主演作が公開中の俳優のお二人、河野知美さんと木原勝利さんにお時間をいただき、第一回に続き、木原さんの30代の転機、そしてここ数年のお二人の状況、感じていることについて語っていただきました。
■ 1981年に生まれて:河野知美x木原勝利 座談会 【第2回】背負ったもの、勝負の年
▼木原勝利、30代の転機
河野知美
それで30歳になって?
木原勝利
そのとき、もう32歳になっていたものの何にもなかったんです。このままではもう駄目だと思ったんです。30歳になるときにもそういうことを思ったけど、それで30歳ぐらいから自主制作の映画に出たりしはじめたんです。
大阪で「CO2(CINEASTES ORGANIZATION OSAKA)」という、大阪アジアン映画祭の映画が撮れる企画があってオーディションを受けにいって、2本ぐらい映画を撮ったんです。
河野知美
キム兄(木村知貴さん)もCO2に出てたって言ってました。
木原勝利
賞をとれるかなと思ったら、毎回総スカンで。尖りまくった映画ばっかり監督が撮るから。
その監督の名前は出さないですけど。
一本は、鈴木洋平という監督の『丸』(2013)という映画で、こちらは名前を出してもいいんですけど。
それがもう総スカンだったけど、2014年のぴあフィルムフェスティバルに入選して。
でも賞は一つもとることはなく、そこで主演をしていたんです。
そこでこの作品を見つけたトニー・レインズっていう評論家の人が、「これはすごい!」って海外の映画祭にいっぱい連れて行ってくれて、ニューヨークかどこかの何かの雑誌で「本物の才能!」みたいなことを書かれながらも、賞は一つもとれず…そんなこともあったけど、
でも、『大阪蛇道』(2013年・石原貴洋監督)の…。
先日『大阪カジノ』という映画で主演させていただいて、その監督の映画に 出て…ヤクザ映画なんですけどね。
その映画の主人公のヤクザの最後に戦うラスボスみたいな、ちょっと頭の線が10本ぐらい切れた殺し屋の役で。
河野知美
似合いそう。
木原勝利
その役をやったときに、僕のパーソナリティが活かされた役なんでしょうね。それを東京の主役の人が所属してくれている芸能事務所の社長が見てくれて、「誰だ。プロフィールを送れ」ってなって、事務所に所属できた年だったんですよ。それでそのときに同時に僕も上京してきて、それが32歳の時です。
河野知美
それが今の事務所?
木原勝利
前の事務所です。その年に動こうと思って動いて、「NODA・MAP」の一般応募があって2013年に応募書類を出して。書類審査の書類にハッタリを書きまくったんです。
その時同じ関西小劇場で演劇を作った仲間に、岸田國士戯曲賞の最終候補に残るような子がいたんですよ。その子とも一緒に演劇もやっていたからその子の名前も使ったりして、「一緒に作品を作ってた」とか、嘘ではないから。それをいいように書いて書類を出したら、「一次審査に行ける!」となって。東京でオーディションを受けました。
そうすると役者がいっぱいいるわけじゃないですか。終わってみて、「やるだけやったけど駄目だな」と、「こんなの無理だわ…」と思ったけど、電話がかかってきて、「受かりました」と言われて、「うわ!最後に残ったわ!」と思いました。
その時、所属できた事務所の社長とやり取りしていたんです。
社長「東京に来るときあるの?」
木原「最終選考に残ったら東京に行く用事があります」
社長「残ったら連絡ちょうだい」
「残った!」と思って連絡して、「終わった後に会いましょう」と言って、最終選考に行って、オーデイションをやって、そこで「駄目だ。俺もう駄目だ、他に面白い人いっぱいいるわ…駄目だ」と思って、事務所の社長とお会いして、「ちょっと預かるということでいいよね」ってなったんですけど、その後、NODA・MAPも受かったんです。上京してきて一発目から舞台ですけれども仕事がある状態で。
河野知美
素晴らしい!
木原勝利
それで2013年の後半は、稽古と旅公演も含めて4ヶ月間ぐらい年末まで演劇をやって、翌年から映画っていうふうに。
河野知美
エリートだね!
木原勝利
いやいやいや、エリートではないですね。
ちょっと最初は幸先が良かっただけで、やっぱり東京という街はね、いろんな方が来ますから。
河野知美
エネミー?がいっぱいね。
木原勝利
競争が激しい中で、もまれ…現実をどんどん知っていくという。
河野知美
でもそのきっかけって大きいですよね。
木原勝利
だからやっぱそのさっきの河野さんの“やるならとことん”という話じゃないですけど、行動して動いてみないと、何にも当たらないじゃないですか。
悪いことにも当たるけど、動かないといい事にも出会えないし。
河野知美
そうですね。素晴らしいです。
▼映画『Polar Night』の出演のきっかけとふたりの出会い
木原勝利
河野さんの出会いといえば、映画『Polar Night』ポーラーナイトに出演するきっかけも梅田さん繋がりでした。「強面の役の人がいないか?」という話が出た時に、梅田さんが僕のことを思い浮かべて連絡してくれたんですよね。それも出会いじゃないですか。
河野知美
そうですね。ただ、木原さんに最初に電話した時、声がすごく怖かったんですよ。
梅田さんに木原さんのLINEを教えていただいて電話をかけたんですけど、私、史上最高というか、今年一番緊張しましたよ。
「わたくし、河野と申しまして…」っていったら、木原さんが「…はい…はい…」って。
木原勝利
いやいやいや、それは電話を掛ける前から緊張しているわけで、僕のことを怖そうだと思っているから、そう聞こえただけだと思いますよ。
そういえば、僕、中学生の頃、まだ携帯電話なんかなくて、家の固定電話で彼女と話したときのことなんですけど、彼女に「なんで、あんなに怒ってんの?なんであんなに不機嫌なの?」って言われたことがあるんです。
彼女と話して嬉しいはずなのにそんなつもりはあるわけないじゃないですか。
でもきっと家の電話で家族に話を聞かれるかもしれない状況だから、ちょっとポーカーフェイスにあまり感情を出さずに喋ったんでしょうね。それが怖かったのかもしれません。
今も怖い印象を与えているかもしれませんが、そんなつもりはないので、それが誤解だということを解いておきたいと思います。
河野知美
でも怖かったんですよ。梅田さんの紹介だし、下手なことはできないなと思って。
すごく緊張してました。なので実はまだ出会って間も無い…。
木原勝利
最近のことです。
▼1981年生まれの俳優を探していた河野さん
河野知美
1981年生まれといえば、今回の座談会には同席できなかったんですけど、カトウシンスケさんが「狭間の世代」ということを言ってましたよね。
木原勝利
そうそう。「僕らは狭間の世代だからね。野球で言えば、松坂大輔と誰々の…」みたいな。僕は野球をそんなに知らないから「そうなんすか?」って聞き流してたんですけどね。
河野知美
言ってましたね。「不遇の時代だ」って。
それでも、カトウさんはすごい活躍されているし、木原さんも主演作ラッシュで活躍されてるし、嬉しいなと思ってぜひお話させていただきたいなと思た次第です。
身近に1981年生まれで俳優の知り合いがいなかったので嬉しくて。やっと出会えた!みたいな感覚。
木原勝利
身近な所で、女性で1981年生まれをまだ見つけていないってことですか?
河野知美
多分、柴崎コウさんが1981年だと思うんだけど…(1981.8.5生まれ)
検索すればいると思うんだけど、私の界隈ではいないんです。
女優の和田光沙ちゃんは…もう少し下ですよね(1983.12.30生まれ)
今回、そんな1981年生まれの俳優たちが、何かのご縁があって、みんな今年に主演作があって、公開されて、「1981年生まれ、頑張れ!」って思いました。
「他の世代に食われてる場合じゃないぞ!」って。
▼2023年。木原さんにとってどんな年?
河野知美
今年って木原さんにとってどんな年ですか?
木原勝利
去年からですけど、「今年は勝負の年!」というか、もう1個次のフェーズに行かなければいけない年だと思っています。
河野知美
次のフェーズって、どういうことを考えてるのか知りたいです!
木原勝利
俳優の話で言うと、僕の場合、お仕事させていただく時に、テレビにしろ映画にしろ、名指しでオファーをもらうこともあります。もちろんオーディションも受けます。
そういった中で、以前より役の大きさも少しずつ変化があります。
そういった中で僕は、名前によって役をもらえるステージ・段階がもう1個上がらないといけないと思っています。
それは、役者の経験年数ではなく、きっかけとタイミングで、努力したから100%得られるものではないんだけども、得ている人は少なからず努力は絶対にしているだろうし、そうしながらそのチャンスを逃がさず掴んで、フェーズというか、ステージを上げないと、もう少し自分がしたい広い表現の仕事が得られないなといったところですね。
河野知美
それに対して、去年から今年の流れとして、今こそがそのタイミングって感じですか?
木原勝利
そうです。
河野さんもご自分でプロデュースして、作品を作られているように、今、素晴らしい俳優、魅力的な俳優っていうのはいっぱいいると思うんです。いっぱいいる中で、その人がメインのキャラクターになった物語を観たら、きっと観る方も見応えがあって満足できるものになると思うんですけど、そういう作品・そういう場を得ないと、そのチャンスがないわけじゃないですか。
ひとつの考え方ですけど、大きな作品に出られることは嬉しいことですが、その中で、役者本位の自我は必要ないんですけど、観てもらうという意味では、とても小さな役だとなかなか先に進めないので、自分がメインの役で、しかも作品が面白いことが大前提で、自分がメインの役で表現できるようなものを発表していかないといけないと思っています。
そうすれば、発表していったときに観てもらえるじゃないですか。観てもらうときに自分という表現者を知ってもらえて、知ってもらえた上で、次の出会いに繋がるようなことが生まれる。そういった意味で、去年・今年とそういった作品に恵まれてきているので、タイミングとして今だなと。
なので勝負の年だと。
河野知美
素敵ですね。
木原勝利
ただ、勝負って、勝ちと負けと書きますから…。
河野知美
名前が“勝利”だしね。
木原勝利
そうですね。勝利(しょうり)と書いて、マサトシなんですけど。
河野知美
じゃぁ、“カツトシ”の年だ。
木原勝利
“勝利(カツトシ)”と書いて、“マサトシ”です。
河野知美
(笑)。いつも、木原さんの名前って、なんて読むんだっけって迷うんですよね。
木原勝利
それだったら、あだ名で、「勝利(しょうり)!」って呼んでもらうのがいちばんです。
河野知美
誰だったか、「“流れに乗れる人というのは、待っているのではなく、“流れに飛び込んでずっと準備をしている人が、その波に乗れる人だ”」って言っている人がいて、私の性格上、待てない.性格ではあるけれども、それって本当に正しいなと思っています。
木原さんは昨年から今年にかけて主演作を重ねてきて、周りの評価の良し悪しは別として、自分がきちんと意識され始めたなっていう感覚ってありますか?
木原勝利
あんまりないですね。
河野知美
ないんですか!?
木原勝利
まだまだですね。
チラシ配りをしていても僕のことを知っている人は 少ないです。『わかりません』を観に来てくれた方とかそういう人で劇場によく足を運んでくれて、顔見知りになっている人はいますけど、僕のことを知らない人がほとんどですから。
例えば、僕がどのレベルで話してるかというと、僕は世界基準でものを見ていて、そこを目指しています。到達できるかわかりませんが、その目指しているところが高くないと、おそらく到達したところはそれ以下なんですよ。。
河野知美
そうですね。本当にその通りです。
木原勝利
となると、日本一を目指しちゃうと、簡単に言うと、それ以下なんですよね。
だから、世界的に目指しておかないと、日本一には少なくともなれない。
河野知美
私の考えでは、日本一になる必要はないけど、目指す場所は世界であったほうがいいと思っています。
木原勝利
例えばね。今は順位の話でサッカー、スポーツの考え方をしていたから、そういう表現になりましたけど。だから、そこは高く持った上で、何をもってその高いのか認知度が高ければ順位をつけるとするならば、上なのかじゃないけれど、前よりは少しは知ってくれる人が増えたかもしれないし、嬉しいことですけど、まだまだ自分の中に入ってくるものではないです。
▼河野さんの話:プロデューサーとは
河野知美
話が変わるのですが、最近とある有名な監督さんから興味深いお話を伺いました。
「ずっと映画を作ってきて、いつの間にか日本の映画業界を背負ってしまった」っと。「自分自身はそういうつもりはなかったんだけど、知らぬ間に背負うことになってしまった瞬間があった」と。なので、「監督は何本目からそう感じるようになりましたか?」と質問してみたんです。そしたら「5本目から」とおっしゃっていて。
その回答を伺った時まさに今自分が感じている感覚だ!と感動したのを覚えています。というのも現在動かしている企画、高橋洋監督の最新作『夜は千の眼を持つ』(https://motion-gallery.net/projects/Takahashi_Horror)はプロデュース作品5本目なんです。1作目が堤幸彦監督作品『truth』。高橋洋監督作品『ザ・ミソジニー』、越川道夫監督作品『水いらずの星』、そして公開中の磯谷渚監督の『Polar Night』と4作品を積み重ねてきた経過があったからこそ富川(プチョン)国際ファンタスティック国際映画祭の企画マーケットに選出していただき、日本のプロデューサーの一人として参加させていただくことになった。そしてそれ以降、俳優とは別のところで、プロデューサーとしての期待値というものが、自分は変わっていなくても変わりだした感覚があるんです。日本のプロデューサーとしてVIPO(映像産業振興機構)さんが真摯に応援してくださるようになったのも、自分の意識を変えたきっかけだと思います。
先日、釜山国際映画祭のPlatform BUSANに出席出来たのもVIPOさん主催の「国際プロデューサーコース」に参加したことがきっかけでした。 選出していただいたのは光栄な反面、自分は今まで日本の映画業界の端っこの端っこで映画を作っているつもりでいたんだけど、そういう意識でやっていちゃいけないんだと感じたし、『夜は千の眼を持つ』に出資していただいた金額を考えても、自分が感じている自分のポジションとは別のところで評価や期待値というものは、想像以上に膨らみ始めるのではないかという怖さを最近すごく感じます。
つまり何を言いたかったかというと、木原さんが先ほどおっしゃっていた「映画館に行って、自分の顔を知らない人のほうが多い」と感じたことも、実はご自身が感じている以上な気がするということです。有名無名というよりも、木原さんが昨年から積み重ねてきたことは、知らぬ間にどこかに確実に影響を及ぼしていて、ある時ふとそれが実感を伴って“責任”という形で木原さんに訪れてくるだろうし、その瞬間が訪れる可能性はかなり高い。だから自意識を常に高めておく必要があるしそれがきっと出来る人だから、私は木原さんに頑張ってほしいと思う。同世代ということで一緒に頑張りたいって思います。
そして二人とも42歳ということを考えると、私達より歳上の素晴らしい先輩方がどんどん旅立っていく自然の流れがあって、そこに年下の子たち・俳優をやりたいという子がどんどん増えていって、狭間の世代である私達がいろんなものを引き継いで、また新たな形で継承していかなきゃいけないって感じています。Polar Nightの峰平朔良ちゃん、北澤響ちゃんとの出会いもその気持ちを更に加速させました。
木原勝利
さっき言った、例えばチラシを配ったりして、知ってもらえてる人が増えてきたんじゃないですかって言ってもらえて。それは増えてきているかもしれないですし、そういう意味では、背負ってるっていう…。
「背負っている」ってことはどういうことかと、どう生きていくか、その生き方の問題だと思うんですね。その人がどういうふうに生きていくかっていう。
人が生きていれば、関わった人達に何かしら影響を与えていくじゃないですか。
だから、別にその主演だからっていうのも責任感もあるかもしれないし、たくさんの人に観てほしいって思う気持ちもありますけど。
だから僕は、許すのであればどんな規模であってもチラシ配りはしたいと思うんです。
河野知美
私も一緒。
木原勝利
そうして、お客さんが、例えば井浦新さんとか、すごく献身的に劇場に来てくださって、舞台挨拶するじゃないですか。正直仕事を抱えてやっていたら、物理的に来られなかったりするじゃないですか。でも、合間を見つけてきてくれて、舞台に立ってくれたり、お客さんに会ってくれたりして、それは嬉しいことじゃないですか。
それは直接話したことないですけど、何かしら、それはインディペンデント映画や劇場を応援したいという気持ちからかもしれないですけど、そういった行動に表れてるじゃないですか。
河野知美
素敵ですよね。
木原勝利
なので、僕は例えば、たくさんの人が僕のことを知ってくれた世の中があったとして、でもチラシ配りをしていたら、めっちゃ楽しくないかなって、僕は思ったところだったんですよ。
河野知美
私もそう思います。それすごく共感するし、自然にでもちゃんと背負っている…
木原勝利
背負っていることって、それをポジティブに捉えたらエネルギーになるんですよね。先ほど監督と話されて、5作目から、日本映画界を背負っている感覚になったすその期待値を本人が感じて考えて意識しているからそう思えたんでしょうし、それに対して、それをプレッシャーと捉えるのか、嫌だと捉えるのかネガティブに捉えたら、嫌なものではあるけれども、 プラスにポジティブに捉えてエネルギーになるのであれば…。
河野知美
少し言い方が難しいんだけど、ネガティブとかポジティブとかっていうことではなく、私は今も昔も変わってないんです。お客さまに来ていただけて作品を知ってもらいたいっていう気持ちしかないから、やりたいと思ったらチラシ配りに限らず、できることをやろうみたいな。
ただ、そのスタンスは別のところで勝手に広がっていく何かをいきなり感じ出す瞬間がある気がしてます。
木原勝利
感じ出す瞬間があるんだ…。今、話をして、少しだけかもしれないですけど、わかったような…。感じ出すんですね。なるほど…。
河野さんが「自分の計り知れないもっと先の方のもの」っておっしゃったじゃないですか。
それをネガティブ、ポジティブに捉える話ではなくて、そういう状況に自分がいるということを感じ出すんですね。
河野知美
そうそう。
木原勝利
目の前のこと、インディペンデント映画のこと、同じことを続けていて、ぱって気づいたら、言い方を変えると、立っていた場所が風景が変わった….
河野知美
そう。そんな感じです。と言っても勘違いかもしれないですけど(笑)
木原勝利
「あ、そこに私は今立っているんだ」ってことに気づくというか。それって…
僕、大学で仏教学科に通っていたんですけど。“境涯”という言葉があるんです。
「境涯が広がる」といったりするのですが、説明すると、自分の関わる人や自分が思いを馳せている世界の広さといいますか…。
例えば、ブッダが周りの人のことを考えたり、弟子たちのこととか、関わる人たちのことを考えられる広さのような意味合いが広がっていくという感じです。
最初は自分のことから考え始めるじゃないですか。家族ができれば家族のことも考えるかもしれないし、仲間ができれば仲間のことを考えるかもしれない。会社であれば会社に関わる人のことを考えるかもしれないけど、世界はもっと人がいる中で、どこまでその思いが発せられるかっていうところなのかなと思います。だから、やってる行動がどんどん大きくなっていってるんだなって。
プロデュース作品5作目という風に続けられるってことは、もちろんご本人の努力もありますけど、それが実って次に繋がって、たくさんの応援する人も増えていくわけじゃないすか。
釜山にも推薦されて行けてっていうとなるとやっぱり、僕の言葉で言えば、大きくなっているというか。
河野知美
単純に英語がすごい好きで海外が大好きで日本を旅するよりかはすぐ海外に行っちゃう人だったっというのもあるし、そもそも考え方が、海外志向なんだと思います。
引き寄せたのか、海外には縁があったのか、日本国内から日本映画を見てるっというよりも、海外から日本映画を見て、日本に来て、映画を作っていこう…という、そんな考えなのかもしれないです。
木原勝利
俯瞰して日本映画を観ているという時点で、日本国内からの視点で見ているよりかは、視野が広いじゃないですか。多分そういうことなんですよね。
河野知美
多分、そうなんだと思う。
木原勝利
それはもちろん、育った環境・生まれた環境とかもあるし、元々持っているものもあるし、そういったものは変えられないというか、持って生まれた宝ではあるから。
河野知美
今、本当に幸運にもチャンスをいただいて、いろんなことを自分の目で見て、足で感じさせてもらって思うのは、一概に共同制作がいいとは思わないんだけど、(海外との共同制作をするということは良くも悪くもいろんな影響を受けるものだから)今後日本映画を守っていくためには一つの手段として共同制作が必要だというのは私の認識です。それにそんなことを一端の役者である私が成し遂げられたら面白くないですか?
木原勝利
日本映画を守っていくための共同制作?
面白いうんぬんよりも、もう希望の星じゃないですか?
河野知美
そう言ってくれたらすごい嬉しい。
木原勝利
「Yeah! 行こうぜ!行こうぜ!」ですね。
河野知美
はい(笑)
■ 映画『Polar Night』
河野知美 峰平朔良
廣⽥朋菜 北澤響 梅⽥誠弘 ⽊原勝利 関幸治 / 神⽥朱未 ⼩⽟葵
⼭﨑七海 カトウシンスケ
監督:磯⾕渚(『天使の欲望』)
脚本:磯⾕渚 ⾼橋洋 企画・プロデューサー:古⼭知美(河野知美)
撮影:中瀬慧 照明:⽟川直⼈ ⾳響:川⼝陽⼀ 美術:平井淳郎 ⾐装:藤崎コウイチ ヘアメイク:⻄村桜⼦ 特殊造形:⼟肥良成
編集:冨永圭祐 VFX:古澤健 予告編集:内藤瑛亮 助監督:登り⼭智志 ⽊⽥⿓⾺ 制作:⼩⽟直⼈
⾳楽:宇波拓
2023 /⽇本/74 分/カラー/シネマスコープ/5.1/DCP
製作:FILM DESIRE / Ihr HERz Inc.
配給・宣伝:フルモテルモ / Ihr HERz Inc.
©2023 FILM DESIRE
公式サイト https://polarnight.net/
X: https://twitter.com/film_desire
2023 年 12 ⽉ 15 ⽇(⾦)より新宿シネマカリテ、シネマート⼼斎橋他にて全国公開
■ 映画『東京遭難』
【作品情報】
監督・脚本:加藤綾佳
出演:⽊原勝利 秋⾕百⾳ 永井秀樹 武⽥敏彦 ⼤沢真⼀郎 福⼭⾹温 増澤璃凜⼦ 栗⽥玲⼦ ⾼井晴菜 今⾥真 占部房⼦
プロデューサー:⾕中迪彦 ラインプロデューサー:浜川久美
撮影監督:福本淳 ⾳楽:⻄村⼤介/DUNK 録⾳:⻲井耶⾺⼈ 助監督:⼯藤渉 ⾐装:栗⽥珠似 ヘアメイク:杉本あゆみ
製作:GOLD FISH FILMS、LIVEUP 配給協⼒:細⾕タカヒロ、宗綱弟 DCP/カラー/92分
公式サイト:https://tokyo-sounan.themedia.jp
11 月 18 日(土)~ 新宿 Kʼsシネマにて公開 & 全国順次公開
■ 映画『水いらずの星』
◆キャスト・スタッフ
河野知美 梅田誠弘 滝沢涼子
脚本・監督:越川道夫 原作:松田正隆 企画・プロデューサー:古山知美(河野知美)
音楽:宇波拓 撮影:髙野大樹 美術・装飾:平井淳郎 音響:川口陽一 編集:菊井貴繁
衣装:藤崎コウイチ ヘアメイク:薩日内麻由 特殊造形:百武朋 スチール:上澤友香 スチールヘアメイク:西村桜子
助監督:二宮崇 制作担当:藤原恵美子
製作:屋号 河野知美 映画製作団体/Ihr HERz Inc.
配給・宣伝:フルモテルモ/Ihr HERz Inc. R15+
© 2023松田正隆/屋号 河野知美 映画製作団体
2023年/日本/164分/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/DCP
映画公式HP:https://mizuirazu-movie.com
公式 X:@Mizuirazu_movie 公式Instagram:@mizuirazu_movie
2023年11月24日(金)より新宿武蔵野館、シネマート心斎橋他にて公開