映画『ふまじめ通信』公開記念舞台挨拶。制作・出演の経緯。撮影地・和歌山での想い出を語る

映画『ふまじめ通信』公開記念舞台挨拶。制作・出演の経緯。撮影地・和歌山での想い出を語る

10月21日(土)池袋シネマ・ロサにて、映画『ふまじめ通信』の公開記念舞台挨拶が行われた。登壇者は、宇乃うめの、植田紗々、西本まりん、濱正吾、みやなおこ、中丸新将、まつむらしんご監督。
撮影・出演の経緯や、撮影地・和歌山での思い出を語った。

ふまじめ通信

■ 映画『ふまじめ通信』の公開記念舞台挨拶

MCは、ユーチューバー ひろりん役を演じた加藤弘晃が務めた。

▼ひとことあいさつ

まつむらしんご監督
はい『ふまじめ通信』監督・脚本を担当しました まつむらしんご と申します。
今日はお休みのところへお越しくださいましてどうもありがとうございました。

西本まりん
新米教師コウダ役を演じさせていただきました西本まりんです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

植田紗々
ヤっちゃんを演じました植田紗々です。短い時間ですが楽しんでいってください。よろしくお願いします。

宇乃うめの
クニちゃんを演じました宇乃うめのです。今日ありがとうございます。よろしくお願いします。

濱正悟
自転車で旅をしていたイトー君役を演じました濱正悟と申します今日は楽しんでいってください。

中丸新将
フジオという変なおじさんを演じました中丸新将です。ようこそいらっしゃいましたありがとうございます。

みやなおこ
テル・ナナコンビ(テルコ役 みやなおこ、ナナコ役 枝元萌)のテルコをやりましたみやなおこです。今日はどうもありがとうございます。

▼本作制作の経緯

MC:加藤弘晃
この映画が作られた経緯を教えていただければと思います。

まつむらしんご監督
はい。『あつい胸騒ぎ』という映画がありまして、その舞台が和歌山でロケーションしたんですね。準備の段階でこの『ふまじめ通信』の舞台となった加太という土地でありまして、『あつい胸騒ぎ』では使うことができなかったので、どうしてもここの加太の独特な空気感のこの場所で物語を作ってみたいというところから、たまたまちょっと小さい規模ですけども、映画を撮れないかっていうようなお誘いがあったので、物語を作らせてくださいというような形で進めました。

▼出演の経緯

MC:加藤弘晃
今回オーディションがあって、選ばれたメンバーということですが、脚本を皆さん読まれて、いろいろ思ったことがあると思うのですが、そういったもの聞かせて下さい。

西本まりん
撮影してカメラを回してくださってる柴崎まどかさんからお話をいただいて、その後で脚本をいただきました。
『ふまじめ通信』ってこういうことだよねっていうところから始まりまして、なかを読んでいくと、「確かに人って、ずっと真面目に生きようと頑張ってるよな」っていうことに気がつきまして、たまにはふまじめに生きてみてもいいんだって私も思いました。何かもっと緩く、人生を過ごしてみようかなという気持ちになりました。

植田紗々
オーディションを受けてから脚本を読みました。
オーディションでは、一番やりたくない役でした。
脚本を読んでも、「どうしようを演じられるかな…」っていう不安が大きかったんですけど、ミンミンとクニちゃん、監督にも助けられて何とか演じきることができました。

MC:加藤弘晃
皆さん、あて書きなんじゃないかみたいなぴったりの役だったと思うんですけど、クニちゃんは特に、今回1200人ぐらいのオーディションの中で、1200名から選ばれたクニちゃんなんですよね。
脚本を読んだとき・オーディションのときの話をおねがいします。

宇乃うめの
オーディションの募集要項を見たときに、自分とすごい似てるなと思ったので、ぜひ映画に出させていただきたいと思いました。

2次審査が映像審査だったんですけど、私はしっかりと明るい場所でちゃんと撮ったはずだったんですけど、昨日まつむら監督に聞いたら、「すごい映像が暗かった」っていう…

まつむらしんご監督
すごい暗い映像で自信なさげな映像だったんですよ。昨日(その理由が)わかったんですよ。
すごくいっぱい練習をしすぎて、だんだん日が傾いてきて、全部逆光になっちゃったらしくて。
それで顔のトーンが落ちていたっていうのが昨日わかりました。

宇乃うめの
私は「すごく明るい場所で撮ったはずなのにね…」っていう感じで…。
でも結果的に出られたので良かったです。

濱正悟
僕はまつむらさんの『恋とさよならとハワイ』という作品が好きで、オーディションに応募させていただきました。台本を開いて、文字だけで見ると、とってもシュールなところがすごく多かったので、どういうふうな映像になるのかすごく楽しみでした。

あとは、僕自身のシーンはほとんど1行で“自転車を必死に漕いでいるイトー君”とか、“サドルを抱えて寝ているイトー君”みたいなワンシーン1行という感じで、最後はようやく久仁子さんと絡めて嬉しかったというのがあります。

MC:加藤弘晃
なんかめちゃめちゃ急な坂を登らされていましたよね。

濱正悟
もっと漕いだ気もするんですけど。

まつむらしんご監督
すごくいっぱい撮ったんですけど、編集してたら濱くんのミュージックビデオみたいになっちゃって、多分3倍ぐらいあるんですよ。
もう完全にミュージックビデオみたいになっちゃって、ファンの方に向けていつかそれをちゃんと再編集したいと思います。

MC:加藤弘晃
今回謎の男の役・フジオを演じてくれました。中丸さんいかがでしたでしょうか?

中丸新将
監督さんともプロデューサーとも急な出会いでした。僕は時間があまりなくて、一生懸命、本を読みまして、本当にどういう映画になるのかなって思いました。
実は僕はまだ見ていないんですけど。

僕は若いとき、結構謎の男の役が多かったんです。
ブラックではないけどグレーみたいなキャラが多かったんですよね。だけど今回、フジオという役は謎のおじさんだけれど、果たしてあのタチウオの魚拓は1m75cmあったのかなって感じておりました。

MC:加藤弘晃
あの魚拓を作ったのは、僕なんです。すいません、ちょっといろいろ裏話があります。大きいですよね。

中丸新将
あれだけ大きいタチウオはなかなかないですからね。

まつむらしんご監督
日本記録が1m80cmなんですよ。
なので、5センチ足りないということで1m75cmなんです。

中丸新将
ちなみに僕は1m75cmあったんですけど、今75歳になって1m72cmしかないんです。僕よりも3センチぐらいで大きいタチウオですよね。

▼和歌山での撮影の想い出

MC:加藤弘晃
今回東京の方のパートで、みなさんは和歌山での撮影だったんですけども、想い出をおきかせください。

みやなおこ
和歌山で撮る予定だってお聞きしていたんですけど(東京での撮影でした)。

まつむらしんご監督
いろいろな事情がございまして…

みやなおこ
そうなんですよね。(和歌山の)加太は、私は関西出身なので、子どものときによく遊びに行った海岸なんですね。
だからすごく楽しみにしてたんですけれども、和歌山(の撮影)じゃないって聞いてすごくショックでした。
テル・ナナコンビ(テルコ役 みやなおこ、ナナコ役 枝元萌)といったら、2人のシーンがほぼほぼ海だったんですけれども、台本読んだときにですね、2人のシーンが異常に長いんです。
これはもう本当にやばいんじゃないかっていうことで、ナナコ役をやった枝元さんと、「二人だけでリハーサルをしましょう」と言ってお願いして、衣装合わせも結構させてもらったんですね。そしたらね、監督も…

まつむらしんご監督
一度参加させていただいて、結果、恋バナで終わるんです。

みやなおこ
そうなんですよ。稽古どころじゃなくてね。
それですっかり打ち解けて。
映画ですから皆さん多分細切れで撮るっていうイメージ…切り返しとかで撮るかなと思ってたんですけれども。
「いやいや、わからんぞ」と枝元さんと2人で、「これはもしかしたら一発で撮られる可能性もあるかもしれないから、絶対に稽古した方がいい」って言って稽古したんです。それで本番になったら案の定「じゃあ、撮りましょうか!」って言って、最後までずっと撮られてしまったんですよね。

まつむらしんご監督
それはもう大ベテランですからね。

みやなおこ
それであのシーンのところでね、普通だったら、2人のシーンを撮って、アフレコみたいな感じで声だけ当てるのかなって普通は思うと思うんですけれども、あれ全部演技してるんですよね私達。

まつむらしんご監督
だからやっぱり、ライブ感っていうんですかね、素晴らしいなと思いました。

みやなおこ
それでね、本編を観たら、「私達声だけやん…」みたいな感じでした。
でも素敵なシーンで私はすごく嬉しかったです。

MC:加藤弘晃
あのパンフレットからのファンブックが売ってるんですけどもそれに脚本も入ってて、そのてる7のシーンだけ圧倒的なセリフ量があるので、それもちょっと楽しみに見ていただければと思います。

▼和歌山で印象に残ったこと


MC:加藤弘晃
和歌山の印象に残った話、この場所よかったとかそういった話をいただけたらと思います。

宇乃うめの
ご飯がすごく美味しくて、毎食いいご飯を食べられたので、ちょっと顔がぱんぱんになっているかもしれないです。
あとクニちゃんが魚釣りを始めるシーンがあったんですけど、あそこって、うっかり魚を釣ってしまいまして、餌をつけてないんですけど、魚が食いついてきてくれたっていう思い出があります。

まつむらしんご監督
本当に「どうしよう…」って言ってますからね。
「釣れましたどうしましょう」ってね。

濱正悟
菊水さんっていう旅館が、とにかくご飯が美味しいんです。

植田紗々
私はみかん農家の娘ということをいいことに、みかんを食べまくりまして、本当に美味しいみかんでした。
観音山フルーツガーデンさんでしたね。
美味しいんでぜひ皆さんみかんを取り寄せてください。娘からどうぞよろしくお願いいたします。

※東京にも店舗あり[観音山フルーツパーラー 銀座店(https://parlour.kannonyama.jp/ginza.html)]

濱正悟
僕は、一日中自転車を漕いでいたので、多分先ほど3倍撮ったような気がするみたいな、まつむらさんがおっしゃられたと思うんですけど、お芝居って段取りをやってテストをやって、本番と、最低でも3回はあるんで、おそらく9倍はやってるんですよ。僕は逆に痩せたかもしれないと思います。あと、7Aさん演じるミンミン、加藤さん演じるユーチューバー、「よもぎまんじゅう、売ってくれない」っていうところがあったじゃないですか。
僕は空き時間が多分朝だったと思うんですけど、食べたいなと思って、実際の場所にお邪魔したんですけど、多分営業はまだ始まってなかったんですけど、売ってくれました。

ロケ地巡礼を皆さんにしていただきたいですよね。


西本まりん
私はお昼過ぎから撮影の日がありまして、港をお散歩しようと思ってフラフラしていたら、地元のたこ焼き屋さんがあって、美味しそうと思ってちょっと覗いてたら、ちょうど立ち話してるおばあさんたちがいらっしゃいまして、瓜をあげるだの、あげないだのとやってまして、なんと私にも瓜をくれまして、なんか白くてゴツゴツした瓜をくれて、どうしようと思って、とりあえず東京に持って帰って、Google の画像検索で料理を調べて、きんぴらにしました。
めちゃくちゃ美味しかったです。

中丸新将
僕は夜に到着しましたね。
それでおなかもすいていたのでとりあえずビールを頼んでそれで、焼酎、日本酒といただきました。お魚がおいしかったです。
翌日いちにち大変なので、ほどよいところでお酒はやめました。
今日映っていたフジオは二日酔いではありません。
はい、以上です。ありがとうございます。

みやなおこ
私は(和歌山に)行っていませんので、東京でね。
はい、公園で子どものときの思い出を懐かしく思い出しておりました。

まつむらしんご監督
思い出…。やっぱり監督って、本当に一番プライベートがないといいますか、ずっと働いてるじゃないですか。
和歌山の思い出っていうか、菊水さんって宿舎が、1階が普通に居酒屋さんでね、営業してて、2階3階で我々が宿舎みたいになって、そこを基地として映画を撮影したんですけど、本当に毎回美味しかったじゃないですか。
でもその食べるところが普通の一般のお客さんもいる営業してるような時間だったので、普通にお客さんと喋ってましたよね。「喋りながら何してるの?」、「いや映画撮ってます」っていう感じで、うちはみんな釣りに造詣が深い人間がやっていなくて、釣竿とかどうやって使うのかわからないみたいなときに、「釣り名人がいるから…」みたいな感じで、誰かが手伝ってくれたりとか、その場で地元の方が協力してくれるようなことがあって、実際にフジオさんが釣りしているシーンでは奥で釣りしているエキストラとして何人かいれていたりしています。

地元の方にもすごくお力添えをいただいたなというふうに思います。本当に素敵な街でしたね。

▼メッセージ

宇乃うめの
今日は映画を観に来てくださってありがとうございました。新将さんが今日、リュックを背負ってくださってるんですけど、これは小道具で、こういうフジオさんをイメージしてみましょうってセットで協力してくれました。皆さんにどんなふうに映画が届いてるのかな。気に入ってもらえたら嬉しいです。
小規模でやってる映画なので、もしよかったら SNS とかで広めていただいてご協力いただけたら嬉しいなと思います。今日はありがとうございました。

植田紗々
ごい手前味噌ですけど、いい映画になったと思います。なんかほっこりするヒーリング効果があるような映画になったんじゃないかなと思うので、ちょっとむしゃくしゃしたときとか、もう1回見返していただけたら嬉しいなと思います。本当に今日ありがとうございました。

西本まりん
はい。本日はご来場ありがとうございました。映画っていうとすごく刺激的なもののイメージがありますが、こんなにゆっくりマッタリのんびり観られる映画はそんなにないんじゃないかなと思っております。
私のお気に入り作品の一つですので、もっともっと皆様の力で広がっていけたらいいなと思っております。本日はありがとうございました。

濱正悟
本日はお越しくださりありがとうございました。皆様の反響次第では『ふまじめ通信2』もありうると思うので、ぜひ SNS 等でつぶやいたり、いろいろ皆さんに宣伝していただけたら嬉しいなと思います。
あとは、携帯と財布とサドル、盗まれないように気を付けてください。ありがとうございました。

中丸新将
とにかく皆さんに声をかけていただいて、宣伝していただいて、『ふまじめ通信』の輪を広げて、ください。よろしくお願いします。
パート2も、監督、よろしくお願いします。

みやなおこ
本日はどうもありがとうございました。
どんな年代の方が観てもね。どこかで心に引っかかってくるようなシーンがいっぱいで、私とかもね長いこと生きてますんで、若い時代、高校生のときからここまでっていうことをすごく思い出しました。
ですので、ご家族とか、娘さんとか息子さんとか、いろんな方と一緒で見ていただけたらなと思います。本当にどうもありがとうございました。

まつむらしんご監督
今日はどうも本当にありがとうございました。
『ふまじめ通信2』のお話がありましたけど、本当にいくらでも作り続けられる映画だなと思ってるんです。これはほとんどが実話をベースにしていて、僕の実体験だったり、人から聞いた話を僕が物語としてちょっとアレンジして1個の映画に落とし込みました。
なので、多分皆さん誰にもあると思うんですよね。その心の引き出しみたいなものに眠っている物語の種みたいなものが、映画の感想でいっぱい言っていただくのは本当嬉しいですけど、それと同時に、そういえば私にはこういうことがあったなとか、こんなことがあってねみたいなものを誰かに喋ってくれたら、この映画は成功かなというふうに思いますので、そんな素敵な時間を、ぜひご自宅で過ごしてほしいなと思います。どうもありがとうございました。


■ 作品概要

映画『ふまじめ通信』

2023年/日本/カラー/DCP/88分/16:9/5.1ch

キャストクレジット
宇乃うめの 植田紗々 7A 西本まりん 三宅朱莉 濱正悟 渡部直也 本谷紗己 そわんわん 中丸新将 みやなおこ 枝元萌 加藤弘晃 小谷慈 七草きよえ 

 

スタッフクレジット
監督・脚本:まつむらしんご
ヴィジュアルディレクター:柴崎まどか
音楽:かなふぁん 主題歌:kiss the gambler「ふまじめ」
照明:ユイカミレイ 録音:庄野廉太朗 制作進行:加藤弘晃
イラスト:佐藤穂波 タイトル原案:つちや温泉プール
企画プロデューサー:谷内田彰久 製作プロデューサー:前田和紀

後援:和歌山県・和歌山県教育委員会・和歌山市・和歌山市教育委員会
協力:IBW美容専門学校 いなさ オジバ商店 加太観光協会 加太中学校 観音山フルーツガーデン 小嶋一商店 四季の味ちひろ 新町温泉 相互タクシー 南海フェリー 旅籠屋菊水 松田美容室
和歌山麦酒醸造所三代目 アロチ珉明 餃子の安芸津 

製作:パラレルアイズ 制作:CINEC  配給:シネメディア
 ©ふまじめ通信

リンク
映画公式WEBサイト https://fumajime.jp/

2023年10月20日(金)から、池袋シネマ・ロサ、ヒューマントラストシネマ渋谷を皮切りに全国公開

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