映画『シンデレラガール』緒方貴臣監督インタビュー。今までの作品とは違うアプローチ、その試み

映画『シンデレラガール』緒方貴臣監督インタビュー。今までの作品とは違うアプローチ、その試み

11月18日(土)から、映画『シンデレラガール』が、新宿ケイズシネマを皮切りに全国順次公開。緒方貴臣監督にお時間をいただき、制作の経緯やキャスティング、タイトルの決定の流れ、までの作品とは違うアプローチ、その試みについてうかがいました。

シンデレラガール

■映画『シンデレラガール』緒方貴臣監督インタビュー

▼制作のきっかけ

-本作の制作のきっかけは、緒方監督がご覧になった1枚の写真からだとうかがっています。どういったシチュエーションで写真をご覧になったのでしょうか?その写真をご覧になるに至ったものには、常に様々なものにアンテナを張っている緒方監督の姿を感じました。

緒方貴臣監督
その時は特別にアンテナを張っていたわけじゃなかったんですけど、といっても常日頃から何かしらアンテナを張ってるといえば張っていますね。おそらくあの写真を見たのは、TwitterやInstagram、Pinterest などのSNSだったと思います。

そこで常日頃から情報収集というか、綺麗なものや時には一般的にはグロテスクと言われているものなど、様々なものに目を向けていて、その過程で1枚の義足をつけて歩く外国人女性の写真を見つけました。

一目で「かっこいいな」と思ったんですが、ただかっこいいだけでは映画にはしません。でもそこで気づいたんですが、僕の中で“義足ってかっこいいものではない”という認識があったんです。“医療用のものって、不自由さを補う道具だからかっこいいはずがない”みたいな。

 言い方は悪いけど“ちょっとダサイもの”…みたいなイメージだったんです。それが「かっこいいものになりうるんだ…」という新しい発見があり、「これって、多分僕の中に先入観や偏見があるな…」と気づいたんです。

でも多くの方も持ち合わせてるものだろうから、これを題材に映画を作ろうと思ったところが、最初のきっかけだったと思います。

ー監督ならではのアンテナの張り具合とか、着眼点的なものはありますか?

 緒方貴臣監督
他の人がどうかはわかりませんが生活の全てが、僕には映画を創作する上での何かしらの資料だと思っています。普通にそこを歩いてるだけでもいろんな人を見かけるわけじゃないですか。それが作品のアイディアに繋がる場合もあります。

普段からテレビや新聞はチェックしているので、そこがアイディアのきっかけになる時もあれば、インターネットや本や雑誌、 1枚の写真がきっかけになる場合もあります。新聞やニュースだったら、事件やその事象が影響することもあれば、普段の生活からだと誰かの面白い出来事や、興味を引く人を見かけたら、それがきっかけになるし、至る所にアンテナを張っています。

-本作のテーマや時期を考えると、東京五輪の時期のパラリンピックが連想されるのですが、本作制作のきっかけには関係しているのでしょうか?

緒方貴臣監督
本作制作のきっかけは10年ぐらい前なんです。だから東京五輪のパラリンピックよりもだいぶ前です。当時は、東京パラリンピックのときに公開できるように作りたいなと思って進めていました。

ただプロジェクトが1回頓挫しているんです。そこから再始動したので東京五輪後になってしまいました。

-遡ると、始まりは10年ほど前なんですね。

緒方貴臣監督
前作『飢えたライオン』(2017)よりも前です。その前に作ろうと思っていたんですが頓挫したので『飢えたライオン』を撮り、この企画はお蔵入りになったというわけです。

-構想自体が『飢えたライオン』の後の作品だと思っていたら、作品作りのきっかけはその前だったんですね。

緒方貴臣監督
そうなんです。もちろん10年前に企画していたものと内容は変えているので、今だからこそ撮れたものにはなっています。

シンデレラガール

▼タイトルについて

-タイトルについてうかがいます。『シンデレラガール』というタイトルがどのように決まったのかを教えてください。“シンデレラガール”というと、世間一般にしたら、サクセスストーリー的なものを連想するんじゃないかなと思いました。緒方監督のコメントとしては、同じ“シンデレラ”という言葉でも、“シンデレラコンプレックス”が記載されていました。

タイトルがどのように決まっていったのか興味深く、その点を教えてください。

緒方貴臣監督
最初に書きあがった脚本のときには、タイトルは決まっていなかったというか、つけていなかったんです。

ただ仮タイトルで進めてしまうと、仮タイトルがそのままタイトルとして決定してしまいがちなため、「絶対に先にタイトルを考えなきゃいけない!」と思って撮影前に急いで考えました。色々なタイトル候補があがりました。

過去作のタイトルは、『子宮に沈める』、『飢えたライオン』とか、ネガティブなものを連想させるタイトルだったと思います。

今回はネガティブなものを連想させないタイトルにしたいという意識がありました。それは映画のタイトルによって最初から観ることを敬遠してしまう人が一定数いるというのが理由です。

 今まではジャーナリズム色が強く、物語性だったりエンターテイメント性を排除するような作り方だったんですけど、今回は内容も含め新しい試みをしています。

だからあまり先入観を持たせないためにも、ネガティブなイメージを持たれないものにしよう思いました。

 そのときに色々調べていく中で、「シンデレラガール」というのを思いつきました。先ほどの質問でもお話しされていたように一般的に“シンデレラガール”ってサクセスストーリーとして認識されているワードじゃないですか。この映画はサクセスストーリーでもあるわけです。

 しかも冒頭の14分のところこそ、特に一般的な“シンデレラガール”ですよね。

だからまずそのドラマ部分の、テレビ番組上のタイトルを『シンデレラガール』にしようということになり、それからこの映画全体も僕が考える『シンデレラガール』にしようということになりました。

逆説的にネーミングしたところもあるので、皮肉を込めて、『シンデレラガール』というタイトルになったところがあるかもしれません。

タイトルが決まったことから、脚本の中に王子様的な存在などを新たに設定していくことになりました。

シンデレラガール

▼写真にかっこいいと感じてから、「シンデレラ」につながる経緯

-写真にかっこいいと感じて、そこから「シンデレラ」につながっていく発想の流れについて教えてください。

取材や調査をして出来上がっていったと思うのですが、どのように作っていったのでしょうか。プレスシートには、本作の監修として森山風歩さんの名前がありますが、森山さんは脚を切断しているわけじゃなく、筋ジストロフィーという病気ということで、他の方の話が基になっているのかなとおもいました。

調べていくと義足のモデルの方がいらして、エンドロールにも海音(あまね)さんという義足のモデルの方のお名前をみつけました。多くの取材を行って作品の材料をあつめて脚本が出来上がったのではないかと推測しますが、実際にはどのように脚本ができあがっていったのでしょうか。

緒方貴臣監督
先ほど名前が挙がった海音さんは義足のモデルとして、映画の主人公に一番近しいような存在だと思います。当初から存在は知っていましたが、本作のモデルとしては意識していませんでした。

まず、最初にお話した義足女性の一枚の写真を見て、映画のプロジェクトが始まりました。森山風歩さんはそのプロジェクトを進める上でのメンバーのひとりとして参加されていて、そこで初めてお会いしました。

映画のきっかけとして僕が持っていた偏見というものがあったわけだから、障がい者を弱いものやかわいそうな存在として描かないという考えを元に出発させたのですが、それが徐々に当時のプロデューサーの意向で変化していったんです。可哀想な人・弱者として描いた方がお金が集まりやすいんですよね。そっちにシフトしていきました。

 そのことが僕と森山さんの中では納得いかなくて、一旦そのプロジェクトから降りたんです。

 もうすごく揉めました。プロジェクトは2年ほど進んでいたんですけど、プロデューサーと喧嘩のようになり、全部チャラにして2人で降り、そこで一度お蔵入りになりました。その後、今回のプロデューサーの榎本桜さんと出会って、またこの企画が再始動したのが、去年のことです。

だから僕の中では、「これはもう実現できない企画かな…」くらいの感じでいたんです。でも内容は、10年前のものとは大幅に変えています。

 -スタートは10年前だけど、お蔵入りし、去年再スタートしたのが、新しさを感じる理由なのかもしれませんね。

緒方貴臣監督
そうだと思いますね。取材のことをお話しすると、森山さんは車椅子の生活をされているから、当事者というか主人公の音羽に近い体験も持っているとは思うんです。けれども、森山さんには、そういった部分を聞くよりも、障がいは関係なしに僕のひとりの友人として、アドバイスや意見を色々ともらいながら作っていきました。

実際には、彼女が車椅子で生活している視点からの意見もあるし、「こういう描写はやらない方がいい」と具体的に言われたこともあります。そういうアドバイスがあった上で脚本ができ、その後海音さんに取材をしたという流れになります。

そこで具体的な映画のディティールに関わる、リハビリをどうやってしたかを聞きました。例えば病院の階段をひたすら歩いたとか、病院内をぐるぐる回ったとか、バランスを取るために体重計を二つ使った話を取り入れました。

義足のことを描いたドラマは、世の中に数多くあるわけですが、ドラマでは義足ではない俳優が演じることってよくあることなので、「テレビや映画を見て、“こんなのは、義足をつけていたらできないよね…”みたいなことってありましたか?」と質問しました。

返ってきた話としては、義足って足首が固まっているから、靴を履く時にしゃがむことができないとか、義足を引きずったりしない、などの具体的なエピソードは、海音さんへの取材でお聞きました。

他にも今回の映画では、義足監修で入って頂いた義肢装具士の臼井二美男さんがいます。日本の義足界の重鎮というか、トップの方なんです。

パラリンピックのアスリートの義足を作ったり、医療はもちろん、アート、エンタメと様々なところで義足に関わっている方なんです。その臼井さんが働かれている職場や工房に伺い、スポーツ用からファッション用、また昔使われていた古いものから最新の義足までたくさん見せてもらったり、義足を作る過程を教えてもらったりと、義足に関することをたくさん聞きました。

そこで得た知識がこの映画のリアリティに繋がっていると思います。

 -メディア向けのプレスシートにも、義足を使っている場合、あまり脚を引きずらないといった話が記載されていましたね。

緒方貴臣監督
そうなんです。メディアが作り上げた義足を使う方のイメージが、僕らには刷り込まれているんですよね。

あんな高価なものを引きずるわけがないし、よく考えたら当たり前ですよね。ボロボロになっちゃいますから。

▼伊礼姫奈さんのキャスティングについて

ー主演の伊礼姫奈さんの話をうかがおうと思います。伊礼さんの選出の流れや選出理由についてお願いします。

オーディションには 2000人を超える方々が集まって、その中で主役を勝ち取ったと書かれていました。オーディションのときに与えた課題だったり、そのときの伊礼さんの様子はどのような感じでしたか。

緒方貴臣監督
事前にお渡しした劇中のワンシーンを演じてもらいました。まず自己紹介をしてもらって、演技を実際に見せてもらって、その後に演技に対しての修正能力をみました。

僕からの指示に対応する修正能力があるかどうかも確認したかったので。その後に雑談する形です。

僕の中には主人公・音羽に求める明確なもの・理想的な像がありました。設定は17歳で、その年代特有の少女から大人になる過程というか、思春期特有の独特な雰囲気をまず映画の中に残したいと考えていました。少女に見えるけど、大人にも見えるみたいなことです。

また、“社会が求める女性”ではない部分での“魅力”や“美しさ”や“かっこよさ”を兼ね備えていること、その三つが重要でした。

よくもてはやされる、可愛いとか綺麗とか、表面的な部分だけではない俳優がいいなと思っていました、プロフィールと映像資料を見た時点で伊礼さんはクリアしていました。

あとは当日演技がどれぐらいできるかとか、どういう人間性を持っているかを含めて判断しました。

 音羽は入退院を繰り返して病室での生活が長く、学校の卒業式も友達と一緒にできなかったという設定ですが、伊礼さんも4歳から芸能界で活動されていたことから学校を休みがちだったとオーディション時に聞きました。

事情は音羽と伊礼さんでは違うけれども、クラスメイトに会えないっていうところで重なる部分があって、音羽の心情と似たような経験を持っていると考え、「彼女しかいないな」と確信しました。

シンデレラガール

▼伊礼姫奈さんからみた緒方監督について

-伊礼さんは「初めて監督とお会いした時から、監督の持っている世界観に惹かれました」とコメントされていました。

 伊礼さんから緒方監督の持っている世界観に対する質問はありましたか?

緒方貴臣監督
そのことは他でもよく言われるんですけど、僕としては普段通りやってるだけなんで、伊礼さんが具体的に僕のどこをそう思ったのかな…。

 「僕は音羽を可哀相に描くつもりはないですよ」と最初からずっと言っていたことかなぁ。

そういったことをオーディションのときからずっと説明しています。やはりこちらから伝えておかないといけないと思いました。僕が「いわゆる‘‘感動ポルノ’‘にしたくない」と思っていても、関わっているキャストやスタッフが観客を感動させようと思って演じてしまったり動いてしまうと、よくないじゃないですか。だからそこは事前に皆に言っています。そこかもしれないです。

 -そういった丁寧に伝えた部分や考えさせた部分なのかもしれませんね。

 緒方貴臣監督
そうですね。あと「一般的な“シンデレラ”のイメージ、“シンデレラガール”のイメージはこうだけど、この映画の音羽はそうじゃない」というところを強く伝えていたからかもしれないです。

 -大前提となる、“シンデレラ”のイメージをまずは崩してもらわないといけないですものね。

緒方貴臣監督
そうですね。それは、重樹役の太田将熙さんにも伝えたことで、この重樹という医者の役は、“白馬の王子様”です。

かなり後半にならないと出てこないじゃないですか。でも、この映画の中でとても重要なんですよ、白馬の王子様ということを伝えました。

-彼の登場は、大きな転機となりますものね。

緒方貴臣監督
そうなんです。

 通常なら白馬の王子様が幸せな家庭を作るために導いてくれる・選んでくれるわけじゃないですか。あくまでシンデレラは選ばれる側なんですけど、今作では現代的な‘‘シンデレラ’‘になっていると思います。

▼緒方監督と辻千恵さん

緒方貴臣監督
実はマネージャーの唯役は僕の分身としてキャラ設定したんです。彼女は最初は、「義足はあまり見せるものではない。隠した方がいいものだ」と、義足に対してネガティブなイメージを持っています。それは僕が実際にそういう固定観念を持っていたから、そのままトレースしています。

また、僕は大体、全身黒い服を着ているんですけど、彼女にも同じような全部真っ黒なコーディネートを、スタイリストに頼んだんです。

辻さんは、過去の出演作をみると、ふわっとした感じですよね。当初のマネージャーのイメージとは違ったんですけど、看護師役のオーディション時の辻さんの演技がすごく良くて。看護師役にもふわっとして優しそうな感じが似合うんですけど、今までそれでキャスティングされているから、そうじゃない役だと面白いんじゃないかなと思ってマネージャー役で出演して頂きました。

 ▼これまでの作品と違うアプローチ・試みとは?

-緒方監督のコメントに対する質問です。

 緒方監督は「今までの作品とは違うアプローチを試みています」とコメントされていまし た。違うアプローチ、試みとはどんなものかというところをきかせてください。

 緒方貴臣監督
僕の過去作を見た人にはすぐにわかるようなところがたくさんあると思いますが、まず違うアプローチとしては、演技です。演技の付け方が今までとは全然違います。今までの過去作品では、イメージを最優先していて、キャスティングする時点で俳優の芝居を見ずに決めていました。

 現場で僕が細かく動きやセリフの指示をして、その通りに俳優を動かしてただけなんです。俳優に全く自由がないわけではないのですが、端から俳優を信じていない状態でした。まるで駒のように扱っていただけで、演出ではありませんでした。俳優にとって失礼な話ですよね。

でも『飢えたライオン』のときに筒井真理子さんに出演して頂き、僕の想像を超えるキャラクターを見せてもらったんです。それまで僕は、自分が想像した世界を役者にこと細かく指示することによって、理想に近づけて、自分が考える世界を作っていたわけですけど、筒井さんは、僕の想像をはるかに超える世界を見せてくれました。

「なるほどこれがプロの芝居だな、これが演技の力だな」ということに気付かされたんです。

それから僕は演技の勉強をしました。今までも役者さんと一緒に作っているつもりではあったんですけど、深い部分では信じていなかったところがあって、今回は俳優に頼ろうというか、かなり信頼を持って皆さんに演じてもらいました。

俳優に任せるだけではなく、リハーサルやディスカッションをして、リハーサルを繰り返すことによって、僕のイメージするものに近づけて、そのイメージを超えたものを発揮できる環境を作るようにしています。

▼回想シーンは使いたくない

ーいままでと違う試み、アプローチとしてほかにはどういった点があるのでしょうか?

冒頭の14分は、今までと作品と違うものを感じました

 緒方貴臣監督
そうですね。
ただ、例えば『飢えたライオン』も、最初は主人公が生きている実像パートで、亡くなってからの後半は、自殺後の虚像パートという対比の構造にしています。

なので、僕の考えが大きく変わったわけではなく、題材が違うし、例えばこの映画だと障がい者や女性の社会のあり方を描く上で、この構造が一番いいんじゃないかと選んでいるんです。

ただ、最初からこの構造にしようと思っていたわけじゃなく、偶然の背景・経緯があります。

共同脚本で脇坂豊さんと一緒に書いてるのですが、脇坂さんから送られてきた最初のプロットが、回想から入っていたんです。

この物語って、音羽の幼少期から現在までの長い年月を描く必要があるので、現代から過去を回想するという描き方になりがちだと思うんです。ただ僕はリアリティを重視しているから、回想っていうものは映画の中では使いたくないんです。

 「回想しないと描けないな…どうしよう…」、「幼少パートからずっと描くことはできるけど、そんな大変なことをするのもね…」と、思って色々と考えました。

 そこで、幼少期の入退院を繰り返しているところは全部ドラマで描いちゃえと。その対比構造が面白いんじゃないかと思って、そっちの方にシフトしています。

 -回想にならない面白い手法ですね。

緒方貴臣監督
そうなんです。回想ではないけど、音羽の過去を基にしているから、間接的には音羽の小さな頃のことがわかる、という。

 ▼緒方監督からのメッセージ

-お客様へのメッセージを緒方監督版「シンデレラ」といった部分も含めてお願いします。

緒方貴臣監督
「シンデレラ」って、多分ディズニーアニメのイメージが強いと思うんですけど。グリム兄弟やペロー原作のものが源流です。ただその起源はわかっておらず、世界中にシンデレラのヴァリエーションと言える話が残っています。

 ディズニーが起源ではないんだけど、有名にしたのはディズニーで間違いありません。ディズニーアニメのプリンセスは、常に制作時のその時代の中で求められてる女性像が反映されているんですよね。

 「シンデレラ」も時代を経て、リニューアルされていくものの筈なんですよ。そこで作ったのが、緒方版「シンデレラ」っていうことになります。未だに「シンデレラ」っていうのは、世間では違和感なく受け入れられています。でも、よくよく考えると「シンデレラ」って、男性本位というか、他力本願の塊のような感じなんです。

 だから、この映画を観ることによって、「シンデレラ」を今までとは違った見方ができるようになるんじゃないかなって思っています。ディズニーアニメのシンデレラと、セット見をおすすめします。

 ーディズニーアニメの「シンデレラ」のガラスの靴や足に関係する部分と、本作『シンデレラガール』の義足の話と、絶妙に繋がっていますよね。

緒方貴臣監督
そうなんですよ。ガラスの靴と義足の部分は合致すると思いました。それは、タイトルを考える時に偶然「シンデレラ」という言葉が出てきたのに、最終的には最初から考えたかのように合ってるという。

 ー偶然思い浮かんだ言葉と、作品とがうまく繋がっていますよね。

 緒方貴臣監督
「シンデレラ」にまつわる、かぼちゃの馬車だったり、12時の鐘に関係することだったり、魔法使いだったり、白馬の王子様とかいろんなものが、緒方版『シンデレラ』では、これになってるのかなっていうのも楽しんでご覧いただければと思います。

シンデレラガール


シンデレラガール

STORY
12歳の時に病気で⽚脚を切断した音羽。その後も⼊退院を繰り返し、中学校の卒業式にも参加できなかった。そんな⾳⽻のために、クラスメイトたちがサプライズの卒業式を病院の屋上でして、その動画がSNSで話題になり、音羽にモデルのオファーが舞い込む。義⾜の⼥⼦⾼校⽣モデルという特異性もあり、一時的に注⽬されるも、その後のモデルとしての仕事は義⾜を隠したものばかりだった。
⼀⽅、マネージャー・唯は、⾳⽻と一緒に義足のファッションブランドで「義足を障がいの象徴でなく、個性として捉えてほしい」という理念を聞き、⼼を動かされる。義⾜をもっと押し出していこうと決める二人。やがてファッションショーに出演できるチャンスがやってくるが…

伊礼姫奈 
辻千恵 泉マリン 太田将熙 輝有子 
佐月絵美 三原羽衣 田口音羽 山本海里 梶刀織
アライジン 小関翔太 イトウハルヒ 中村颯夢 嶋貫妃夏
筒井真理子

監督:緒方貴臣
脚本:脇坂豊、緒方貴臣
撮影監督:根岸憲一 
照明:佐藤仁 録音・MA:岸川達也
助監督:中根克 美術:ぐちこ/榎本桜
スタイリスト:後原利基 ヘアメイク:Risa CHINO
小道具:伊藤由紀 編集:澤井祐美
音楽:田中マコト、菱野洋平(WALL)
制作:杉山晴香、箱田准一、長谷川穣
義足監修:臼井二美男
グラフィックデザイン:木下デザイン事務所
プロデューサー:榎本桜、緒方貴臣、塩月隆史、杉山晴香、夏原健、森山風歩
製作:paranoidkitchen、リアルメーカーズ、ラフター
配給:ミカタ・エンターテインメント
2023年/日本/カラー/16:9/5.1ch/61分
©2023映画『シンデレラガール』製作委員会

公式サイト:https://cinderella-girl.paranoidkitchen.com/
公式X(旧Twitter): https://twitter.com/C_G_2023
公式Facebook: https://www.facebook.com/c.g.movie2023/

11月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開

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