映画『天使の集まる島』公開記念舞台挨拶。主演の青木柚、さとうほなみ、堀井綾香監督が登壇、ペナン島での撮影秘話や作品に込めたメッセージを披露

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主演の青木柚、さとうほなみ、堀井綾香監督が登壇、ペナン島での撮影秘話や作品に込めたメッセージを披露

2025年8月30日、テアトル新宿にて、日本とマレーシア合作映画『天使の集まる島』の公開記念舞台挨拶が盛大に開催された。インディーズ映画として異例のロングランを記録した堀井綾香監督作『飛べない天使』の前日譚にあたる本作は、孤独な青年・聡太郎が空想の旅を通して自分と向き合い、希望を見出していく異国ファンタジーである。主演の青木柚、共演のさとうほなみ、そして堀井綾香監督が登壇し、MCの奥浜レイラが進行を務めた。映画公開2日目を迎えたこの日、登壇者たちはマレーシア・ペナン島での海外撮影秘話や、言語の壁を越えた共演者との絆、そして作品に込めた普遍的なテーマである「自分との向き合い」について、熱い思いを語った。

■　映画『天使の集まる島』の公開記念舞台挨拶

▼映画公開を迎えての心境

映画の公開2日目を迎え、主演の青木柚さんはテアトル新宿で上映されることを「光栄だ」と述べ、喜びを表現した。さとうほなみさんは、本作が「見やすい短さ」であるため、多くの人に勧めやすいと語った。堀井綾香監督は、ちょうど1年前の2024年8月30日にペナン島へ出発したことを振り返り、33分という尺でありながら海外撮影に挑戦し、テアトル新宿で公開できたことを心から嬉しく思っていると感謝の意を示した。

▼初めての海外ロケとペナン島選定の背景

初の海外ロケとなったさとうさんは、2泊3日の短い滞在で、一時的に一人で何をすれば良いか分からなくなったものの、青木さんに見つけてもらい、孤独を感じずに済んだエピソードを明かした。青木さんは、マレーシアでの撮影中に現地の人や同じ日本の方と積極的に交流したと語り、社交的な一面を見せた。

堀井監督は、前作『飛べない天使』の聡太郎が抱える窮屈な思いの中で、「こんな場所があったら行ってみたい」と想像する場所としてマレーシアのペナン島、特に多様な文化が共存する世界遺産「ジョージタウン」を選んだ経緯を説明した。現地に赴き、人種、文化、食べ物、建築物、宗教がバラバラでありながら共存している様子を見て、「生命力の強い街」だと感じた監督は、この地で蒼太郎の物語を撮ることを決意したという。聡太郎が日本とは全く異なるカラフルなエキゾチックな街をパジャマ姿でうろうろする姿を想像した時に、自身もワクワクしたと語っている。

▼マレーシア人俳優ジャド・ヒダーとの共演、言語の壁を越えた絆

本作にはマレーシア人俳優のジャド・ヒダーさんも参加しており、青木さんは英語、ジャドさんは日本語で会話する設定で共演した。青木さんは、最初は不安があったものの、ジャドさんのチャーミングな人柄や日本のアニメ好きという共通点からすぐに距離が縮まったと語った。台本の内容を理解していることに加え、ジャドさんの気持ちがニュアンスで伝わってきたため、違和感なく撮影できたと振り返り、刺激的でありながらも楽しい撮影だったと述べた。さとうさんも、ジャドさんとのコミュニケーションには携帯電話の便利な機能も活用しつつ、彼が常に楽しそうだったと印象を語った。青木さんはその後、ジャドさんにダイレクトメッセージを送ったが、返事がないことを明かし、笑いを誘った。

▼「自分と向き合う」体験

映画のテーマにちなみ、「空想の旅のような自分と向き合う場面」について問われると、青木さんは、携帯電話が急に壊れて連絡手段を失った30分間を「自分と向き合えた」時間だったと語った。

さとうさんは、新幹線での移動中に2時間半腹痛と闘いながら「自分と向き合った」体験を披露した。

堀井監督は、映画のキャラクターのバックボーンや、もしミミが現実世界にいたらどうしているかなど、「空想はしょっちゅうしている」と述べた。監督はまた、前作『飛べない天使』の観客からキャラクターのバックボーンを知りたいという声が多く寄せられ、この企画が動き出した側面があるとも語り、シリーズを通して物語がより深く伝わることを願って制作したと明かした。

▼監督からのメッセージと今後の展開

舞台挨拶の最後には、堀井監督から来場者へのメッセージが贈られた。監督は、日々生きる中で一歩踏み出せなかったり、躊躇してしまうことがある中で、「一歩でも踏み出してみる勇気や自分に対しての優しさ」を伝えたいと語った。映画を観て日常から少し飛び出し、蒼太郎と一緒に不思議な旅を通して、そのメッセージや蒼太郎のラストの感情を持ち帰ってくれたら嬉しいと述べ、舞台挨拶を締めくくった。

舞台挨拶後にはフォトセッションが行われ、マスコミ向けに続いて、来場した観客も登壇者を撮影できる時間が設けられた。来場者にはハッシュタグ「#天使の集まる島」をつけてSNSで感想を共有し、サイン入りポストカードが当たる感想キャンペーンへの参加が呼びかけられた。

物販では、聡太郎とミミのオリジナルイラストを用いたTシャツやステッカー、ポストカード、パンフレットなどが販売され、映画の世界観をより深く楽しむ機会が提供されているという。

映画『天使の集まる島』

CREDIT
出演：青木柚 さとうほなみ ジャド・ヒダ― / 福地桃子

監督・編集・プロデュース:堀井綾香
プロデューサー:木村真奈美 脚本:川原杏奈
撮影:古屋幸一 録音・整音:Keefar スタイリスト:中村もやし ヘアメイク:くつみ綾音・鉢呂寿子
助監督:内田知樹 撮影助手:遠藤凌 カラーグレーディング:山田祐太
スチール:水島貴大 宣伝美術:神谷利男デザイン 宣伝協力:米澤あずさ 配給協力:イーチタイム
特別協力: Penang Heritage Trust 後援:マレーシア政府観光局
企画製作・配給宣伝:Nuiavan AB10 Company
©2025「天使の集まる島」製作委員会
2025｜日本・マレーシア｜33分｜言語:日本語、英語｜字幕:英語、日本語｜カラー

STORY
「ずっと一人。これまでも、これからも…」闘病生活を送る青年・聡太郎。いつものように病院の屋上で寝転が
り、目を閉じる。ラジオから聞こえてくる不思議な音声に耳を傾け、ゆっくり目を開けると、そこはどこか知ら
ない“異国の島”だった。その地で出会うのは、“天使”と呼ばれるミミと、彼女を愛するダニエルの二人。彼らと
行動を共にする中で、聡太郎は自分自身と向き合うことになるが——。

映画サイト・SNS
※『天使の集まる島』『飛べない天使』の2つの作品を1つのアカウントで運用中

公式サイト：https://www.nuiavan.com/theangelisland
Instagram：@an_gel_film （https://www.instagram.com/an_gel_film/）
X：@an_gel_film （https://twitter.com/an_gel_film）

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