているっていうことは、10年後も100年後も1000年後もなくならなければいいかな」と、役者として表現活動を続けていくことの意義を語りました。

現在63歳の川平慈英さんは、10年後の73歳の自分に「生きてますか?」と冗談めかして問いかけました。今後も「新しいことに挑戦しているような70代のおじいちゃん」でありたいとし、「オファーがあってその仕事を楽しく平和な気持ちでリスペクトな気持ちを持ってね仕事ができるおじいちゃん、いつもスマイルの耐えないおじいちゃんになればいいかな」と、笑顔で語りました。

▼メッセージ
最後に、主演の曽田陵介さんから観客への挨拶がありました。曽田さんは、「戦争じゃない平和の映画って結構残酷なものが多いんですけど、この映画は本当に構えずに見ていただけるハッピーに平和を祈る映画になっております」と、本作が持つ明るいメッセージを強調しました。さらに、「恋愛要素だったりファンタジー要素だったりするところから見れるので、何度でも楽しんでいただけると幸いです」と、多様な楽しみ方があることを伝えました。
映画『惑星ラブソング』は、全国の劇場で公開中です。


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【ストーリー】
ひとつの歌が導くのは―愛と平和を探す不思議な旅
ある日、広島の若者モッチとアヤカは、謎めいたアメリカ人旅行者、ジョンに出会い、広島の街を案内することになる。ジョンには奇妙な力があり街の至る所で何かを見つけていく。一方、小学校で原爆の歴史を学び怖くなった少年ユウヤはその夜夢を見る。夢の中の少女はユウヤを戦時中の広島へと誘う。彼らに起こる不思議な物語は混ざり合い、一つの大きな渦となる。広島の過去と現代が交錯し、幻と現実が融合し始める。やがて忘れられていた歌が街に響き、人々はひとつの奇跡を見つめる。広島から放つ愛と平和のファンタジー。
【出演】
曽田陵介/秋田汐梨 Chase Ziegler 八嶋智人
西川諄 Raimu 谷村美月 佐藤大樹(友情出演) / 川平慈英
さいねい龍二 塚本恋乃葉 西村瑞樹 キコ・ウィルソン 松本裕見子 田口智也 HIPPY
【監督・脚本・編集】時川英之
【プロデューサー】時川英之 横山雄二
【配給】ラビットハウス
(C)映画「惑星ラブソング」製作委員会
<公式HP> https://wakuseilovesong.com
<公式X> @ wakuseilovesong
6月13日(金) よりシネマート 新宿、池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー
