短編映画『此処だけの話』上映会舞台挨拶。地元でずっと変わらない場所。そこに街のストーリーを感じた。

短編映画『此処だけの話』上映会舞台挨拶。地元でずっと変わらない場所。そこに街のストーリーを感じた。

2024年3月16日(土)、映画『此処だけの話』が八王子市学園都市センターイベントホールにて、プレミアム無料上映会開催プレミア上映会を開催。キャスト、監督が登壇。撮影時のエピソードを語った。

■ 短編映画『此処だけの話』プレミアム上映会 舞台挨拶

▼登壇者1組目

-舞台挨拶をこれから始めさせていただきます。本日、ご登壇の方がたくさんいらっしゃいますので、2回に分けて進めさせていただきます。まずは、主演のなつこ役のつかささん、ばあば役の有希九美さん、進役の佐々木勝陽さん、翔太役の陣慶昭さん、塩野峻平監督です。
自己紹介をお願いいたします。つかささんからお願いします

つかさ
はい、なつこ役を演じましたつかさです。本日はありがとうございます。

有希九美
ばーば(せつこ)役を演じさせていただきました有希九美です。今日はたくさんの方、本当にありがとうございます。

佐々木勝陽
義理のお父さんの進役を演じさせていただきました、佐々木勝陽です。今日はよろしくお願いいたします。

陣慶昭
翔太役を演じさせていただきました陣慶昭です。今日はよろしくお願いします。

塩野峻平監督
監督・脚本とプロデューサーもやらせていただきました塩野峻平です。よろしくお願いします。

◆撮影後に思わず涙

-まずはなつこファミリーでのご登壇となりました。撮影中から皆さん和気あいあいと家族のような雰囲気があったように思いますが、まず有希さん、お話をきかせてください。

有希九美
本当におっしゃる通りで、撮影は2日間だったんですけども、家族とのシーンは本当に1日しかなくて、それでもあっという間に家族感が出てしまって、最後に帰るとき、本当に私の出番が終わった時に泣いちゃって、本当になんかもう娘夫婦が帰っちゃうって、なんかね、自分のことを思い出しちゃった。

自分の祖母も私が帰るとき、いつも出窓で見送ってくれたのを思い出して、それで演じさせていただい時に思い出しちゃったの。そんな撮影現場でした。ありがとうございました。

-歳をとるとね、涙腺がね。

◆距離感の難しさ

-すすむさんと翔太さんは、なつこやばーばと義理の家族という関係性でしたけれども、演じるにあたっての距離感であったりとか難しさを感じることはございましたでしょうか?

佐々木勝陽
そうですねお互いにやっぱり思ってる気持ちはあるんですけど、この温度差がちょっとあったりとか距離感があるなと思ってて。すすむさんって、個人的にはすごく家族大事で、理想とする家族がこの映画の中で一番強い人で多分この写真撮っているシーンがあると思うんですけど、あれも一番楽しみにしてたような人物で。

なつこはちょっとそれを少し客観的な目で見てて、微笑ましくありながらも、ちょっと自分を、距離を置いて見ちゃってるという、もの悲しさもあるみたいな感じで見えたらいいなと思ってやってたんですけど、結構シーンが多くて、僕たち控え室で割と喋ってて、いか豆とか食べながら、パリパリとリラックスしながらやっていたので。

つかさ
めちゃめちゃ美味しいんですよね。

佐々木勝陽
そう、美味しいんです。

ー撮影が終わるまで距離を置かれてたそうですね。わざとその役として距離が空くようにっていう。すごいなと思ったんですけど、

はい、意図せず和気あいあいとしていて、撮影で忙しい中また帰ってきてっていう意図せず距離が出来ちゃうっていう感じになっていて。あと、エンドロールで僕は、進役なんですけど、“進さん”っていうように、僕だけ“さん”がついてるんです。そこだけずっと気になっていて。

有希九美
1人だけ、すすむさんなんですね。

佐々木勝陽
“さん”の分だけ、みんなと距離がすごくあるように感じて。

ー台本にも、すすむさんと書いてあるんですよね。

塩野峻平監督
はい割とこだわったというか、なつことの距離から考えているところがあるんです。

ー外部の人というか…

塩野峻平監督
気まずいじゃないですけど、ちょっと関係値が違うなっていうのもあって。

ー素晴らしいお芝居で。

塩野峻平監督
役を詰めていただいてありがとうございます。

◆自身と重なる思春期感

陣慶昭
そうですねもうセリフが「うん」とネクタイの話しかないんで、そこでどれだけ表現ができるかってのがすごい大変でした。
僕も翔太と同じで、春から高校生になるんで、来年はそういう成長の間みたいな感じの思春期感が出ていたんじゃないかなと思います。

塩野峻平監督
ちょっと大きくなりましたよね。1年前の撮影からちょっと大人っぽくなっちゃって。

陣慶昭
でも、実はあんまり伸びてないんです。

◆つかささん、八王子ロケの感想


-八王子でのロケはいかがでしたか。

つかさ
来るたびに八王子のことが好きになってしまって、こんなに駅前の大きなスクリーンでこんなたくさんの方に見届けていただいて本当に嬉しいです。

-はい、素晴らしい、あのやってて難しいなという、そういうところありましたか?

つかさ
特別派手なことが起きる物語ではないですし、でも日常ってそういうものだったりもするのでいかに説得力というか、リアリティを持たせられるかなっていうところが難しかったです。

-いや、素晴らしい。もうなつこを見るしかなかったもんねそこでなつこの息遣いをね、自分を見てるとそれで良かった。

◆本作制作の意図

-ありがとうございます。さあ、それでは塩野監督、今回、甲州街道沿いの新藤鰹節店さんら家族が集まるという設定でしたが、これにはどういう意図があったのでしょうか?

塩野峻平監督
僕は八幡町出身で、近所なんです、進藤さんの店は。わりと最近マンションとか立ってしまったのですが、昔からずっとあそこだけは変わらなくて。
八王子は元々は上の屋根…アーケードがあったんですけどそこが大雪で壊れてしまって、街の雰囲気も変わってきちゃったんですけど。
あそこだけはずっと変わらずにあるなと思っていて、そこに…なんですかね、街のストーリーみたいなところを感じたので、そこを舞台に映画を作ってみようと、そういう話をしました。

-観客の人が、「監督さんこれって、絵コンテとかそういうのあるんですか?」って聞いてました。さっきのロビーでそういうのがあったら見てみたいなんて言っている方がいらっしゃいました、

塩野峻平監督
絵コンテはないんですけど、みんなで一緒にカメラマンとその場でお芝居を見て、こういう撮り方をしたらいいんじゃないかっていう撮り方をしました。

-それでは、ここで2組目の方とご登壇者を交代していただきます。

▼登壇者2組目


-西野役の佐々木藍さんと美容師・みやこ役の手島実優さん、主題歌を歌っていただきました ikachan です。自己紹介をお願いいたします。

佐々木藍
西野役の佐々木藍と申します今日はありがとうございます。

手島実優
なつこの同級生で、美容師のみやこを演じました手島実優と申します。会場に並んでまで待っていただいて、たくさんの皆さんに入っていただいてすごく嬉しいです。ありがとうございます。

ikachan
はい。主題歌の『ハロー』という曲を歌わせていただきました ikachan です。よろしくお願いします。

◆美容師さんに道具を借りて練習


-手島実優さんはなつこの数少ない友人ということで、美容院のシーンはとても印象に残っているんですが、美容師、そして、こどもがいるという役どころは、ご自身が演じてみていかがでしたでしょうか?

手島実優
そうですね。私は美容師経験がないのですが、ちゃんと美容師さんとして振るまいたかったので、美容室での衣装合わせの後に、塩野監督に付き添っていただいて、美容室で実際にレクチャーを受けて、しかも美容師さんにハサミを貸していただいたんです。持ち帰らせてもらって、本番までに練習を家でできるようにセッティングしていただいたのですごく心強かったです。

◆佐々木藍さん。ただ一人のオーディション選出メンバー


-西野という役どころで唯一オーディションでのキャスティングということでしたが、オーディションから撮影中までのエピソード何かございますでしょうか?

佐々木藍
そうですね、結局4次オーディションくらいあったんですよね。

塩野峻平監督
最終的に面談までして、100人いたんです。候補が。

つかさ
100人のお相手をしました。

佐々木藍
すごかったですね。今回のこのオーディションに参加したのも、僕は高崎の出身なんです。地元から八王子には八高線でそのまま行けるじゃないですか。
高校生のときや、大学1年生ぐらいまでずっとラーメンを食べに来るだけのために八王子に来たり、福生には古着屋さんが立ち並んでいて、そこに来ていて、僕にもなじみ深いところでした。
この映画のロケーションやいろいろな方々と携わる中で、さらに魅力を改めて感じることができたので、すごく嬉しく思っています。
今は東京に住んでいるんですけど。

-高崎から八王子はどれくらいかかるんですか?

佐々木藍
2時間半くらいで、ほぼ小旅行ですね。
高崎と八王子の駅前ってすごく似ていて、大きな駅があって、そこに街があってっていう、昔ながらのいろいろなお店が立ち並んでいるところは、劇中にも「僕の地元と似てるんですよ~」っていうシーンがあったと思うんですけど、実際に僕の地元もすごく似ていて、親近感があって楽しい現場でした。

◆ikachanと主題歌

-ikachanは主題歌の『ハロー』を担当されていて、塩野監督も作詞を一緒にやったそうです。

塩野峻平監督
作詞は僕がやらしていただきました。

-で、メロディーを(ikachanが)

ikachan
はい、メロディーを私と…

塩野峻平監督
高橋さんと。

ikachan
髙橋遼さんというアーティストさんと一緒に作りました。

-今回やってみて、このプロジェクトはいかがでしたか?

ikachan
そうですね、まず主題歌を歌うということが今回初めてだったんですけど、普段は松原怜香という名前で俳優活動させていただいていて、でも密かに歌をやってみたいとずっと思っていて、やるなら主題歌をやりたいなと思っていたところにオファーをいただきました。

映画と一緒に、今回の歌詞も同時に送っていただいて、すぐに「やります!」って言って、オファーから2週間以内に曲を作成してレコーディングして、もう出させていただいたんですけど。

-普段は歌手じゃないんですか?

ikachan
普段は歌手じゃないんですけど、今年からアーティスト活動を始めようと思ってて11月にライブが決まってるんですけど、それを知らないで、オファーいただいたので、オファーをいただいたときに、「私、今年からアーティスト活動始めるんです。その先駆けになるような機会をくださってありがとうございます。」
と、監督に伝えました。

-なぜオファーしたんです監督は?

塩野峻平監督
SNS で弾き語りの動画をアップしているのを知っていて、それを見ていたんです。それを何となく覚えていました。

ーこれが初出しですか?アーティスト活動としての。

ikachan
これが、初出しです。
初めて人前でアーティストと(名乗りました)。
今日からの私をよろしくお願いします。

-ありがとうございます。早いものでそろそろすいません。これからフォトセッションになります!

映画カテゴリの最新記事