5つの言語が飛び交う現場で、国籍関係なく得られた実感を今後も持ち続けたい。映画『ある殺人、落葉のころに』三澤拓哉監督

5つの言語が飛び交う現場で、国籍関係なく得られた実感を今後も持ち続けたい。映画『ある殺人、落葉のころに』三澤拓哉監督

3月26日(土)、高崎芸術劇場(群馬県)にて、第35回高崎映画祭授賞式が開催。映画『ある殺人、落葉のころに』で新進監督グランプリを受賞した三澤拓哉監督が感謝と本作の撮影現場で得られた実感について語った。
三澤拓哉監督は5つの言語が飛び交う現場について、香港のプロデューサーの黄飛鴻(ウォン・フェイホン)とふりかえって、どんな撮影だったかという話を語った。
ここに三澤拓哉監督のコメント全文を掲載する。

高崎映画祭
三澤拓哉監督 第35回 高崎映画祭 新進監督グランプリ 『ある殺人、落葉のころに』

■ 高崎映画祭 新進監督グランプリ 三澤拓哉監督(映画『ある殺人、落葉のころに』)受賞コメント

三澤拓哉監督
映画監督の三澤拓哉と申します。この度は非常に歴史ある映画祭のこのような素晴らしい賞をいただき大変感謝しております。ありがとうございます。また、今回の作品に携わってくださったスタッフ、キャスト、また、地元のロケ地の協力者の皆様、公開時より小さい作品ながら、背中を押し続けてくださった観客の皆様にも感謝申し上げたいと思います。
作品のことを、一つお話したいんですけども、今回の作品は香港から友人であるスタッフ、キャストを呼んで撮影に臨みました。
撮影現場では、日本語と、彼らとコミュニケーションする上で英語と、彼ら同士のコミュニケーションでは広東語で行われて、そこに日本に住んでいるモンゴルのスタッフも呼んで、北京語とモンゴル語が加わって5言語が飛び交う撮影現場でした。

高崎映画祭

この話をすると、大変だったんじゃないかっていうふうにいろいろ聞かれることがあるんですけども、香港のプロデューサーの黄飛鴻(ウォン・フェイホン)と、撮影をふりかえって、どんな撮影だったかという話をすると、「確かに大変だったけども、言語と文化的な背景が違うからこそ、自分たちはわかり合えないんじゃないかっていう、スタート地点から映画を作ることができた。」という振り返りがありました。

これは国籍関係なく、ここで得られた実感というのは、自分は今後も持ち続けたいと思っています。つまり、自分が持っている感覚っていうのは絶対的なものではなくて、相手がいて、それぞれの立場を思うことによって、また新しい映画を作っていく。
その積み重ねで今後も映画を作っていきたいと思います。
この度はありがとうございました。

高崎映画祭

■「第35回高崎映画祭授賞式」概要
開催日:令和4年3月26日(土) 16:00~17:50
会 場:高崎芸術劇場 大劇場(収容数2,027席)
群馬県高崎市栄町9−1(高崎駅東口より徒歩5分)
司 会:渋川 清彦、田野内 明美(ラジオ高崎アナウンサー)

公式サイト:http://takasakifilmfes.jp/

来祭者: ()内は受賞作品名
最優秀監督賞     横浜 聡子 監督(『いとみち』)
最優秀監督賞     春本 雄二郎 監督(『由宇子の天秤』)
最優秀主演俳優賞  占部 房子(『偶然と想像』)
最優秀主演俳優賞  河井 青葉(『偶然と想像』)
最優秀助演俳優賞  水原 希子(『あのこは貴族』)
最優秀助演俳優賞  中島 歩(『いとみち』、『偶然と想像』)
最優秀新進俳優賞  片山 友希(『茜色に焼かれる』)
最優秀新進俳優賞  駒井 蓮(『いとみち』)
最優秀新進俳優賞  梅田 誠弘(『由宇子の天秤』)
最優秀新人俳優賞  河合 優実(『由宇子の天秤』)
最優秀新人俳優賞  和田 庵(『茜色に焼かれる』)
新進監督グランプリ   三澤 拓哉 監督(『ある殺人、落葉のころに』)

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