『混頓 vol.7』初日前会見、個性豊かなキャストがコントの難しさと楽しさを語る。初日には公開ゲネプロも。

秋元真夏「開けちゃいけない扉開けた」、北村諒「夢が叶った」

AOI Pro.コント公演『混頓 vol.7』の開幕を翌日に控えた11月27日、TOKYO FMホールにて、初日前会見が開催された。政池陽佑氏（『戦隊ヒーローの経理部』）と﨑山祐氏（ファイヤーサンダー／『ようこそ、セカンドマートへ』）による新作コント二本立てとなる本公演には、秋元真夏氏、北村諒氏、かみちぃ氏（ジェラードン）、北乃きい氏らが出演。日替わりゲストとして近藤春菜氏（ハリセンボン）と山﨑静代氏（南海キャンディーズ）も加わり、多彩な登壇者が稽古の感想と意気込みを語った。

目次 Outline

1. ■　『混頓 vol.7』

■　『混頓 vol.7』

脚本・演出家が語る制作の舞台裏

今回、初めて舞台の演出脚本を手がけた政池陽佑さんは、稽古入り前は「どうなることかなという緊張」があったと明かしたが、実際には「毎日がどんどん楽しくなって、こんな楽しい仕事があるのかと思うぐらい」だったと笑顔で振り返った。出演者たちと「みんなで褒め合いながら」和気あいあいと進め、「大人のができた」と感じており、観客にも「しっかり笑えるものになってると思う」と自信を見せた。

一方、30分のユニットコント制作が初めてだったという﨑山祐さんは、芸人以外のキャスト（北野氏、北村氏、秋元氏）が「絶対普段やらない役柄とか顔とかそのセリフとか言ってくださって、本当にすごい面白くなっている」と絶賛した。また、特に負担の大きい台本を「めちゃくちゃ完璧にやってくださった」かみちぃ氏には、稽古初日で「任しときゃ大丈夫だ」と確信したと信頼を寄せた。

迫真のコント挑戦、俳優陣が感じた醍醐味

秋元真夏「開けちゃいけない扉開けた」、北村諒「夢が叶った」

コントに初挑戦した秋元真夏さんは、政池さんの脚本の稽古を、やったことのないキャラクターを引き出してもらいながら「皆で褒め合いながら進める」のが「青春のような感覚」で「すごくいい気持ちで帰れる」と表現し、「終わるのが寂しい」と心境を吐露した。また、﨑山さんの脚本については、「開けちゃいけなかった扉を開けさせてもらったみたいな感覚」があり、「自分の中ではやっちゃいけないことやってる気分」がドキドキ感があって楽しいと語った。

北村諒さんは、今回の二作品が自身の「夢を叶えていただいた脚本」だと述べ、「戦隊ヒーローのレッドにね、なれる日が来るなんて思ってなかった」ことや、経験のないコンビニでのアルバイト役を通じて夢が叶ったと喜んだ。当初は芸人との仕事に「めちゃくちゃしごかれたらどうしよう」と不安もあったが、培ってきたものを信じて食らいついた結果、「すごく楽しくやらせていただいて」いると感謝を述べた。

コントと演劇の融合が初めてだったという北乃きいさんは、「コメディだと思って入ったらコメディではなくてやっぱりコント」だったと話し、「芝居としてやると自然すぎちゃうんだよな」と指摘されるなど苦戦を強いられた。この挑戦を「自分との戦い」だと表現し、﨑山さんの「密に計算されている」演出には毎日勉強になったと述べた。

かみちぃさんは、政池さんと﨑山さんの演出が「正反対」であったと説明。政池さんの稽古が楽しそうだったため、﨑山さんから「僕の時はあんな雰囲気じゃないのに」と廊下に呼び出されたエピソードを披露した。また、俳優陣のボケた時の返しや受けが「相方のアタックよりも上手」だと驚き、「すごく安心して稽古できました」と語った。

芸人ゲストが語る稽古場の雰囲気

日替わりゲストの近藤春菜さんは、稽古に遅れて参加したため、輪ができている中に入ることに不安を感じたものの、「初日から優しく迎え入れてもらった」と感謝を述べた。現在気にしているのは、初日に差し入れた「もみじ饅頭」が今もなおTOKYO FMホールに「ずっと残っている」ことであり、「受け入れられてないのかな」と心配し、「食べてください。賞味期限もあるので」と訴えた。また、俳優陣について「受けの演技がとってもお上手」なため、芸人としても「ボケやすいし、安心してできる」と太鼓判を押した。

山﨑静代さんも稽古に遅れて入ったが、芸人ではないキャストが「ツッコミみたいな受けの芝居がすごい上手にやってくださって」いるため、「大したことしてないのになんかこううまく受けてくれる」と感じた。近藤氏とのダブルキャストであるため、お互いの演技を「すごい意識しちゃう」としつつも、「自分ははなちゃんよりも大きいおっきい（大きさ）に自信持って頑張るぞ」とユーモアを交えて意気込みを語った。

AOI Pro.コント公演『混頓 vol.7』は、11月28日（金）から12月1日（月）までTOKYO FMホールにて上演される。