劇場公開2日目を迎えた映画『いってらっしゃいの花』の舞台挨拶が2026年7月26日、池袋シネマ・ロサで開催され、椎名零監督、主演の森本あお、須永祐介、小夏いっこ、藤田健彦が登壇した。初日の舞台挨拶で「案内役の男が実は…」という裏設定が明かされたことを受け、2日目はその秘密を知った上での見どころや、こだわりの衣装、ユーモア溢れる役作りの裏話が和やかに語られた。観客を前に、登壇者一同は作品への深い愛着と再鑑賞の魅力をアピールした。

浴衣姿での登壇とこだわりの「変な衣装」
舞台挨拶が始まると、椎名監督と藤田健彦が打ち合わせなしに偶然にも浴衣姿で現れ、会場を大いに沸かせた。メルカリで購入した浴衣を着用したという、ユニークな裏話が明かされた。
案内役の男が劇中で着用している衣装については、「この世に存在しない不思議なキャラクター」を表現するためにスタッフと試行錯誤し、高円寺の古着屋で買い集めた不思議なテロテロとした衣服を使用したという。監督は、風になびく質感が「毛並み」を想起させることや、人間らしくない「変な服」であることを意識したと語り、案内役の男の正体について、衣装の細部からも匂わせていたことを明かした。
自然となっていった名演技と名シーンの裏側
前日にネタバレが解禁された「案内役は…」という裏設定について、案内役を演じた須永祐介は事前に細かな指示を受けていなかったものの、「あやかを一番に考えて動く」という その本質を意識した結果、自然とちょろちょろと動き回るような愛らしい動きを体現していた。監督もこの直感的な演技を「素晴らしい」と絶賛した。
お気に入りのシーンの話題では、あやか役の森本あおが、クライマックスであやかとそうたが対峙するシーンで突然朝日が昇る美しいインサートカットを挙げ、撮影を担った河内彰による風景描写のエッセンスを称賛した。一方、父親役の藤田は、あやかの高校時代のホームビデオ映像に触れ、「このビデオは一体誰が撮影しているのか、お父さんは学校に行っていないぞ」と父親目線で鋭い疑問を投げかけ、客席の笑いを誘った。これに対し監督は、「あやかの脳内にある記憶データを、特殊な立ち位置である案内役の男が覗き見ている設定」という独自の解釈を語り、作品の深みを示した。
待合室の仲間たちと今後のイベント展開
劇中で謎の女性しのぶを演じた小夏いっこは、あえてサバサバとした雰囲気で重いセリフを語る役作りのこだわりを披露し、その衣装が「布の多いダボっとした雰囲気」を目指して作られたエピソードを語った。
舞台挨拶の終盤には、登壇者それぞれが今後の精力的な活動を報告した。森本は8月末に中野で出演する演劇舞台を、藤田は8月と9月に予定されているインディーズ映画の上映イベントを、小夏は現在全国で公開されている出演作などを紹介し、観客へ足を運ぶよう呼びかけた。最後に椎名監督は、本作が2回観ることで全く違った景色が見える作品であると改めて強調し、リピーター割引の活用を呼びかけた。さらに、8月1日には待合室のロケ地である目黒の「CASUAL BAR Don’tCry」にて、自身がカウンターに立つ特別なファンミーティングイベントの開催を案内し、2日目の舞台挨拶は温かい拍手に包まれて幕を閉じた。
映画『いってらっしゃいの花』
●あらすじ
突然命を落としたあやか(森本あお)は、あの世とこの世をつなぐ「待合室」で目を覚ます。そこで出会った「案内役」の男(須永祐介)からこの世に戻る猶予があることを教えられ、幽霊となって父(藤田健彦)や親友のちあき(福田麗)、婚約者のそうた(山田ジャンゴ)の元を訪ねるも、誰ひとりあやかの存在に気付かない―――。せめてもう一度言葉を交わしたいと願うあやかと、それぞれに悲しみを抱えたちあきやそうた。彼らは過去を振り返りながら、それぞれに思いを巡らせる。
出演:森本あお 福田麗 山田ジャンゴ 須永祐介 藤田健彦 湯本智恵美 小夏いっこ
辻󠄀創太郎(※「辻󠄀」は一点しんにょう) 清水博仁 渡邊麻梨奈 辻莉仔 瀧マキ
監督・脚本・編集:椎名零 撮影:河内彰 撮影助手:山﨑大地 録音:橋本颯太・松月倫太郎
照明:逵真平・松下由利ノ介 制作:熊坂綜真 衣裳:和賀井玲奈
音楽:Xia Lang カラリスト:阿部洋太郎 スチール:HARUKO
宣伝アシスタント:山本藍衣 予告編制作:安井彬 宣伝美術:増田悠理(FULLFLASH)
2025年/日本/102分/4:3/DCP
公式HP:https://itterasshai.wixsite.com/2025
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7/25(土)〜8/14(金)上映終了 ※3週間限定上映

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