映画『かぞくへ』上映イベント。映画をつくる若い人たちの道筋・モデルケースになりたい

映画『かぞくへ』上映イベント。映画をつくる若い人たちの道筋・モデルケースになりたい

9月29日、池袋の新文芸坐にて、映画『かぞくへ』の上映イベントが開催。春本雄二郎監督と俳優の梅田誠弘が登壇。映画作りのきっかけ、オーディション、撮影秘話を語った。
映画『かぞくへ』は、主人公の旭(演・松浦慎一郎)が結婚間近の中、その親友の洋人(演・梅田誠弘)に紹介した仕事で詐欺被害に遭わせてしまい、旭自身も苦しい状況に追い込まれていくストーリー。
今回、春本雄二郎監督の新作『由宇子の天秤』の劇場公開開始に伴い、前作『かぞくへ』の上映とトークイベントが開催された。

■映画『かぞくへ』 春本雄二郎監督、梅田誠弘トークイベント

▼ごあいさつ

新文芸坐スタッフ
新文芸坐の花俟(はなまつ)と申します。よろしくお願いします。ありがとうございます。このご時世、こんなに多くの方が来ていただいて本当に現場の人間として感激しております。ありがとうございます。涙はもう乾きましたか?大丈夫ですか?
どうですかお客さん、これが『かぞくへ』です。
私は何もしていないですけど。ただね、これ(上映が)3回目なんですよ、こんな良い映画があるんだよっていうことを2回にわたってやってきましたが、今回は満を持して『由宇子の天秤』で春本監督っていう人がいる。梅田さんという俳優がいる。ということを、さらにいろんな人に伝えたくて、今回上映をさせていただきました。
まずこの方々をご紹介したいと思います。拍手でお迎えください。春本雄二郎監督、そして梅田誠弘さんです。

春本雄二郎監督
『かぞくへ』を上映していただくのって、新文芸坐さんの2019年の確か1月か2月だったと思います。「気になるあいつら」っていう特集上映で上映していただいて以来なんじゃないかなっていう感じですねはい。なので久しぶりにこのスクリーンでしかもこんなにたくさんのお客さんに見ていただいたということが本当に嬉しいです。ありがとうございます。

かぞくへ
春本雄二郎監督

梅田誠弘
洋人役の梅田誠弘です。久しぶりに上映していただいたのが不思議な気分でいます。すごいたくさんの方に観に来ていただいて嬉しく思ってます。ありがとうございます。よろしくお願いします。

かぞくへ
梅田誠弘

▼『かぞくへ』を観に来た初見さん、そして『由宇子の天秤』を観てから足を運んだ方々

新文芸坐スタッフ
本当に梅田さんですか。本当ですか。洋人さんですか。すごいですね役者さんってね。洋人さんですよ。『由宇子の天秤』ではお父さん役を大熱演されておりました。あんまりまだネタバレはしたくないですけどもね、すごい映画ですのでぜひ見てほしいです。
監督、改めて今こうしてこんなにお客様が観ていただいてます。ちょっと聞いてみましょう。初めて『かぞくへ』を観た方、手を挙げていただけますか?

かぞくへ
映画『かぞくへ』を初めて観た方の挙手

春本雄二郎監督
おぉ、すごい嬉しい。いや、なんとも、ちょっと驚きましたね。梅田さん。

梅田誠弘
観ていただいている方が半分くらいいらっしゃるのかなと思っていました。

新文芸坐スタッフ
いやいや、まだまだこれからですよ。『由宇子の天秤』を観て、気になって観に来てくれた方は?

かぞくへ
映画『由宇子の天秤』を観て『かぞくへ』を観に来た方の挙手

春本雄二郎監督
すごいっ! ほぼ8割位ですね。

新文芸坐スタッフ
『由宇子の天秤』が無かったら…

春本雄二郎監督
そ、そうですね…(苦笑)
あと花俟さんの機微というか、このタイミングで取り上げてくれるという。ありがとうございます。

新文芸坐スタッフ
僕は確信していたんですよ。『由宇子の天秤』が海外でまず大評判になっていて、これはちょっとうちでやるべきだなと思って、『由宇子の天秤』はちゃんとした配給会社が今、ビターズ・エンドさんがね、配給してどんどん広がって、シネコンで拡大決定しましたね。

春本雄二郎監督
ありがとうございます。昨日、TOHOシネマズシャンテが決まってびっくりしたんですけど、今日は109シネマズ川崎さんが決まって、本当にびっくりしています。皆さんの口コミのおかげなので本当にありがとうございます。

新文芸坐スタッフ
もうしばらくはウチみたいな名画座では、『由宇子の天秤』の上映はできないだろうなと思っています。

春本雄二郎監督
大丈夫です。はい。

▼『かぞくへ』の脚本の元になったもの

新文芸坐スタッフ
『かぞくへ』は監督に直接連絡すればいいから、「やらせてください」って言って、皆さんに知って欲しかったんですよ。この『かぞくへ』という作品を。もうそれだけで過去2回もやってるんですけれども、まず『かぞくへ』という映画を観た時にびっくりしました。
こんなになんていうか、真摯な映画があるもんだと思って本当に私はもう大泣きしたんですけれども。まずこの『かぞくへ』というのが、なぜ出来たのかというところを教えていただけますか?

春本雄二郎監督
『由宇子の天秤』のパンフレットを購入されている方はご存知かもしれないんですけど、私は日大芸術学部卒業した後、2005年から助監督を10年ぐらい続けていました。35歳になった年が2014年だったんですけど、これまで商業システムの中で映画をずっとやってきたので、その自分の表現というものをやったことがなかったんですね。
そのときにここで映画を何か1本撮らないと、このまんまなんか助監督として一生埋もれちゃいそうな気がしてすごい怖くなって、絶対1本撮るって決めたんです。それで『由宇子の天秤』の脚本を最初、初稿を2010年の夏にあげたんです。
ただ、このテーマを今撮ると多分失敗しそうな気がするなと思って、それで1回ちょっと何か試しに別のやつを撮ってみるかということにしまして、1回ちょっと脚本を寝かせました。
そのときに現場で知り合った松浦慎一郎という男の子と一緒に意気投合して、「君が主演で僕が監督・脚本で映画を撮ろう」という話をしまして、彼を主演にしてやるってなったときに彼の演技力を最大限に発揮してもらうために「あなたの実体験をもとに映画を作りたい」というふうに話をしたんです。
それで「今まで一番経験した中でその人生の中で一番衝撃的な出来事ってなんでしたか」 っていうふうに聞いたら、「実は僕、今、友達に借金を背負わしてしまって、ちょうど返してるとこなんです」っていう話をしてくれたんです。
それで、「それってどういうことですか?ちょっと詳しく話を聞かせてください」と、話を聞いていくと、彼は実際五島列島出身で役者を目指すために出てきたんですけど、ボクシングジムのトレーナーをリアルにしていたんです。
ボクシング指導だったりそういうことをしながら、役をもらったりしてやってたんですけど、本当にその親友が五島列島から出てきたときに、仕事を紹介したら詐欺だったっていう、これは本当の話なんですね。
「そんなすごいことがあったらそれをぜひ脚本化しましょう」ということで話を進めていったんです。ただそこで一番考えたときにその親友の借金を一緒に返すっていう話だと、何の葛藤もなくなってしまうので、その実話ありきの話の中からテーマを見つけていかなきゃいけないっていうふうに思ったんですね。

そのときに私がちょうど結婚間近でして、結婚間近という結婚をしたいなって思ってる女性がいて、相手の親御さんと関係がちょっとよくなかったんです。僕はお金がなくてこの映画を作っているので、助監督して貯めたなけなしの100万円ぐらいで『かぞくへ』を作っているんです。スタッフ・キャストもほぼボランティアでね、ねぇ、梅田さん。

梅田誠弘
そうですね。

春本雄二郎監督
なので、ロケ地も自分たちの住んでいるところでやるしかなかったんですよ。「これ、どうする?旭の家」ってなったときに、「俺んち使えばいいんじゃないの?」って思って、あれは京王・井の頭線の東松原にあった僕が住んでいた家なんです。

同棲していて、でも結婚はできない状態だったんですね。やっぱり親御さんが「こんな助監督やってるような人、大丈夫なの?」みたいな感じで、喧嘩したらもう布団にくるまるしかないみたいな。
そこで、「俺の実体験と松浦さんの実体験を融合させれば、それぞれの家族感が描けるぞ」と思って、そういう形であんな脚本ができていきました。僕の実話とミックスされていたんです。

▼オーディションでの梅田さん選出の理由

新文芸坐スタッフ
梅田さんはそうやって上がってきた脚本を読んだと思うのですが、まず、キャスティングはオーディションですか?

春本雄二郎監督
オーディションです。

新文芸坐スタッフ
オーディションで役を獲得して、どういう感じで、まず印象としてはどんなものを受けましたか。

梅田誠弘
印象としては、まずオーディションの短い台本が送られてきたんですけど、それがめちゃくちゃ面白くて、なんか僕も結構その友達のニコイチみたいな感じでそういう方だったので、結構自分と照らし合わせられるなみたいに思って、これは絶対にやりたいなと思いました。
五島弁みたいなセリフで書いてあって、それも五島列島を題材にした『悪人』という映画を家でずっと流して、イントネーションを獲得してオーディションに挑みました。

新文芸坐スタッフ
素晴らしかったです。全然違和感なく、本当に向こうの人と思いました。

春本雄二郎監督
最初僕彼をオーディションするときに書類選考で落としかけたんですよ。漁師役なので、がたいのいい人たちからプロフィールが送られてきたんです。そこに、「あれなんでこんなヒョロッとした人が?」って思いました。
その時の梅田さんの写真がスーツを着ていて、立ち方が何かGLAYのTERUみたいな立ち方をしていて、「何でこんな写真の人から送られてきたんだろう」と思ったら、特技のところにシャドーボクシングって書いてあったんです。
それで、「一応残して残しておくか…」って。残したら大成功だったんです。彼が一番良かったんです。

新文芸坐スタッフ
決め手としては何だったんですか?

春本雄二郎監督
他の人達がみんなお芝居をしようとしていたんです。親友チックにしようみたいに「よぉ、旭~」みたいな感じの雰囲気が感じが出ちゃうんです。
でも逆に彼はやろうとしないんです。そのまま普通に。ナチュラルな空気で、隣にいる松浦さんと同じような空気感を出していたので、「この人だわぁ」ってなりました。

梅田誠弘
息があった感じはオーディションでありました。

▼ラストシーン撮影秘話

新文芸坐スタッフ
松浦さんと?なるほど。個人的に思うんですけど、あのラストシーンって、脚本の文字だけだと伝わらないかなとか思ったのですが、ラストシーンって梅田さん的にはもうあのまま想像できましたか?

梅田誠弘
割とあのまま想像できました。台本には2ページくらいバツしか書いてなかったんです。

春本雄二郎監督
ぁぁ、バツじゃなくて、沈黙を表す。 “・・・”ね。

新文芸坐スタッフ
2ページも!?

梅田誠弘
2ページは言いすぎたかもしれません。

春本雄二郎監督
でも、実際にはその部分はもっとセリフがあったんです。旭と洋人がこれまでの経緯を話していくというか、でもこれ全部説明だなあと思って、「これ、いらないわ」と思って、全部“・・・”に変えたんです。この言葉にすべき部分を全部“・・・”に変えて、あなたたちのそれまでの積み上げでやってくださいと。そうしたら、もう素晴らしくて。

新文芸坐スタッフ
どういうふうに挑んだんですか?積み上げとおっしゃいましたけど、そのセリフで表さないことっていうのが課せられるわけじゃないですか。最後のシーンとか特に。どういう感じで役者さんとしては。

梅田誠弘
でも、順撮りで撮影だったので。

春本雄二郎監督
ほぼ順撮りです。僕はもう毎回ですけど『由宇子の天秤』もそうですけど、クライマックスシーンはやっぱり最後に持っていきますね。なるほど。はい。だから7日間で撮影したんです。『かぞくへ』は。
これも結構異常って言われるんですけど、2時間の映画を7日間で撮ったんですけど、その6日目ぐらいですね。橋のシーンはもう最後にしていて、カフェバーのシーンの手前ですね。
だから、あの待ち合わせするところから多分、リハーサルはしてないんですよ。多分その前待ち合わせとかしたっけ?してないね?
でもね、打ち合わせは撮影場所の京橋のスクエアーではやってないですね。あそこの前までは全部リハーサルをしているんですよ、僕。あそこのシーン以降は全部、カフェバーのシーンも外の陸橋のシーンもリハーサルしていなくて、それでもその現場に入って、「テスト!」、「本番!」で最後の橋のシーンはもう止まり位置だけ決めて、「ここで声がかかってここで振り返ってください。」、「ここら辺で合流してね。」っていうことだけ決めといて、「あとはもうカメラが合わせるから」っていうふうに言って、やってもらいました。

新文芸坐スタッフ
それまでちゃんとリハーサルをされてきて、最後の最後でいきなりぶっつけ本番ということですね。

梅田誠弘
そうですね。

新文芸坐スタッフ
それは準備してたから、それなりに気持ちはできてたんでしょうね。

梅田誠弘
はい。気持ちは出来ていました。あとはそれに任してやろうかなっていう感じでやりましたね。

新文芸坐スタッフ
一発撮りですか?

春本雄二郎監督
一発ですね。もう泣くとこなんて2回できないんで、だから難しかったんですよ。カメラが1台しかないんで。本来だったらやっぱりこっち向きとこっち向きは絶対同時に押さえたいところなんですね。でもやっぱそれできないんで、あれは旭側を先に撮りましたね。旭側を先に撮って、ラストカット撮って、「よし!ラストカット撮れた」ってなったら最後に「洋人側を行くよ」って、戻っていって。そういう順番ですね。だからもう旭の感情優先でっていう。カメラが2台無いので、そういう裏話です。

梅田誠弘
あんまり覚えていないですね…

春本雄二郎監督
覚えておけよ!(笑)

梅田誠弘
リハをやってないから余計に覚えていないんですよね。

▼印象に残っているオーディションの内容

新文芸坐スタッフ
『かぞくへ』を通して何か印象に残ってることとかってありますか。

梅田誠弘
印象に残っていることは…オーディションです。オーディションはすごい印象に残っています。一般的には、オーディションでは「自己PRをやって」、みたいなことを言われるんですけど、それを春本監督は「やらないでいいから」みたいなことを最初に言われたんで、なんかやりやすいなという印象はすごいありました。

春本雄二郎監督
だいたいプロフィールに書いてあることを言うだけなんですよ。最初に名前とか出身地とか趣味とか特技とか。もうそんな情報は僕どうでもいいんでっていう話をして、もうやってみましょうみたいな。それが全てですみたいな。

梅田誠弘
言われたらシャドーボクシングやってみようかなと思っていました。

春本雄二郎監督
やらなくてよかったね。でもやったことは二つで、一つが、あれ、再会するシーンをやったよね。まずね、そうです。その後長い動く歩道の上で喋るひたすら喋るシーンを、ポテトを持ちながら喋るシーンの二つをやってもらいました。
あそこがやっぱり2人の親友関係の表現が一番如実に出る出だしの部分なんです。僕は『由宇子の天秤』もそうですけど、全部時系列で描きたいんですよ。回想シーンは絶対使いたくない。これはもう僕の徹底したポリシーで回想シーンとモノローグは絶対使わないです。
ナレーションとか、2人が五島列島で一緒に過ごしたフラッシュバックの子供時代とか絶対入れたくなかったので、それを入れないためには、十何年も一緒に過ごしてきたという彼らの中からにじみ出てくるもので親友感を出すしかないんです。
それをファーストシーンのシャドーボクシングの体の使い方や距離感で表現して欲しかったんです。梅田さんはオーディションの時に、動く歩道のシーンで、旭が食べているポテトの袋に手を突っ込んで食べてくれたんです。他の人はやらなかったことを彼はやったんです。

新文芸坐スタッフ
梅田さんは覚えていますか?

梅田誠弘
はい、覚えています。なんか松浦さんがポテトの袋をスッと差し出したように見えて、それを食べたっていうだけなんですけど。

春本雄二郎監督
そういうことだったの?(苦笑)

▼撮影現場での春本監督の姿

梅田誠弘
あと印象に残っているのは、春本さんが現場ではものすごい走り回っているのを覚えています。

春本雄二郎監督
相変わらずいつもワンオペなんです。だいたいは助監督がいなくて、あのラストシーンの撮影の時、何かストレスと風邪なのかよくわかんないんですけど、僕は変な咳が止まりませんでした。
旭がワンカットで歩いてたシーンでは、若干、坂になっているところで移動車を引っ張りながら、変な咳が出そうでした。でも咳が出たらワンカットでやっているので台無しになるじゃないですか。しかも「旭~!」っていう声のキューを僕は出さないといけなくて、引っ張りながら、本当に大変でした。最後に移動車が止まるときにゆっくり止まってあげないとカメラの野口がつんのめってしまってNGになるんで、その力の配分がめっちゃ大変でした。確か3回やりましたね。

▼春本監督の活動と目的

新文芸坐スタッフ
これで『かぞくへ』がまずあの爆発的とは言いませんけども、ジワジワと良い映画があるぞっていうことで、海外でも評価をされて僕覚えてるんですよ。この前1回目を上映した時かな。
『由宇子の天秤』がまだ仮タイトルのときに「こういう企画があるんだよ、あるんですよ」って話を聞いて、「通ったんですよ」みたいなことをすごく嬉しそうに話してくれたんです。

春本雄二郎監督
フィルメックス新人監督賞の時ですよね。落ちたやつですね。

新文芸坐スタッフ
でも、それがちゃんと『由宇子の天秤』となってこの2人。皆さんも素晴らしい演技をまた披露してくれていて、本当に何かすごいな監督ちゃんとこうやりたい、こういくぞっていうところをちゃんと進んでいかれてるっていうのが僕はすごいなって思います。

春本雄二郎監督
ありがとうございます。やっぱり応援してくれてる方々がいて、映画工房春組っていう団体を運営していまして、市民の皆さんと作り手が直接繋がって、スポンサーから出されたお金だとどうしてもそのスポンサーの意向を汲んで表現を削らないといけないとかと曲げないといけない部分が出てくるんですけど、そういうクリエイティブに忖度されない作り方をするために市民の皆さんと直接クラウドファンディングしてもらってやってて、その人たちの信頼を裏切るわけにはいかないんで、絶対完成させるみたいな、もうその一念でやってました。

新文芸坐スタッフ
さらに『由宇子の天秤』続く3作目も話題になってますね。

春本雄二郎監督
今ちょうど釜山国際映画祭と併設されてるアジアProjectMarketというアジア最大の企画マーケットで、日本作品で唯一選ばれてまして、これを何とか国際共同制作をして外国の資本を入れて外国で公開されることを前提に映画を作っていきたいなと。そうすることによってその外国で回収することができるんで日本国内だけのやっぱり回収に頼らないで済むので、より大きな作品を作れていくんじゃないかなと思ってトライしています。

新文芸坐スタッフ
本当に大事なことだと思います。だから『かぞくへ』はもう本当に自主という感じなんですよね。

春本雄二郎監督
ボランティアでやってもらっています。

新文芸坐スタッフ
『由宇子の天秤』はちゃんと配給会社をつけて広げていくと、3作目も世界も視野にいれていると。

新文芸坐スタッフ
これ素晴らしいことだと思います。

春本雄二郎監督
新たななんていうか、これから映画を作る若い人たちにとってこういう作り方もできるんですよっていう一つのなんていうか指針になれたらいいなと。あと俳優部も、認知度がなくても芝居ができればちゃんとスクリーンに映ってたくさんの映画館で観てもらえるっていう、なんていうか、一つのやっぱり道筋・モデルケースになりたいんですよね。

▼春本雄二郎監督、梅田誠弘さんからのメッセージ

新文芸坐スタッフ

まず最初に写真を撮ってから一言ずついただきます。

さらにビックになっていくお二人だと思います。今のうちに写真をお撮りください。

世界の春本。世界の梅田。『由宇子の天秤』を観ていない方がいらっしゃいましたらぜひぜひ見てください。『かぞくへ』を撮った春本監督らしいですし、梅田さんの演技の幅というのがまたすごいことになってますので、ぜひ見ていただければと思います。

春本雄二郎監督
ハードルあげますね(笑)

かぞくへ
左)春本雄二郎監督 右)梅田誠弘

梅田誠弘
今日はありがとうございました。『由宇子の天秤』の方も素晴らしい映画なので、観ていない方はぜひ観ていただければと思います。今日ありがとうございました。

春本雄二郎監督
はい。本当に『かぞくへ』は、2014年の年末に撮影した映画なんですが、それがこうしてもう1回皆さんに観ていただけて、本当にありがたいです。またこういう機会をくださった花俟さん、ありがとうございます。ぜひ今度はセットで。

新文芸坐スタッフ
本当にそうですよね。

春本雄二郎監督
この『かぞくへ』のご感想もぜひ後でツイッターなどで上げていただけたらなと思います。私達全部チェックしてます。全部必ずリツイートします。あと『由宇子の天秤』をご覧になられてない方ぜひご覧ください。さらにもう1回、『由宇子の天秤』をおかわりしてもいいなって思った方はぜひよろしくお願いします。
私と梅田誠弘、また今後もこうしたなんていうか人間を描いた、またその人間の後の社会を描いた作品というのを、今後も3作目も作っていきたいと思っておりますので引き続き応援していただけると幸いです。

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