片山享監督最新作品2本連続公開。役者の物語『とどのつまり』、『わかりません』

片山享監督最新作品2本連続公開。役者の物語『とどのつまり』、『わかりません』

片山享監督最新作映画、『とどのつまり』(9 月 24 日~10 月 7 日公開)と『わかりません』(10 月 1 日~14 日公開)の2作品が連続公開されることが決定。池袋シネマ・ロサでの公開後は、2 作共に全国順次公開される。


現役の役者でもある片山享が、20代30代の役者の物語である『とどのつまり』、そして40代50代の役者の物語である『わかりません』を監督。『とどのつまり』では独自のスタイルで映画制作を行うワークデザインスタジオとコラボレーション。森戸マル子、下京慶子、宮寺貴也を主演に起用し、「演じる」
仕事をしている若手役者達の「演じていない」時間を描き、『わかりません』では片山自身と20年来の親交があるボブ鈴木、そして片山と同じ俳優事務所所属の木原勝利を主演に迎え、虚構と現実ないまぜの、おじさん達のドラマを描いた。

2本はそれぞれ独立した物語だが、役者の日常が描かれているという共通点がある。役者の物語は一般的にスターダムにまでのし上がる物語を想像しそうだが、役者を20年続けてきた片山監督らしい、普段は見ることのない「売れていない」役者の日常をリアルに描いている。その日常は平凡だが、平凡だからこそ、役者ではない方々の胸にも響くものがあるはずだ。
今回の情報公開に伴い、片山監督、森戸マル子、ボブ鈴木からコメントが到着した。

■ 映画『とどのつまり』

▼あらすじ
志歩はバイトを辞め、空いた時間をセフレで埋めている。リカは周りから美人と言われることを嫌っている。ヒロキはバーで働き生計を立てている。この3人は役者である。しかし、1人の人間でもある。理想と現実、そして過去。未来。生活に翻弄されながら、悩み、もがき、それでも役者であろうとする3人の物語。

▼キャスト・スタッフ
出演:森戸マル子、下京慶子、宮寺貴也、中村更紗、江田來花、大塚康貴、佐々木穂高、澤田和弘、璃音、星野卓誠、山田昭二、藤井啓文 他
監督/脚本:片山享 撮影:/照明:安楽涼 録音:杉本崇志 音楽:MRTRX 製作:ワークデザインスタジオ、ハ
ナ映像社
2022 年/日本/92 分/カラー/ステレオ/アメリカンビスタ/DCP

公式サイト https://todonotsumarifilm.wixsite.com/todonotsumari

■ 映画『わかりません』

▼あらすじ
俳優であるボブ鈴木と木原勝利。ボブ鈴木は出演作多数のベテランではあるが、苦労を共にした俳優達は売れていき、ふと 50 歳も越えた自分の現在地に疑問を感じる。一方、木原は芝居が評価されているが、大きな役で呼ばれるのは小規模予算の作品だけで、妻に「いつ売れるの」と言われてしまう。
同じような葛藤を抱える二人は現状を変えるべく肩を並べてもがき始める。

▼キャスト・スタッフ

出演:ボブ鈴木、木原勝利、詩野朱布、瑛蓮、大宮将司、斉藤マッチュ、安楽涼、DEG、山本晃大、片山享、柳谷一成、江藤純平、竹下かおり、カトウシンスケ
監督/脚本:片山享 プロデューサー:大松高 撮影/照明:片山享 録音:スズハラリョウジ 録音協力/整音:
坂元就 宣伝イラスト/題字:葵うたの 主題歌:ナオリュウ「今を笑っていければいいさ」
2022 年/日本/90 分/カラー/ステレオ/アメリカンビスタ・シネマスコープ/DCP

公式サイト https://www.highendzworks.com/wakarimasen

■ キャスト、監督コメント

森戸マル子(『とどのつまり』主演) コメント
まじめ。という人間。そういうくくりで生きてきました。そんな中『とどのつまり』で志歩という等身大に近い役を通して、知ろうとも思わず、知りたくないとも思っていた自身に興味を持たせてくれました。
その姿は、恥ずかしく、苦々しく、不細工で、もどかししいもので。そこでも逃げちゃだめだと思っていましたが、そこには発見があり、このまじめという言葉のくくりだけでもないのかな、と思えました。
この作品は、役者でやっていこうとしている人たちの話ではありますが、そこに問わず、みなさんの日常のどこかに寄り添っている作品であってほしいなと、恐縮ながら想っています。いい時間でありますように。


ボブ鈴木(『わかりません』主演)コメント
『わかりません』という言葉はある種絶望的な言葉だと思います。
この言葉に何度も出会い、悩み、葛藤し、回り回って振り出しに戻る。そんな時間を繰り返して今の年齢になりました。片山監督に漏らした『情けなくなりたいんだよ』と言う言葉はそんな中から出てきた上手く伝えられないモノだったと記憶しています。20 年来の付き合いだから漏らせたものだし、その想いを理解してくれる友だから出てきた言葉です。
片山監督はすぐに台本を書いてきてくれました。監督の前で僕は台本を読み、僕の前で監督は居続けてくれました。台本を読み終えて僕は監督に『ありがとう』と言うのが精一杯でした。
この作品を見終えた後に『わかりません』と言う言葉に出会ったら思わず笑ってしまう、そんな感覚になって貰えたら幸いです。

片山享監督コメント
役者でもある自分が役者の映画を撮る機会を得ました。僕の役者人生はずっとくすぶっていますが、だからといってスターになる話でもなく、貧乏役者の話でもありません。この 2 本の映画はそんなに突飛なお話ではありません。役者とはいえ、おそらく大多数の人達と同じような生活をしています。そして、同じような悩みを抱えています。登場人物たちはその生活をなんとかしようともがきます。描きたかったのは生活です。光も闇も描いていません。だからこそ、誰しもに通ずるものがあると思います。役者だって 1人の人間です。この映画たちを観て、気持ちでも行動でもいいんです。何かの 1 歩につながると嬉しいです。懸命に生きる姿は愛おしいですから。

『とどのつまり』(9 月 24 日~10 月 7 日公開)
『わかりません』(10 月 1 日~14 日公開)

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