溝口琢矢

ドラマ『多すぎる恋と殺人』出演!俳優・溝口琢矢インタビュー〜アイドル役の裏側から、座長としての覚悟、30代の挑戦まで〜

2007年のデビュー以降、ドラマや映画、舞台などで幅広く活躍し、舞台『ワールドトリガー the Stage』では5年間にわたり座長を務め上げた俳優・溝口琢矢さん。2026年4月期の日本テレビ系深夜ドラマ『多すぎる恋と殺人』では、現役アイドル「EITO」役で出演が決定。今回は、ご自身の名前の由来や芸能界入りの意外なきっかけから、ドラマでの役作り、30代を迎えての心境の変化、さらには「PC組み立て」や「魚捌き」といった驚きの特技まで、たっぷりとお話を伺いました。

■ 溝口琢矢インタビュー

▼名前の由来について

ーー誰もが最初につけられる「名前」について、溝口さんの「琢矢」というお名前の由来を聞かせてください。

溝口琢矢(以下、溝口):「琢」の字にも「矢」の字にも、技術を磨いてまっすぐ進む、貫き通すという意味が込められているそうです。この仕事において大事なことだなと思っていますし、嬉しい名前だと思っています。きっと一つのことをやり遂げるためにつけられた名前なんだなと。

芸能活動を始めたきっかけ

ーー芸能活動のきっかけについて教えてください。

溝口:2007年のテレビ出演が最初ですが、それより以前に『どっちの料理ショー』というバラエティ番組で、夏休みの特別企画に出演する子どもたちを募集していて、母が応募したんです。それは、子どもたちに審査員になってもらって、どちらの料理を食べるか審査するという企画で、そのオーディションに受かって初めてテレビに出ました。当時は自分で芸能活動をしてみたいとは全く考えていなくて、完全に親バカから始まってるものです(笑)。

ーーそこからお芝居の道へ進まれたのですね。

溝口:一番最初の撮影現場は、三池崇史監督の映画『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』でした。当時、「男の子は現場で自分の身の回りのことは自分でできるようになることが大前提。なるべく一人で早くできるようになりましょう」とマネージャーさんに言われていたので、小学5年生の頃から一人でホテルに泊まったりしていました。

ドラマ『多すぎる恋と殺人』で演じる「EITO」について

ーー4月期の深夜ドラマ『多すぎる恋と殺人』(毎週月曜放送中)で演じられる現役アイドル「EITO」は、自信ありげな振る舞いの裏に弱さや温かみを持つキャラクターとのことですが、どのように演じられましたか?

溝口:EITOはかなり知名度の高いアイドルグループの一員なのですが、裏ではとある事情から苦しい状況にあります。でも「アイドルだからキラキラするんだ」という覚悟を持って仕事をしているんです。ただ、主人公の真奈美さんと一緒にいる時だけは、唯一その弱さがしっかり見せられる。人前では口が悪かったり強がったりしていますが、なよなよしていたりチャラい役ではなく、すごく取り繕っている部分が多いキャラクターです。苦しい生活を送りながらもアイドルとしてはキラキラしている、蓮の花みたいなイメージです。今回はアイドルをしているシーンが全くないので、説得力を持たせるために髪の色を変えたりして、楽しく撮影できました。

ーーご自身も「チーム・ハンサム!」などで活動されていましたが、その経験が役柄に活きた部分はありますか?

溝口:ハンサムライブを通して感じたのは、自分がキラキラしているというより、お客さまの声援があってこそキラキラできるんだということです。裏では悔しさや辛いことがあったとしても、泥々になってレッスンやリハーサルをやっている。だからこそ、ファンの方々あってのキラキラなんだという思いはありました。

主人公・真奈美の「キラキラ枠」について

ーー真奈美の恋人たちにはそれぞれ「枠」がありますが、EITOキラキラ枠はどう捉えられましたか?

溝口:「“キラキラ枠“って何?」と思いましたけど(笑)、でもその言葉があったからこそ、「ちょっと笑顔を大事にしよう」という発想になりました。台本だけ読んで自分のセリフだけ見ていると、すごいことを言ってるなと思う部分もありましたが、それを爽やかに言うのか、嫌みったらしく言うのかで人間性は変わってきます。その指針になりました。このドラマは非現実的でありえないであろう内容ですが、こういう非現実的なものこそドラマで見たいですし、笑って見たいと思いますね。

座長としての経験・心がけていること

ーー『ワールドトリガー the Stage』での5年間にわたる座長経験など、座長として心がけていたことはありますか?

溝口:W主演という形でやらせていただいていて、もう1人の方がすごく経験豊富な方だったので、座組を引っ張ることはお任せしていました。僕はとにかく一生懸命に、熱量を伝える側を意識していました。舞台は、目の前でマンパワーを感じられる一番強い場所だと思っているので、シリアスな舞台だとしても、熱量のないものは僕は必要ないと思っていて。自分も真面目に全うして、熱量を持って全体を牽引できるような人間でありたいと思っています。また、周りの人たちにすごく支えられていることにしっかりと感謝できている座長がすごくかっこいいなと、自分の経験を通して学びました。

コメディとシリアスについて

ーーコメディ作品とシリアスな作品、ご自身ではどちらが向いていると感じますか?

溝口:シリアスな方が向いている気がしています。家でシリアスに物事を考えようと思ったらどんどん落ちていけるタイプです。演じていて人間味がある点にも面白さを感じます。一方で、コメディのように物事を「面白い」と思えることはものすごいエネルギーが必要だと感じていて、そういった面に難しさはありますが、これから挑戦したいジャンルでもあります。

30歳を迎えての変化と今後の挑戦

ーー昨年30歳を迎えられましたが、20代と変わったことや今後の目標はありますか?

溝口:20代の頃は常に120%でガムシャラにやっていて挫折も何回もありましたが、その危うさはもう30代には持ってこられないと感じています。心は若い方々に負けないくらいの熱を持っていたいですが、年齢を重ねたからこそできる立ち振る舞いや、自分のエネルギーの出し方を模索していきたいと改めて思っています。また、叔父が60歳を迎えてからお店を出した姿を見て、何をやるにも遅いことはないし、年齢ではなくて何かに挑戦している人ってかっこいいなと思ったんです。自分も恐れずに、もっとチャレンジ精神を前に出していきたいです。

特技「PC組み立て」のきっかけとこだわり

ーー特技の「PC組み立て」のきっかけやこだわりを教えてください。

溝口:高校生の頃、文化祭で映像を編集できる人がいないかという話になった時、友達の家にすごく大きなデスクトップPCがあって、グラフィックボードも入っていて「作業できるよ」と言われたんです。それに憧れを持ったのがきっかけです。そこから秋葉原に行ってジャンク品を見たりしていました。今はFPSのゲームをやるくらいなのでそんなに高いスペックは必要ないのですが、グラフィックボードにはこだわりたいなと思っていて、少し前の世代にはなりますが、NVIDIAのRTX 3060と3070を一つずつ持っています(笑)。

特技「魚捌き」のきっかけ

ーーもう一つの特技「魚捌き」は、どんなきっかけで始められたのですか?

溝口:これもPCに関係してくるのですが、一時期3画面のトリプルモニターにしていて、一つの画面で常にYouTubeをつけていた時期がありました。そこでYouTuberの「きまぐれクック」さんが魚捌きを丁寧に動画にしていて。ある日、「僕の動画を半年見てくれている人だったら魚捌けると思いますよ」と仰っていて、やってみようかなと。その場でネットを開いて、出刃包丁と柳刃包丁を自分の名前の刻印まで入れて買って、近所の魚屋さんのおじいちゃんと話しながら始めました。

また、父が料亭での仕事をしていたこともあって、良い料理をするためには、料理を作る場も整理整頓された環境で行うことが大事だという心得を教えられたことも良い経験になっています。

ドラマ『多すぎる恋と殺人』の見どころとメッセージ

ーー締めくくりに、今回のドラマを楽しみにしている視聴者の方へ、見どころやメッセージをお願いします。

溝口:僕自身、ドラマを見ていて「すごくいいな」と思うのは、非現実的であったり、純粋に楽しめる作品です。今回のこのドラマも、僕の中の倫理観に基づくと「本当にありえないお話だ」と思っているのですが、それなのに面白く見てしまっています。
主演の森カンナさんのお人柄的に、周りの人への愛情が深い方なんだなということも今回改めて感じました。「マイラブ」と呼ばれる恋人たちが50人いる設定なのに、演技から一人一人への愛情をしっかりと感じられます。
その不思議な感覚と、面白さの狭間というのでしょうか……そこをすごく体感していただけると思います。何より、演じていても面白かったです。
マイラブ「と呼ばれる人たちが一堂に会したりする空間も、すごく面白いと思いましたし、やはりこういう非現実的なものこそドラマで見たいし、笑って見たいと思います。ぜひ、深夜帯の放送にはなりますが、見ていただきたいと思います。


1995 年 5 月 9 日生まれ。2007 年に俳優デビュー。同年公開の映画「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」で
仮面ライダーミニ電王 / 小太郎(少年期の野上良太郎)役を演じ話題に。その後、映画・ドラマ・舞台を中心に
様々な分野で活動。主演舞台に、「ワールドトリガー the Stage」シリーズ(21・22・23・24・25)、「仮面山荘
殺人事件」(23)など。近年の主な出演作に、ドラマ「アリバイ崩し承ります」(20・EX)、「天使の耳~交通警
察の夜」(24・NHK)、「君としたキスはいつまでも」(25・ABC)、舞台「あいつが上手で下手が僕で」シリーズ(22・24)、「緑に満ちる夜は長く…」(24)などがある。
2026 年 6 月より上演される、ミュージカル「神経衰弱ぎりぎりの女たち」への出演が控えている。

★最新情報
日本テレビ ドラマDEEP「多すぎる恋と殺人」
*毎週月曜日24:24〜24:54 オンエア
*EITO 役

▽日本テレビ ドラマDEEP「多すぎる恋と殺人」オフィシャルサイト
https://www.ntv.co.jp/deep-koisatsu/

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Hajime Minamoto

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