- 2025年8月8日
第35回映画祭 TAMA CINEMA FORUM 開催(2025年11月8日(土)〜11月24日(月・祝)。第17回TAMA映画賞授賞式:11月15日(土)
映画ファンを中⼼とした市⺠ボランティアによるTAMA映画フォ……
2026年3月22日、群馬県高崎市の高崎芸術劇場にて「第39回高崎映画祭」の授賞式が盛大に開催された。映画の街として知られる高崎市に、本年度を代表する日本映画の監督や俳優たちが一堂に会し、会場は熱気に包まれた。本映画祭の最大の特徴は、代理ではなく受賞者本人が登壇する点にあり、今年も多くの映画人が駆けつけた。ガラス作家の木村明氏による特製トロフィーや、染色家の吉村晴子氏によるコサージュが贈られる中、受賞者たちは独自のユーモアと映画への深い愛に溢れるスピーチを披露し、観客を魅了した。

代理で登壇した松井俊之プロデューサーは、多様性ある映画を映画館で届けられるような制度が重要であると語った。コロナ禍の青春を描く本作において、マスクをしたままの芝居や遠く離れた都市を結ぶ物語を商業映画の規模で見事に形にした山元環監督の手腕を称賛し、関係者一同にとって大きな励みになると喜びを述べた。



吉祥寺にあった映画館の約90年にわたる実話を映画化した本作について、故・青山真治監督から企画を引き継いだ経緯を明かした。甫木元空監督は、青山監督が遺した「普通で心から大切な家族を世界中の人々に是非紹介したい」というステートメントを読み上げ、自身もそのように世界中の友人へ紹介するような映画作りができるよう精進したいと力強く決意を語った。




初の主演作での受賞に喜びを爆発させた。黒崎煌代は、監督と渋谷のカフェで語り合い、試行錯誤しながら作り上げた思い入れの強い作品が、海を越えて上海の映画祭へも羽ばたいた感動を伝えた。本作に関わってくれた全ての人々、そして映画を見てくれた観客への深い感謝の意を表した。




本作に関わったチームや、これまで支えてくれた多くの方々のおかげでこの素晴らしい場所に立てていると感謝を口にした。中野有紗は、これまでの表現活動において出会った人々やこれから出会う人々、そして作品とのご縁を大切にしながら、さらなる自分なりの表現を探求し続けていきたいと瑞々しい笑顔で語った。




普段は悪役を演じることが多い中で、本作で良き父親役を任されたことへの驚きと喜びを語った。酒向芳は、過去にドイツの演出家から「もっと自分に正直にやりなさい」と助言されたエピソードや、野口英世の「正直は最善の策」という言葉に感銘を受けたことを明かした。自分に嘘をつかずに生きてきた結果が今日の受賞に繋がっていると感慨深く振り返った。



表現者としての自身のあり方について触れた。菅原小春は、普段はダンサーとして言葉を使わずに表現しているため言葉の難しさを感じつつも、その素晴らしさも実感していると語った。この舞台に立てるきっかけをくれた出会いや周囲の環境に感謝し、戦争がなくなると思えるほどダンスを信じて表現し続ける決意をにじませた。





高崎映画祭で長年司会を務めてきた自身が、受賞者としてこの舞台に立つ喜びをユーモアたっぷりに語った。渋川清彦は、プレゼンターを務めた元BOØWYの松井常松氏から賞状を受け取ったことに感激しつつ、初出演作の監督である豊田利晃監督と同じ舞台に立てた喜びを噛み締めた。これからも高崎映画祭と映画界に関わり続けると熱く語った。




10年来の付き合いとなるプロデューサーとの再会作での受賞に喜びをにじませた。伊藤沙莉は、沖縄の言葉を懸命に練習して撮影に臨んだエピソードを披露し、周囲の支えに感謝した。また、本作の公開を心待ちにしながらも完成直前に亡くなった前社長へ思いを馳せ、きっと喜んでくれているはずだと良い報告ができる喜びとともに、社長を偲んで美味しいお酒を飲みたいと温かく語った。





商業映画を撮り始めて約20年、これまで高崎映画祭とは縁がなく少し拗ねていたと明かし、会場の笑いを誘った。しかし今回、9作目となる本作で念願の受賞を果たした吉田大八監督は、過去の8作品は何がだめだったのかと考えてしまうと冗談を交えつつ、これまでの作品もどこかで見守ってくれているのではないかと作品と映画祭への深い感謝を述べた。


20年前にも同映画祭で監督賞を受賞したものの参加できなかった過去を振り返った。豊田利晃監督は、その後、映画祭から野菜やチョコレート、花束、豆腐などが届き続け、熱烈なアプローチを感じていたというエピソードを披露した。映画を通して世の中の視点を少しでも変えたいという信念を語り、「今回は39回目ということで、サンキュー高崎」と見事にスピーチを締めくくった。



呉美保監督は、かつて恩師である大林宣彦監督から「人は傷つき合い、許し合い、愛を覚える。だからいつだって人の心に寄り添って」と言われた言葉を胸に、子どもを主人公にした心から楽しめる実写映画を作り上げた喜びを語った。菅野和佳奈プロデューサーは、映画界の未来を見据え、子供も大人も楽しめる作品を通じて次世代の映画ファンや作り手を育てることの重要性を強調した。佐藤幹也プロデューサーは、酷暑の中での過酷な撮影を乗り切ったスタッフと子供たちを称え、感謝を伝えた。 子役キャストたちも登壇し、嶋田鉄太は広い舞台に立てた喜びを爆発させ「サンキュー高崎」と豊田監督の言葉を借りて会場を沸かせた。瑠璃は小学生最後の素晴らしい思い出になったと笑顔を見せ、味元耀大は数ある素晴らしい映画の中で最優秀作品に選ばれたことへの深い感謝を述べた。
高崎映画祭最優秀作品賞『ふつうの子ども』子役の嶋田鉄太が歓喜のスピーチ「ついに大ヒット映画『国宝』に勝てた!」
2026年3月22日、群馬県高崎市の高崎芸術劇場で第39回高崎映画祭の授賞式が開催され、最優秀作品賞に輝いた『ふつうの子ども』の監督やキャストらが登壇した。心から楽しめる実写映画として大人から子どもまで高い評価を得た本作。その授賞式のステージ上で、子役キャストの一人である嶋田鉄太さんが、大ヒット映画『国宝』を引き合いに出したユーモアたっぷりのスピーチを披露し、会場は大きな笑いと温かい拍手に包まれた。堂々とした子役の振る舞いは、映画界の明るい未来を予感させる一幕となった。
呉美保監督やプロデューサー陣、共演の子役たちとともに登壇した嶋田鉄太さんは、マイクを向けられると堂々とした足取りで前に進み出た。「この広い舞台に立てたこと自体はもちろん光栄です」と大人顔負けの挨拶で前置きした上で、「僕が一番嬉しいのはですね、ここに『国宝』がないことです」と発言した。これは、記録的な大ヒットを飛ばし話題を席巻した映画『国宝』が、今回の高崎映画祭の受賞作品には含まれていないことを鋭く突いたものだった。
さらに嶋田さんは満面の笑みを浮かべながら、「もう、間接的には1回『国宝』に勝てたということでいいのではないかと思います。やっと、やっと勝てました。本当にありがとうございます」と、無邪気でありながらも力強い”勝利宣言”を行い、観客や壇上の映画人たちから大きな笑いと拍手を浴びた。
スピーチの最後には「ちょっと1個いいですか?」と観客に呼びかけ、最優秀監督賞を受賞した豊田利晃監督のスピーチの締めくくりを真似て「サンキュー高崎!」と叫び、見事に会場を沸かせた。これまでの苦労や緊張を吹き飛ばすような嶋田さんの機知に富んだコメントは、過酷な夏の撮影を乗り越えて見事に最優秀作品賞を勝ち取った『ふつうの子ども』チームの絆の深さと、映画祭ならではの多幸感を象徴する名場面として出席者の心に刻まれた。












第39回高崎映画祭