~日本の映像文化の未来のために~「日本版 CNC 、なぜ必要?」についての説明動画公開

~日本の映像文化の未来のために~「日本版 CNC 、なぜ必要?」についての説明動画公開

日本版 CNC 設立を求める会(action4cinema)は、昨年 6 月に実施した記者会見以降、映画の未来に向け、持続・発展可能になるような新たな共助のシステム・日本版 CNC の設立を求めるために、引き続き一般社団法人日本映画製作者連盟(映連)との話し合いや、各業界団との勉強会などを行っている。

日本版CNCがある未来

その過程で、日本版 CNC の構造と必然性を映画に関わるより多くの人々に理解していただき、広げていくことの重要性を痛感し、「日本版 CNC、なぜ必要?」と題した動画を制作した。その動画がaction4cinema のホームページ、及び、YouTube チャンネルにて公開された。

この動画では、日本版CNC のようなシステムの必要性と構造をアニメーションとナレーションで解説し、約 8 分にまとめられている。ナレーションには、趣旨に賛同した俳優の仲野太賀、二階堂ふみが参加している他、多くの方の厚意により完成した。

【動画 URL】
https://youtu.be/L_YV5qgRJRo


■ 【action4cinema 制作担当】

・岨手由貴子監督コメント

私たち action4cinema は、これまで日本版 CNC のような機関の必要性について、さまざまな場面で説明をし、訴えてまいりました。ですが、フランスの国立映画映像センター「CNC」のあらましや、日本の映像業界の問題について共有することから始めなければならないため、なかなか“簡潔で分かりやすい趣旨説明“とはいきませんでした。そこで制作したのが、この動画です。映像業界で働くたくさんの人、作品を楽しみにしている観客、また未来の観客にも関わる重要な問題だからこそ、広く知っていただく必要があります。日本の映像業界が直面する多くの問題について、ともに考え議論をしていけるよう、是非ご覧ください。



・内山拓也監督コメント


映像制作に従事する人たちが安心して働ける職場を整えながら、商業性と多様性の両面を維持し、作り手と観客を次の世代へ、またその次世代へ、と育んでいくような日本映画界を目指し、「日本版 CNC、なぜ必要?」と題した動画を制作しました。
様々な制作環境や年代でそれぞれ異なる危機意識を持つ中で、世界各国に視野を広げながら、まずは自国の構造や問題を知るきっかけになることを願っています。


■ 【ナレーション】

・仲野太賀さんコメント
日本版 CNC の設立はとっても画期的なアイデアだと思いました。CNC とはなんぞや?と、疑問も浮かぶかと思いますが、多くの方の理解を得るために、とても分かりやすい動画が出来上がりました。こんなタイミングで、二階堂さんと久々に再会できたのも嬉しかったです。未来の日本映画のために、業界が本当の意味で助け合うタイミングなのかもしれません。
関係者もそうでない方も、是非動画見てみてください!


・二階堂ふみさんコメント
幼い頃から映像の世界に多くの恩恵を受けてきました。憧れの世界に入り、俳優部として様々な現場に育てて頂いたと感じております。しかしその一方で、当たり前に続いてしまった過酷な労働時間やハラスメントなど、多くの問題がある事も実感してます。日本の映像現場、システムにおける課題を、1 人でも多くの映像作品を愛する人たちに知っていただきたいと思い、この取り組みに参加させて頂きました。監督はじめ多くのスタッフ、キャストと一つの作品を作り上げる現場は、常にクリーンでクリエイティブな場所であってほしいと思ってます。素晴らしい日本の作品を未来に残せるよう、映像現場に携わる 1 人として、この action4cinema の取り組みに賛同致します。

■ 【日本版 CNC、なぜ必要?動画より内容抜粋】

【フランス「CNC」の場合】

フランスでは映画館やテレビ、配信サービスなどを介して映像作品を見る際に、観客が支払った料金の中から一部が税として徴収され国立映画映像センターCNC に集められます。そこに集まった資金は映像文化が持続していくため、支援が必要な場所に助成金として分配されます。そうして培われた制作、環境、人材、観客によってより豊かな作品が生み出され、再び観客のもとへ届けられるのです。このように映像産業の中で生まれた収益の一部を再分配し循環する仕組みになっています。それにより制作環境の改善だけでなく、教育や映画館への支援が可能になるのです。

▼【日本の映像業界の現状】

日本にはそういった機関も収益をリサイクルする仕組みもありません。フランスでは映画料金の約 11%、韓国では約 3%が業界支援に回されていますが、世界一高いと言われる日本のチケット料金からは 1%も還元されていないのが実情です。必要な支援は行き届かず、現場の働き手は減り、閉鎖に追い込まれる映画館が後を絶たない今、境界全体でこの状況を改善する必要があります。

▼【「日本版 CNC」による 4 つの支援】

私たちアクションフォーシネマは日本の映像産業文化を統括し、支援をする機関「日本版CNC」の設立を求めます。このような機関が労働、制作、流通、教育の 4 つの支援に取り組み、映像業界が直面する多くの問題を構造から見直すべきなのではないでしょうか。

▼① 労働:誰もが安心して働ける環境に

過重労働やハラスメントが起こる労働環境改善、ジェンダー平等の促進に取り組み、経験や立場の違うすべての人が働きやすい業界を目指さなければなりません。

▼② 製作:豊かな作品を作るための幅広い支援

企画開発や撮影現場などにも充実した支援を行き渡らせることで多角的で豊かな作品づくりが実現します。


▼③ 流通:多様な作品に出会う機会を

コロナ禍でダメージを受けた映画館などが支援されることで、観客は多様なジャンルの作品を鑑賞できるようになります。日本の作品を世界に発信し他国の文化を知るきっかけとなる作品に出会うとても重要な取り組みです。

▼④ 教育:観客そして未来の作り手を育む

今では誰もが手軽に映像を撮ることができますが、映像の見方や作り方を学ぶ機会は限られています。子どもたちが映像文化に親しむ機会を増やすことで見る目が養われひいては、未来の作り手や観客を育むことにつながります。

▼日本の映像業界の可能性

業界内にこのような共助の仕組みができることで支援の不足や偏りが解消し必要な場所に資金が当てられます。観客が支払った料金の一部が新たに生まれる作品を豊かにし循環していくのです。
実写、アニメーションを問わず映像産業を持続させ多様な映像文化を守るために私たちは日本版 CNC のような統括支援機関の設立を求めていきます。

【動画クレジット】
ナレーション:仲野太賀、二階堂ふみ
制作:株式会社 rubi
イラストアニメーション:山本杏樹(株式会社 rubi)
音楽:石川快 (BISHOP MUSIC)
MA・音響効果:浅田将助
スタジオアシスタント:徳田和真
スタジオ協力:1991
企画・著作:action4cinema (https://actionaction4cinema.org/


業界を離れた理由:[映像業界]なぜやめた?アンケート調査より
https://swfi-jp.org/posts/news/why-quit-survey-results/

NPO 法人映画業界で働く女性を守る会(swfi)


action4cinema 公式 HP リニューアルオープン
本説明動画の他に、年末に行われた a4c 内での座談会などを掲載中
https://www.action4cinema.org/

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