PFFプロデュース作品『メイメイ』の公開も待たれる台湾出身の気鋭、蘇鈺淳(スー・ユチュン)監督の特集上映が、2026年3月21日より東京・下高井戸シネマにて開催されることが決定した。本特集では、漆山拓実を主演に迎えた新作短編『桃味の梨』が劇場初公開されるほか、2024年に話題を呼んだ長編『走れない人の走り方』や貴重な短編作品群がスクリーンにかけられる。1週間限定のレイトショーで、蘇監督の瑞々しい感性に触れる絶好の機会となりそうだ。

台湾・高雄出身の蘇鈺淳監督は、1994年生まれの若手映像作家である。台湾藝術大学を経て東京藝術大学大学院映像研究科監督領域に進学し、諏訪敦彦や黒沢清といった名匠に師事した経歴を持つ。入試のために制作した『豚とふたりのコインランドリー』がPFFアワード2021で審査員特別賞を受賞するなど、早くからその才能が注目されてきた。
今回の特集上映は、2026年3月21日(土)から27日(金)までの1週間限定で、連日20時10分より開催される。上映ラインナップの中心となるのは、今回が劇場初公開となる新作短編『桃味の梨』と、2024年4月にテアトル新宿で公開され反響を呼んだ長編『走れない人の走り方』の2作品だ。
新作『桃味の梨』は、同級生相手にレンタル彼氏をしている高校生を描いた23分の短編作品である。漆山拓実が演じる主人公・真が、好きな友達のために高級枕をプレゼントしようとお金を貯める姿が描かれる。一方の『走れない人の走り方』は、ロードムービーを撮りたい映画監督が、予算やキャストなどのトラブルに見舞われながら理想と現実の狭間で葛藤する様を描いた82分の長編で、蘇監督の東京藝大修了制作作品でもある。
期間中は日替わりでプログラムが構成される。3月21日、23日、27日は『桃味の梨』と『走れない人の走り方』の2本立て、22日、24日、26日は短編『鏡』と『走れない人の走り方』が上映される。『鏡』は、鏡を禁止された施設の収容者の前に異端児が現れるというストーリーで、東京藝大在学中に制作された18分の作品だ。
また、週の半ばとなる25日(水)には短編集として、前述の『鏡』や『桃味の梨』に加え、PFF受賞作『豚とふたりのコインランドリー』、失恋した女性と不思議な男の出会いを描く『涙はしょっぱい』、そしてなら国際映画祭2018に入選した台湾時代の作品『Down the Road』の計5作品が一挙に上映される。上映機会の少ない貴重な初期作品を網羅できる貴重な一日となるだろう。
イベント期間中は、蘇監督と『桃味の梨』主演の漆山拓実による初日舞台挨拶をはじめ、作品ゲストによる登壇イベントも予定されている。みずみずしい感性で国境を越えて活躍する蘇鈺淳監督の現在地を、ぜひ劇場で目撃してほしい。


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