- 2025年8月24日
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柚木麻子の同名小説を原作に、吉田浩太監督が女子高生の複雑な心情を描いた映画『終点のあの子』が、一月二十三日に公開を迎えた。主演の當真あみと中島セナをはじめ、注目の若手女優たちが集結した本作の公開を記念し、新たな「アザービジュアル」六点と撮影の裏側を捉えた「メイキング映像」、さらに各界著名人からの「コメント」が一挙に解禁された。本編とは一味違う幻想的な世界観や、撮影現場の緊張感と笑顔が垣間見える貴重な資料となっている。

今回解禁された六点のアザービジュアルは、通常のポスターとは異なる縦長仕様で統一されているのが特徴だ。中でも、主要キャストである希代子(當真あみ)、朱里(中島セナ)、奈津子(平澤宏々路)、恭子(南琴奈)の四人がドレスを纏い、上を見上げる構図の写真は、「夢のような時間(とき)だったかもしれない」というキャッチコピーが添えられ、ファンタジックな「if」の世界を感じさせる一枚に仕上がっている。また、各キャラクターのソロ写真も公開され、希代子のビジュアルでは従来の赤系から一変した緑色の文字色が採用されたほか、朱里のカットでは海外生活を想起させる英字タイトルとともに「変わらない青」というコピーが力強い視線と共に打ち出された。さらに、楽しげな記念写真のように見える奈津子のカットには「ただ、一緒にいたかっただけなんだ」という意味深な言葉が並び、恭子のカットでは彼女の明るさとは対照的なクールな表情が切り取られるなど、それぞれの新たな一面が表現されている。






あわせて公開されたメイキング映像には、ロケ地となった江ノ島付近の海岸や、工事中の下北沢での撮影風景が収められている。映像内では、吉田浩太監督が當真あみや中島セナと綿密にコミュニケーションを取る姿や、下北沢駅構内で多くのエキストラを配置し、緊張感の漂う中で撮影が行われた様子が確認できる。その一方で、撮影の合間に見せるふとした表情や笑顔も映し出されており、シリアスな展開が続く映画本編とはまた違った、和やかな現場の空気を感じることができる内容となっている。
映画の公開に寄せ、各界の著名人からもコメントが到着した。ライターのISO氏が、学生時代に誰もが抱いたであろう憧れや嫉妬といった感情が呼び覚まされると評したほか、フリーアナウンサーで俳優の宇垣美里氏は、鑑賞後に心に爪を立てられるような痛みが残ったとし、「私たち、なんて残酷だったんだろうね」と作品の鋭さを表現した。また、俳優の菅井友香氏は、綺麗ではない感情も否定せずに描く本作を「自分の色を見つけようとしている方々へのエール」と受け止め、特に文化祭のダンスシーンを圧巻と称賛している。映画監督の篠原哲雄氏やクリエイティブディレクターの辻愛沙子氏らも賛辞を寄せており、思春期特有の普遍的な人間関係を描いた本作が、多くの鑑賞者の記憶と共鳴することを予感させている。
自信も信念もなく、風が吹けば向きを変える風見鶏。それでも特別でいたくて、隣にいる人に己の価値を見出そうとしてしまう。自分のそんなところが大嫌いだけど変えられない——。集団でいることが当たり前だった学生時代に覚えのある黒い感情を、この痛ましい青春劇はじわじわと呼び覚ます。彼女らの誰のことも好きになれないが、それは彼女らの中にかつての自分の無様さを見るからだ。その憧れも嫉妬も孤独感も全部知っている。与えた傷は、与えられた傷よりも深い痛みとして残り続けることも。
――――ISO(ライター)
身に覚えがある。自分の輪郭もままならないうち、強いられた庭のなかで生き続けなければなかったこと。憧れの愛で方も知らず、枯らせるばかりだった頃のこと。それぞれがそれぞれに、自らの毒でその身を痛めつけていた。あの苦しみに意味はあっただろうか。もはや記憶とも呼べない欠片が、ときどきほんの一瞬足先をくすぐる。そうか、私はいまだ裸足だったのか。少女たちの笑い声がまだ遠くに聞こえている。私もたしかに、あそこにいた。
――――伊藤亜和(文筆家)
特別になりたくて、
だから特別な人の特別な人になりたかった。
狭い教室の中が世界の全てだったあの頃。
間違ってばかりの青春は、
繊細なくせに大胆で、
不格好で凶暴で、
身に覚えがありすぎる。
特別になんてなれやしないことを
知ってしまった私は、もう大人なんだろう。
鑑賞後心に直接爪を立てるような痛みが、
ちりりと残ってたまらなかったのは、あの頃には戻れ得ないからこそ。
私たち、なんて残酷だったんだろうね。
――――宇垣美里(フリーアナウンサー・俳優)
少女たちの心の機微に焦点を当てた作品は、この世にごまんとある。日本映画だけに絞ってみても、ありとあらゆる角度から語り尽くされてきた。しかし本作はそのどれとも違う。分かりやすく残酷な事件が起こるわけではないし、そうした描写はひとつとしてないように思える。ただ、最初から最後まで恐ろしい。何度も何度も息を呑む。これぞ“演出の映画”なのだ。
――――折田侑駿(文筆家)
正反対な少女たちは、出逢った瞬間に違うからこそ猛烈に惹かれ合い、だからこそ反発し合う。
わたしはあなたにはなれないということ。
あなたはわたしにはなれないということ。
その現実をたやすく受けいられないほど曖昧な自他の境界性とともに生きる彼女たちの痛み、
傷つきを、『終点のあの子』は決して多くを語らず、切実な筆致で映像そのものに落とし込んでいる。
――――児玉美月(映画批評家)
高校時代。男子校にいた僕は自分が特別な存在であることを常に意識している奴をどこか毛嫌いしていた。自分は客観的に常に平等でいようと努めていた。特別な彼は「お前はいい奴だから」と僕に近づいてきた。僕にはそんな彼が鬱陶しく思える時があったが、極力問題が起きないように振る舞うことも忘れずにいた。こんな事書きながら本作は女子の映画である。つまり本作は性別に関わらず思春期特有の普遍的な人間関係を描いてくれている。女子である分、可愛さと醜さが不可分にも共存し、グロテスクとも言える。画面も生々しく彼女たちに寄り添ったり突き放したり容赦ない。
吉田浩太は、「スノードロップ」も今作も、精神の深い内奥を映画で捉えようとしている。一見表面化出来そうで出来ないことを敢えて映画で捉えること。この冒険はなかなかにスリリングで、この先彼はどこまで深まっていくのだろうという期待を抱かせてくれた。
――――篠原哲雄(映画監督)
女子校で青春時代を過ごした私は、
あの頃上手く言葉にできなかった気持ちに触れられ、胸がチクッとしました。
綺麗ではない感情も否定せず、
心情を繊細に描いた本作はとてもリアルで、
自分の色を見つけようとしている方々へのエールのようにも感じました。
個性的な人物が登場しますが、
きっと観る方の年代やタイミングによって、
共感できるキャラクターが変わってくる作品だと思います。
特に文化祭のダンスシーンは圧巻です!
観終わった後、私は過去の自分を少しだけ抱きしめたくなりました。
皆さまもぜひ劇場でご覧ください。
――――菅井友香(俳優)
「ただ、一緒にいたかっただけなんだ」
たったそれだけのことなのに、
素直に伝えられないことがある。
何歳になっても、人の気持ちは難しい。
この作品を見る人の数だけ、
それぞれの「あの子」の物語がある。
久しぶりに語りたくなる作品に出会えました
――――辻愛沙子(株式会社arca 代表取締役 / クリエイティブディレクター)
瑞々しい棘をもつ青春の物語り。透明感のある映像美と若さの揺らぎのコントラストが光る。
象徴的に何度か繰り返される登場人物たちが撮りあった場面の美しさに後押しされて、私の棘のある青春の思い出をも重ねては、それを美化しそうになった。
青春ってその輝きを肯定する言葉だと思っていたけれど、高校生たちの複雑な心情、言葉が意図せずにいろんな方向へ広がっていくことを見つめ直させてくれる青春の物語りがとても嬉しかった。いつでもきっと友情を問い直せると思わせてくれた。
――――和田彩花(詩と言葉のアーティスト)
映画『終点のあの子』
《Story》
私立女子高校の入学式。中等部から進学した希代子と奈津子は、通学の途中で青い服を着た見知らぬ女の子から声をかけられた。
高校から外部生として入学してきた朱里だった。父は有名カメラマン、海外で暮らしてきた朱里を希代子は気になって仕方がない。
朱里は学校では浮いた存在でありつつも、羨望の眼差しで見られていた。希代子は朱里と一緒に共に時間を過ごすような仲になり、「親密な関係」になったと思っていた矢先、希代子は朱里の日記帳を見つけるー。
《作品詳細》
原作:柚木麻子『終点のあの子』(文春文庫)
監督・脚本:吉田浩太
出演:當真あみ、中島セナ
平澤宏々路、南琴奈
新原泰佑、小西桜子、野村麻純、陣野小和/深川麻衣、石田ひかり
原作:柚木麻子『終点のあの子』(文春文庫)
監督・脚本:吉田浩太
プロデューサー:前信介 協力プロデューサー:小宮誠
撮影:中島唱太 照明:土山正人 録音:岸川達也
音楽:茂野雅道 助監督:川松尚良 美術:中村哲太郎
スタイリスト:小宮山芽以 ヘアメイク:岩鎌智美 スチール:濱田英明
企画協力:文藝春秋 配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS 宣伝:山口慎平 平井万里子
製作・配給:グラスゴー15 ©2026「終点のあの子」製作委員会
公式HP:http://endof-theline.com
公式X(旧Twitter):https://x.com/endof_the_line_?s=21
公式Instagram:https://www.instagram.com/shuten_jp/
2026年1月23日(金)より、テアトル新宿ほか全国公開
