9/14(土)、映画『TODOKU YO-NA』の公開初日、池袋シネマ・ロサにて初日舞台挨拶が開催され、川原康臣監督、廣田朋菜、大河原恵、礒部泰宏、上原三由樹(脚本)が登壇した。
本作は、池袋シネマ・ロサで今も脈々と続く企画〝インディーズフィルムショウ〟の第一弾作品を飾った『寝てるときだけ、あいしてる。』(18)の川原康臣監督の最新作で世界初のモルック映画となる。フィンランド発のレジャースポーツ“モルック”をひたすら楽しむ2人の女性を描いた58分間の青春モルックムービー。曽我部恵一(サニーデイ・サービス)が本作のために書き下ろした劇中歌も話題となっている。
■ 映画『TODOKU YO-NA』初日舞台挨拶 イベントレポート
世界初の青春モルックムービー誕生!!
川原康臣監督、W主演の廣田朋菜、大河原恵らが大いに語る撮影裏話!
監督の川原康臣が司会進行を務めた初日舞台挨拶は、たくさんの観客に見守られながらアットホームな雰囲気でスタート。
▼ひとことあいさつ
W主演で葉道(よみち)役を務めた廣田朋菜は、「20:50という遅い時間、家でビールとか飲みたい時間にお越しいただきありがとうございます!」という挨拶で会場を盛り上げた。続いて、奈子(なこ)役を務めた大河原恵は「お忙しいなかご来場いただきありがとうございます。楽しんでいただければと思います」と柔らかな雰囲気で挨拶。
磯部泰宏は「“通行人役”の磯部泰宏です。通行人が舞台挨拶に出ちゃって大丈夫ですか?」と自己紹介をし、会場は笑いに包まれた。
▼“モルック”の経験は?
川原監督が「この映画は世界初のモルック映画ですが、モルックをやったことがある方はいらっしゃいますか?」と客席に問いかけると複数の観客が挙手。登壇者たちは「すごい!結構たくさんいらっしゃいますね!」と歓喜。
川原監督は、「この映画へ関わったのがきっかけでモルックを知った出演者・スタッフばかりなのですが、僕自身はもともとモルックをやっていてこのスポーツが大好きで、この映画を撮ろうと思った」と語った。
▼撮影中の思い出
川原監督に、撮影中の思い出話を聞かれた廣田は、「そもそも監督がモルックにハマっていて、本当にただモルックをやっていただけだったんです(笑)そし たらそれを映画にしようと思う、と言われて、へえ頑張ってね~なんて思っていたら企画書が送られてきたんですよ」と回顧。
続けて「モルックというものがどういうものか分からない段階での企画書だったので、これがどう映画になるのか・・・と思ったのが第一の思い出ですね」と語った。
川原監督に「それで実際に撮影に入ってみてどうでしたか?」と問われた大河原は、「モルックを始めたての頃は、自分は結構上手い方なんじゃないか?と思ったんです。でも、撮影が進むにつれて、緊張したりメンタルが乱れたりするとだんだん下手になっていって、精神状態に左右される競技なんだなあと痛感しました」と思い出を語った。
自身の出演シーンの撮影後も裏方として手伝いに入っていたという磯部は、「廣田さんのモルックシーンを見ていたんですが、羨ましいなあと思いながら見学していましたね。僕もやりたいなあと思いながら・・・」とほほえましいエピソードを話した。
廣田に「その後はモルックやったりしてないんですか?」と聞かれた磯部は、「この作品の撮影に入る前に川原監督に誘っていただいて一緒にプレイしてましたねえ。そのときはモルックって、すごい楽しいなあと思いました。」と語った。
▼スポ根の脚本を?
脚本を務めた上原三由樹は、「私も監督にモルックに誘っていただいてプレイしたんですが、競技そのものはすごく楽しいんですけど、私、もう40代なので投げてから拾いにいくのが大変だなあと思って、そこが印象深いところでした」と話し、会場を和ませた。
続けて「この企画を聞いたときに、私がスポ根の脚本を書かされるのかしら?とドキドキしていました。一体どういう風になるのかな?と思っていましたが、監督からメインキャラクターについてお話されたとき、まだキャスティングは決まっていなかったんですが、自然にこの2人(廣田と大河原)のことが頭に浮かびました。」と語り、川原監督は「コロナ禍で、上原さんとZoomで話し合いながら脚本を進められてとても楽しかったです」と返した。
▼メッセージ
最後に一言を求められた大河原は、「この作品は、幸せな出会いの映画だと思っています。そして何かが始まりそうな予感をさせる、ドキドキするような映画だとも思っています。みなさんも一緒にドキドキしてくださったら嬉しいです」と語った。廣田は、「なんとも味わい深い映画です。ひたすら私たち2人がモルックに取り組んでいる映画ですが、みんなの力で多くのものが紡ぎだされている作品ですので、みなさんの感想を楽しみにしています」と語り、会場からあたたかな拍手が贈られた。
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[川原康臣(監督)プロフィール]
1980年生まれ。2005年自主製作長編映画『おわりはおわり』を監督。同作品が「第27回ぴあフィルムフェスティバル」にて審査員特別賞を受賞。
これを機にMayFlyを創設。以後数本の映画作品をMayFly名義で製作。2018年『寝てるときだけ、あいしてる。』を池袋シネマ・ロサにてロードショー。曽我部恵一『バカばっかり』、サニーデイ・サービス『セツナ』 『青い戦車』 『ジーン・セバーグ』MVを監督するなど多方面で活躍中。
[廣田朋菜(葉道 役)プロフィール]
1987年生まれ。東京都出身。2003年に雑誌モデルでデビュー。2004年「週刊朝日」の表紙を飾る。「オペレッタ狸御殿」(05鈴木清順監督)、「恋するマドリ」(07 大九明子監督)、「フレフレ少女」(08 渡辺謙作監督)、「チョッキン堪忍袋」(11 天野千尋監督)、「クシナ」(20 速水萌巴)「VIDEOPHOBIA」(20 宮崎大祐監督)など多数の映画ほか、「再婚一直線!」、日本テレビ「ギャルサー」「美食探偵 明智五郎」、NHK「トットてれび」に出演。サニーデイ・サービス「セツナ」(川原康臣監督)MVでも知られている。2023年に出演した「ロストサマー」(麻美監督)、「ポーラーナイト」(磯谷渚監督)が公開。2024年「素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる」(大河原恵監督)出演。
[大河原恵(奈子 役)プロフィール]
1994年生まれ東京都出身。 多摩美術大学映像演劇学科卒業。大学在学中から俳優・映画監督として活動をはじめ、監督・主演作『みんな蒸してやる』は第7回下北沢映画祭にてグランプリを受賞、第37回ぴあフィルムフェスティバル入選。近年の出演作は、【映画】『四月になれば彼女は』『平坦な戦場で』、【ドラマ】『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』『新しい怖い』、【舞台】『午前0時のラジオ局』『昼下がりの思春期たちは漂う狼のようだ』など。2024年1月に監督・主演した映画『素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる』は完成間近。
映画『TODOKU YO-NA』
監督:川原康臣/脚本:上原三由樹/音楽:曽我部恵一/協力:(株)エビス大黒舎 (株)融合事務所/宣伝協力:一般社団法人日本モルック協会/製作・配給:MayFly/配給協力:モクカ/出演:廣田朋菜、大河原恵、礒部泰宏/2024年/日本/DCP/カラー/58分/シネマスコープ/ステレオ
公式サイト:https://www.tdkyn.com 公式X:@todokuyo_na
池袋シネマ・ロサにて絶賛公開中!