大阪のライブハウスを舞台にした青春音楽映画『ゴリラホール』が、第4回横浜国際映画祭のコンペティション部門に正式ノミネート。2026年5月2日(土)にはキャストと監督がレッドカーペットに登場し、翌3日には「ローソン・ユナイテッド・シネマ STYLE-S みなとみらい」にて上映と舞台挨拶が行われた。主演を務め、本映画祭で優秀女優賞に輝いたAIKをはじめ、KojiUehara監督や出演者らが登壇し、映画制作の経緯や撮影中のエピソード、受賞の喜びなどを語り、会場は大いに盛り上がった。

映画化の経緯とそれぞれの心に残るシーン
舞台挨拶は、司会からKojiUehara監督へ制作に至った経緯を尋ねる質問から始まった。監督は、大阪に実在するライブハウス「ゴリラホール」を元に映画を作ろうという企画が出た際、声がかかり「やります」と即答したというシンプルな理由を明かした。続いて、印象的なシーンについて尋ねられたAIKは、ハイエースに乗ってダイジェストのように流れるシーンを挙げ、泊まり込みで撮影した思い出を振り返った。門間航は自身がギター未経験だったことに触れ、周囲の協力を得てパフォーマンスできたライブシーンを一番の思い出とした。松下恭子はライブシーンを挙げ、本職のアーティストに混じって演奏するプレッシャーを乗り越え、楽しくて皆で泣いたと語った。Ruuは、自身が音楽を始めたきっかけであるDragon AshのKjが作った曲を演奏できた喜びを語った。モリヲは、自身が演じた面白い役どころに触れ、タバコを吸わないのにブレイクするシーンで監督が笑ってくれたのが一番嬉しかったと笑顔を見せた。
個性的な役作りと関西弁への挑戦
役作りの苦労やこだわりについての質問に対し、森山みつきは、普段は幸が薄い役が多い中で元気な役を演じるため、監督の助言を受けて初のアドリブや変な動きに挑戦したと明かした。山口県出身の安部伊織は、一度標準語に直していたために関西弁の習得に最も時間がかかり、「ドラえもん」のイントネーションの違いなどに苦労したと語った。中川可菜は、自身が関西出身でありながらも普段使わない強めの口調や、喧嘩のシーンでの関西弁に苦戦したエピソードを披露した。松本享恭は、自身の役にチャラさを取り入れようとしたものの、共演したやべきょうすけの圧倒的な存在感に「何もできねえ」と感じ、現場ではただついていく部下感が出たと振り返った。苦労した撮影シーンを問われたKojiUehara監督は、エグゼクティブ・アドバイザーのやべきょうすけが人止めをしてくれたものの、彼の存在のせいで逆に人が集まってしまったという笑い話を披露し、「苦労した記憶はなく、ずっと楽しかった」と語った。これに関連してAIKは、名古屋出身ゆえに関西弁のセリフが言えず、共演者の山口智充からユニークな指導を受けた裏話を語った。
笑いの絶えない撮影の裏側
撮影現場の裏話や面白いエピソードについて問われると、登壇者からは次々と笑いあふれる回答が飛び出した。門間航は、ライブシーンの撮影で緊張のあまり、演奏後に40万円のギターをスタンドに掛け忘れて壊してしまったという失敗談を告白した。松下恭子は、バンドメンバーがいち早く練習時間を確保してもらい、関西弁講座などを通じて長い時間を共に過ごした充実感を語った。Ruuは、AIKがインナーパンツを忘れてしまい、コンビニで買った男性用のボクサーパンツを履いて撮影に臨んだという驚きのエピソードを明かした。モリヲは、最後のライブシーンで監督から絶対に泣かないよう釘を刺されていたものの、エキストラの熱気で泣きそうになり、お笑い芸人のネタを脳内で必死に考えて涙をこらえたと語った。安部伊織は、オーディションの最終審査の日に門間航と一緒に食事をし、撮影中も一緒にゲームをして遊ぶほど仲が深まったという心温まる裏話を披露した。
優秀女優賞の歓喜とレッドカーペットの熱狂
本映画祭で優秀女優賞を受賞したAIKに対し、司会から現在の気持ちとレッドカーペットを歩いた感想について質問が及んだ。AIKは「素直にすごく嬉しい。この映画はいろんな人の支えがあってできたものなので、みんなで掴み取ったものな気がしている」と謙虚に喜びを表現した。また、レッドカーペットについては「良さげで上質な布だった。本当に赤いんだと思った」と独特の感性で振り返った。他の登壇者にもレッドカーペットの感想が求められ、Ruuは一瞬の出来事だったとしつつも、みんなと一緒に歩けた喜びを強調した。中川可菜は、映画祭を通して再びキャストが揃ったことを喜び、濃密で楽しい時間だったと語った。松本享恭は、このメンバーで作り上げた映画が上映され、ともにカーペットを歩けたことは最高の経験であり感動したと胸の内を明かした。最後に、会場の観客へのメッセージを求められたKojiUehara監督は、先頭に立つ監督として苦労は口にすべきではないとの信念を語り、「本当に楽しかった。これからもこの作品に負けない素敵な映画を作っていかなければならないが、まだこの作品に浸っていたい」と感慨深げに語った。そして、朝早くから集まった観客への感謝と、大好きなスタッフや役者たちと共にこの場に立てた幸福感を述べ、温かい拍手の中で舞台挨拶は締めくくられた。
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