2026年3月22日、群馬県高崎市の高崎芸術劇場にて第39回高崎映画祭の授賞式が盛大に開催され、映画『海辺へ行く道』に出演した菅原小春が最優秀助演俳優賞を受賞した。世界的なダンサーとして活躍する菅原だが、本作では都会での生活を経て故郷に触れる女性を伸びやかに演じ、その圧倒的な存在感と表現力が高く評価された。授賞式のステージでは、表現者としての葛藤やダンスへの深い愛情を率直な言葉で語り、サプライズゲストとして駆けつけた共演者との温かい絆も垣間見える、感動的な受賞シーンとなった。

言葉への葛藤とダンスへの愛を語る 大きな拍手で迎えられ、ステージに登壇した菅原小春は、「初めまして。菅原小春と申します。私は踊りを踊っているダンサーをしています」と自己紹介からスピーチを切り出した。普段は身体表現を通じて世界と対話している彼女にとって、言葉で思いを伝えることには葛藤があるという。幼少期の国語の授業での音読のエピソードを交えつつ、「踊りを踊っている者として、言葉はとても難しいです。でも、文字や言葉もとても素晴らしいなと感じるようになってきています」と、俳優としての活動を通じて得た新たな気付きを素直な言葉で表現した。

『海辺へ行く道』において、都会的な均質さと故郷に触れることで浮かび上がる柔らかさを併せ持つ人物を魅力的に演じきった菅原。表現の枠を超えて活躍する彼女の原動力となっているのは、やはりダンスへの揺るぎない情熱だ。菅原は「なんだかんだ、戦争がなくなると思っているくらい、ダンスを信じています。大好きです」と力強く語り、表現者としての確固たる信念を滲ませた。さらに、自身をこの舞台へと導いてくれた恩人たちへの感謝を述べ、「こういった場所に立たせていただけていることが、あと10年くらいしたらやっと理解できるなと思いながら今日来ました。みんなで踊りたいです」と飾らない言葉で締めくくり、会場を温かい空気に包み込んだ。

サプライズゲスト・原田琥之佑からの祝福 スピーチの後には、菅原の受賞を祝うため、同作で主演を務めた原田琥之佑がサプライズゲストとして花束を持って駆けつける一幕もあった。原田は、撮影当時から現在に至るまで出演者同士で親交が続いていることを明かし、「姉貴みたいでかっこいいんです。そんな小春さんが受賞してすっごい嬉しいです」と満面の笑みで祝福の言葉を贈った。ダンサー、そして俳優として表現の道を真摯に歩む菅原小春の魅力と、作品チームの強い絆が舞台上で交差する、心温まる授賞式となった。

