「東京予報 ー映画監督外山文治短編作品集ー」公開記念舞台挨拶。監督と遠藤雄弥が田中麗奈への愛がどちらが強いか語り合ったエピソードや各キャストが見どころを披露

「東京予報 ー映画監督外山文治短編作品集ー」公開記念舞台挨拶。監督と遠藤雄弥が田中麗奈への愛がどちらが強いか語り合ったエピソードや各キャストが見どころを披露

「東京予報 ー映画監督外山文治短編作品集ー」は、「はるうらら」「forget-me-not」「名前、呼んでほしい」という全くジャンルの異なる3本の短編で構成されており、2025年の東京の「かたすみのひかり」をコンセプトに描かれている。5月17日(土)、シモキタ-エキマエ-シネマ K2にて、映画の公開を記念してトークイベントが行われ、3つの短編作品のキャストと外山監督が登壇。それぞれのエピソードを語った。

■ 「東京予報 ー映画監督外山文治短編作品集ー」公開記念舞台挨拶

▼「foget-me-not」内海誠子(ミカ役)、イトウハルヒ(エリ役)、宇野愛海(ハル役)

ガールズバーの女の子たちを描く「forget-me-not」に出演した宇野愛海は、撮影が2日間でタイトなスケジュールだったことに触れ、「お葬式に向かうシーンの河川敷で、内海誠子さんが急に松ぼっくりを見つけてみんなに見せてくれたのが思い出に残っている」と語った。

宇野愛海(ハル役)

イトウハルヒは、本作が外山監督作品としては珍しいコメディテイストだと感じたと言い、「同世代の3人(宇野、内海)がカメラが回ってない時も友達みたいにずっと喋っていて、それが撮影中も自然に続き、セリフとアドリブの境い目がないような感じだったのが印象的だった」と振り返った。

イトウハルヒ(エリ役)

内海誠子は、その松ぼっくりのエピソードについて、「お葬式の(撮影シーンの)帰り道でいい松ぼっくりを見つけたので、思わず手に取ってしまい、お姉さんたちに見せびらかしたくなった」と茶目っ気たっぷりに明かした。

内海誠子(ミカ役)

作品の見どころについて宇野は、自身がドラム経験がない中で全力で挑んだという「エアドラムのシーン」、イトウは「3人それぞれの空気感」、内海は「個人的に好きなのは呼び込みで始まり呼び込みで終わる、自分の日常が一番見えるシーン。イントネーションなどリアルに見せるためにこだわった」 とそれぞれアピールした。

▼『名前、呼んでほしい』田中麗奈(沙穂役)、遠藤雄弥(涼太役)

不倫関係の男女を描く大人のラブストーリー「名前、呼んでほしい」に出演した田中麗奈は、撮影について「すごく楽しかった」と話し、共演の遠藤雄弥の芝居について「繊細で表現力が高く、ラブストーリーは見たことがなかったので興味があった」と語った。特に印象的なエピソードとして、阿佐ヶ谷でのデートシーンを挙げ、「ゲリラ撮影で、セリフを決めずにエチュードのように、本当に2人で街に出て撮った。自分の思いをはっきり表現できない役だったが、あの時間は解放的になれて夢のようだった」と振り返った。

田中麗奈(沙穂役)   遠藤雄弥(涼太役)

遠藤雄弥は「きっと僕の方が夢のような時間だった」と応じ、「10代の頃、好きな女性のタイプは田中麗奈だと書いていた。ついに来たかと思った」と告白し、会場を沸かせた。

さらに「外山監督も同じように思っていた。撮影中は車の中でどちらが田中さんに対しての愛が強いか話し合っていた」と明かし、「田中麗奈を撮っている瞬間に素に戻る瞬間があったが、作品作りに没頭した。デートシーンで食べたおでんの味は全くしなかった」と続けた。

作品の見どころについて遠藤は迷わず「田中麗奈」と断言し、「俳優としての懐の深い受けの芝居が素敵だと思っていたが、今回は放つお芝居も本当に素敵だった。田中麗奈さんベストアクトなんじゃないか」と絶賛した。

▼『はるうらら』星乃あんな(ハル役)、河村ここあ(ウララ役)

女子中学生2人組の物語「はるうらら」でW主演を務めた星乃あんなと河村ここあ。星乃は撮影の思い出として、「お父さんのスコーン店の近くの公園にあったブランコ」を挙げ、「2人ともブランコが大好きで、お昼を爆速で食べて公園に走り、衣装のままずっとブランコに乗っていた。現場からちょいちょいなくなっていた」と明かし、仲の良さを覗かせた。

星乃あんな(ハル役) 河村ここあ(ウララ役)

河村は、映像作品の撮影は初めてで不安だったが、「外山さんが納得していない時に『大丈夫?』と聞いてくれたり、撮り直しさせてくれたりした。あんなちゃんともいっぱい相談し合えたので、1日目以降は楽しく余裕を持って撮影できた」と監督や共演者への感謝を述べた。

作品の見どころについて星乃は「数日間の物語の中で、ハルとウララの心がどう動くか自然に表されていること」と語り、特に最初の学校のシーンは「流れは台本通りだが、言葉は全てアドリブで4人で話し合ってめちゃくちゃ盛り上げて撮った」と制作裏話を明かした。

河村は「繊細さ」を見どころに挙げ、「15歳の設定で、その時しかない心の不安などが表情によく出ている。今同じ演技はできないと思うくらい、素の心を書いている役だった」と話した。また、星乃の身長が撮影中に伸びたため「もう同じ役はできない」と感じたというエピソードも披露した。

▼外山文治監督、初めてMCを務めてみて

外山文治監督は、今回の舞台挨拶でMCを務めるのは初めてで「緊張している」と話し、登壇者からも「不思議ですね。監督がMCをされるって私たち驚いてるんです」との声が上がった。作品集について監督は、「全くジャンルの違う3作品だが、全て今、令和7年(2025年)の東京や全国の風景を捉えた作品」「今年しか撮れない空気というか、来年にはきっと変わってしまっているムードみたいなものを味わってもらいたいと思って作った」と制作意図を明かした。また、「forget-me-not」での宇野愛海へのエアドラムという指示は、「バンドをやっている設定で、ちょっとドラムをやって、という無茶ぶりをした」と語った。

▼全国12都市での公開と、遠藤雄弥さんからのメッセージ

舞台挨拶の終盤では、全国12都市での順次公開決定を発表。遠藤雄弥は代表して、「撮っている時はそんな予定は全くなかった。単館(ミニシアター)でやる企画だったが、多くの方に来ていただき、(メディアにも)取り上げていただいて本当にありがたい」と感謝を述べ、「シモキタK2 を皮切りに、色々な劇場さんで公開される。僕らも、もし伺うことができたら行きますので、皆様ぜひSNS等で宣伝していただけると嬉しいです」と呼びかけた。

▼外山監督からのメッセージ

外山監督は最後に、「東京予報が全国に広がるように皆さんのご協力をお願いいたします」と改めて観客にメッセージを送り、盛況のうちに舞台挨拶は終了した。

外山文治監督

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詳細は、劇場「シモキタ K2」のホームページ、および、映画公式SNSアカウントをご確認ください。

https://k2-cinema.com/event/title/537


「東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―」

『名前、呼んでほしい』『はるうらら』『forget-me-not』収録


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2025 年 5 ⽉ 16 ⽇(⾦)
シモキタ – エキマエ – シネマ『K2』を⽪切りに全国順次公開予定

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